パパの電話を待ちながら

  • 講談社
3.45
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本棚登録 : 201
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062149716

作品紹介・あらすじ

ビアンキさんはイタリア中を旅するセールスマン。彼は、毎日9時きっかりに電話でお話を聞かせる約束を、娘としていました…。ビアンキさんのお話には、おてんばなミニサイズの女の子をはじめ、びっくりキャラクターが数々登場。シュールな展開に吹き出し、平和の尊さに涙する、きらめく珠玉のショートショート!20世紀イタリアの傑作童話登場。

感想・レビュー・書評

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  • ジャンニ・ロダーリは、イタリアでは有名な児童文学者ということですが、私はこの作品で初めて知りました。

    ビアンキさんが、毎日9時に電話で娘に語るお話しという設定の、数々のショートショートは、子供たちが喜ぶような夢に溢れたものが多いが、時に、自分の気持ちを信じることや、視点を変えることの面白さに加えて、日々の生活に忙しく追われている人が、ふと自分自身を見つめ直すきっかけになることで、大人が読んで気づかされる作品もあるのが印象的でした(子供からしたら、大人って大変なんだなと思うかもしれないが)。通勤バスが違う場所に行ってしまうエピソードが、まさにそれで。

    私的には、作品によって好みが分かれたりもしましたが、気持ちに余裕があるときに読む方が、ユーモアものは楽しく読める気がします。平和のありがたみを実感できるくらいのときに。

  • イタリアで有名な児童文学者。
    電話で子供に聞かせるためのショート童話。
    好みがあるけど好きなお話は少なかったな。

  • 珠玉のショートショート童話集。

    アイスクリーム、チョコレート、ビスケット、キャンディ、コンフェッティ
    猫、ねずみ、イルカ、きりん、馬、ふたこぶラクダ、宇宙ひよこ
    回転木馬、宇宙船、魔法使い、妖精、流れ星、海水浴、砂漠・・・etc.
    お菓子、動物、乗り物、不思議な生き物
    楽しいシチュエーションの数々がこの一冊に詰まっています。
     
    想像や妄想を楽しく膨らませるお話だけではなくて
    シュールな話、救いの無い話、平和の尊さを訴えかけるものなど
    スパイスの効いているところが素敵だと思います。

    「チェゼナティコの回転木馬」
    「夢見るステッキ」
    「クリスタルのジャコモ」の3編がお気に入りです。

  • イタリア中を飛び回るセールスマンのパパが、娘のために、毎晩電話をかけて不思議で素敵なお話を聞かせてあげる・・・という設定のショート・ショート。
    ユーモアに満ちあふれてて素敵。

  • 文学

  • ショートショートという感じの短編集.短いながらまとまっていて,子供が飽きないように楽しくユーモラスで,言葉使いも擬音語などの言葉遊びの部分もたくさんあって,本当に楽しい.1日一つでは我慢できないだろうなあ.

  • 出張中のお父さんが、娘が寝る前に電話でお話をしてあげる。電話代がかかるので、どれも短いお話。

  •  イタリアの児童文学作家ジャンニ・ロダーリの短編集。2、3ページの短編が50も収録してある。

     設定が楽しい。”パパ”というのは、セールスマンのビアンキさん。1週間のうち6日間はイタリア中を飛び回る忙しい身分。家で待つ娘のために毎晩9時きっかりに電話をかけてお話を披露する。その電話の中でのお話だ。ということで、長電話も出来ないので、お話は全て短い。

     この設定、毎回、パパと娘の会話があって、話が始まれば、いっそ微笑ましいのだけど、そういう設定で語ったお話ということで、その中身だけが並ぶのが、ちょっと残念。

     どれもたわいもないお話で、なにを言ってるのか首をかしげるものが多い。あとがきにもあるが、これでも、単なる言葉遊びに過ぎない十数篇は翻訳出来ないということで、割愛されているらしい。意味があるようでないような話も、恐らくイタリア人じゃないとニュアンスくみ取れない話も多いんじゃないかと思う。

     まぁ、それでもなんとも言えない不思議な世界観の中に放り込まれたような温かい感じはどの話からも伝わってくる。起承転結を求めちゃだめなんだな、教訓や、それこそオチなんて、もってのほか!

     なんだかワケわからんけど、まぁいいやあ、眠いから寝るかぁと・・・・。 そんな内容。

  • 子供の時読んでたらもっと楽しく読めただろうな。いろんなものがお菓子でできてた。途中なんか急に関西弁だった。あれなに。文庫の表