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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062149150
みんなの感想まとめ
経済の現状と投資の本質を深く理解するための一冊で、著者は市場原理主義に対する警告を発しています。投資家ジョージ・ソロスの哲学には、私たちが世界の一部であることを認識し、完全に理解することはできないとい...
感想・レビュー・書評
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●ソロスの投資哲学には、「私たちは世界の一部であるため、その世界を完全を完全な形では理解しえない」という考えが根底にあるようだ。
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ヘンテコな本
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ソロスの投資哲学が分かる、との触れ込みだったが、なんともパっとしない内容だった
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市場原理主義への警告。回復には2年かかる。
経済の現状を理解するのに勉強になった本。 -
大変興味深く機微に富んではいるものの、取引に役立てる方法はないかも。人は間違える生き物なので、出来るだけ正しくいようとする思考回路にとっては本書が有効か。
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投資家ジョージ・ソロスが米国のサブプライムローン問題、金融危機を材に書き下ろした。
そして本書の主題であり、繰り返し語られるのが「再帰性」の概念。著者によれば「再帰性」とは 『参加者の思考と参加者がまさに参加しているある状況との間の双方向的な関係』であるという。
さらに、この「再帰性」の概念は市場参加者、そして市場そのものが、また社会や制度も常に誤謬を含むものであるとする「可謬性」の認識が前提にある。
思えば自分の投資判断の幾多の失敗も、まさに楽観主義や思い込みによる誤ちの繰り返しであった。そして同様に多くの投資家も、誤謬に気付かぬまま今次のクラッシュに至るまでバブルの泥舟に乗り続けてしまった。
また、バブルの生成と崩壊に至る段階を示したモデルが興味深い。この“ソロスのバブルのモデル「黄昏の期間」”の記述が物哀しい。曰く「ゲームの終了が読み取れない参加者が、まだ大勢残っている段階」。成程自分を含む個人投資家の多くがそんな参加者だったように思う。哀れである。
ところで、訳語は再帰性という言葉がベストだろうか?終始違和感を感じ続けた。自分では “相互に影響を与え合うバイラテラルな関係性” と心中で置き換えながら読み進めた。 -
ソロスの理論「再帰性」についての記載があります。今後の最悪のシナリオも。
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再帰性、使い慣れない言葉だがここでは市場が参加者の意思に影響を与えると同時に、参加者の意思が市場に影響を与える構造のことを言っている。エクセルの循環参照を思い出せば分かりやすいかも知れない。一般的な経済学では株価を始めものの値段は合理的な価格に収斂していくはずだが、再帰性があると仮定するとどうなるか、市場参加者の思惑を含んだ合理的な価格・・・。ソロスの言い分では人間は間違えるものだし、経済学のように完全な情報があり参加者がみんな合理的なすると言う過程は無理があるという意見は理解できる。
この本が書かれたのは2008年の頭ですでにサブプライム問題は顕在化し2007年8月から金融危機が始まっていた。しかしリーマン・ショックが起こるのはこの本の発刊後の9月15日でダウ平均が史上最大の下げ幅を記録したのが9月30日、そしてその後10月13日に最大の上昇幅をつけた。そして今まさに黒田バズーカが炸裂し今日(11/3)取引時間中の市場最高値を更新した。サブプライムバブルがはじける直前の2007年10月の高値が14000ドルほど、昨年2月末にこの水準を超えついに17000を越えたのだがこれは合理的な価格なのか。金融緩和が株高をもたらすという市場参加者の思惑で買われているようにも思える。(原油価格が下がったからマネーがドルに流れたとかほかにもいろいろあるのでしょうが)
いずれ合理的な価格に収斂するとしても、参加者の多くが上がると予測している場合は実際に上がり、株を買うのがその瞬間の合理的な行動になる。ソロスの言う正のフィードバックがかかっているわけだ。そしてバブルがはじけると同様に正のフィードバックが働き下がり続ける。そこまで含めて合理的な価格に収斂するといわれてもあまり役に立ちそうな気がしない。相対性理論ではないが合理的な価格を正確に求めようとすると観測の対象期間が長くなり、ある時点にしぼると株価がーあるとすればのー理論価格から大きく離れていくという風に理解した。
実際に2007年8月以降も市場関係者は踊り続けた。「音楽がなっている間は踊り続ける」のが合理的な行動だと思われていた。例えば債券の暴落にかける高額な保険商品のCDS、バブルがはじけ始めても暴落直前までは儲かりまくる。ぎりぎりまで引き受けるというチキンレースだった。買う方も資金が続くかどうかの瀬戸際なのでこちらもハイローラーのジャックポットを待つ様なもの。
そもそもこのバブルが生まれたのはITバブル崩壊に遡る。FRBが6.5%あったFF金利(銀行間の短期金利)をわずか数ヶ月で3.5%に下げさらに911がアメリカをおそい、FRBはその後も金利を下げ続けた。2003年7月には1%まで下げインフレ率を引いた実質短期金利は31ヶ月間マイナスだった。ただになった調達コストをもとに住宅ローンは貸付基準を緩め、住宅価格は5年で50%上昇、その住宅を担保にさらに金を借り消費する。2006年の第一四半期の住宅資本の現金化は個人の可処分所得の1割に達している。そして2001年3Qに約5.5兆だった住宅ローンの債務の合計は07年3Qには11兆ドルと倍増した。
ソロスの言で気になるのは超バブル仮説、サブプライムバブルと同時にもっと時間をかけて成長してきた複雑怪奇な超バブルを想定している。市場原理主義と金融工学が様々な洗練された信用想像の手法を生み出した。市場に任せれば負のフィードバックが働き理論的な均衡点に収斂するのではなく、正のフィードバックが働き興奮と絶望を行ったり来たりする。史上最大の下げ幅と上げ幅がわずか1ヶ月以内に現れるのを収斂というのなら別だが。超バブルを支えてきたのは担保に対する貸し出しのレバレッジの拡大、規制されそうになると他国に逃げ出す金融市場のグローバル化、産油国や新興国から溢れ出すマネーなどがからみあっている。
この本の後の話ではサブプライムに端を発する世界金融危機は大恐慌を引き起こすことなく押さえ込まれたように見える。この時景気の下支えに大きく貢献したのが4兆元といわれる中国の大型景気対策だった。ソロスも不況時に信用緩和をすることに否定的なわけではないがバブルを上手く抑えたつもりが超バブルをより手強いものにする可能性を指摘している。アベノミクスと黒田バズーカという壮大な実験はこれからが本番だがバブルを作ることは出来てもそのままでは体質改善にはならない。ソロスも予想が難しいという超バブルもおそらく中国に上陸している。どうなることか、なかなかもの凄い歴史の現場にいるみたいだ。 -
伝説の投資家と言われているジョージ・ソロスが2008年に刊行された本ですので、2008年当時の世界経済状況を見て、今後の未曾有の世界経済危機に対する警鐘と、ソロスの信念が書かれた一冊です。
内容は翻訳が良かったのか?分かりやすい内容で非常に読みやすかったです。
ソロスは再三、再帰性という理論を基準においており、この再帰性というのは人間というのは考えに誤りや誤解があるという前提で、この人間の誤りによって、どう歴史が動いていくかと検証する考え方です。
金融政策など人間が考える政策には必ず誤りや矛盾があり、それは国同士でも当然、いろいろな考え方の相違があるし、時代の変化と共に考え方が適応しにくくなっていくということで矛盾が生まれるということなど、政策自体が矛盾を生み出すものであり、絶えず良い政策というのは試行錯誤の連続であるというのが深いですね!
でも、人間は自分が開発した理論や信奉する理論を間違っているとは認めないのが事をやっかいにしているのですね。
ソロスはもっと独善的な考え方の人だと思っていたのですが、かなり考え方が柔軟で、しかも哲学や歴史をよく勉強していて、それをもとに己の揺るぎない信念や世界観を形成しているからこそ的確に世界情勢を見越した投資哲学で大成しているのだと思いました。
また、アメリカが中心ですが、儲けたお金を不遇な人達への救済にまわしているところも凄いです!
ミクロの視点だけでなく、マクロな視点で、どのように財政や経済などを良くしていくか?もっともっと頭を使わなければなりません。
経済の本でもあるし、人間ソロスの魅力を十分に感じる一冊でした。 -
言わずと知れた世界的投資家。1992年、イギリス政府の為替介入に対抗してポンドの空売りを行い、「イングランド銀行を潰した男」の異名を得た人物。
この著書はサブプライム、リーマンショックの最中に日本語訳が発売されたものであるが、実際にはその数年前に書かれたものであり、世界金融危機を見事に予言していた。
「マエストロ」とまで評されたものの、世界金融危機後には功罪論が議論された元FRB議長グリーンスパンに対して一定の評価を与えつつもこの時点で批判的なことも述べている点はさすがだ。 -
期待して読んだけど、割とプリミティブな世界観なのだなあ。
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合理的期待仮説、それを前提にした市場は常に間違っていおり、その原因が自分が与える影響、つまり再帰性である的な話だった様な…
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人間は市場の動きについて理解 (認識) した上で、投資などの働きかけ (操作) を行う。だが、働きかけが行われた結果、その市場は変化し、さっきまでその人間が理解していた「市場」とは別のものになっている。そのため人間は市場を「完全に」理解することは出来ない。だから物事を予測し、行動するにあたっては、このような「再帰」的なシステムを常に考慮すべきだ、というのがソロスの基本的な考え方だ。(松藤民輔氏 解説より)
30代でヘッジファンドを立ち上げ、総額1兆3000億円とも言われる個人資産を築いたジョージ・ソロス氏。神様の名著を野次馬気分で覗いてみました。読み終えて、彼の投資戦略は彼なりに一貫していたかもしれないけど、彼はやはり生粋の相場師なんだな、という印象は拭えません。彼の投資手法をマスターしようとして日々熱心に勉強したであろう多くの知的エリートたちが彼の言動から何を学べたのかは浅学にしてわかりませんが、むしろ「再帰性」理論を定義しようとして四苦八苦しているのが見苦しいくらいに感じました。
それなら「ソロスの錬金術」のタイトルに見られるように、いかにも胡散臭い出版や講演で、自分は天才!を売りにしてしまった方が潔い気がしますが、その辺のギャップが彼の人気の秘密かもしれません。ということで「市場の動きを予測できない多くの人間」をいかにして超越するかは本書を読んでも明らかにならないと思います。あくまで本書は、哲学や歴史を学び、世界で起こっていることと関連づけて考えられるようになる思考法のトレーニングの一環として貴重なのではないでしょうか。
リスクの高い環境の中で、常に客観的な事実を認識しつつ、最終的には主観的な判断を下す。哲学的探求を放棄し、実戦あるのみで迷いもなくどんどん大金を稼いでいったソロス氏。哲学者として世に評価されたかったという切実なモチベーションが、彼を更なる勝利へと駆り立てていったのでしょう。
株価は理論値に収斂することはない。と著者はくりかえしています。バイアスのかかった参加者の認識が市場価格だけではなく、ファンダメンタルズにまで影響を及ぼす。コテコテの金融工学が見せびらかされているわけではありませんが、不確実性、科学方法論、真実の探求、政治論議、宗教と科学、と話がどんどん大きくなってきて正直手に負えません。どう考えても素人相手には書かれていません。「バブルの加熱と破壊のサイクル」の章で、REITバブルや住宅ローンバブルなどの解説をしているのはとても参考になりました。 -
伝説の投資家、ジョージ・ソロスによる政策提言なのだが、彼がどのようにして市場の流れを読んでいたのかという問いに答えるべく、彼が独自に編み出した理論、「再帰性」について詳述されている貴重な本である。その土台として彼がいかに「哲学」と「歴史学」に着目していたがよく理解できる。投資うんぬんではなく、経済学的に価値ある1冊だと思う。
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サブプライム・ローンなど、市場原理主義により産み出された超バブルの問題点を指摘した本。経済は詳しくないので、表面的なことしか読み取れなかったけれど、詳しい人が読めば、かなり役立つことが書かれているのだと思う。
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どんな内容だっけ?
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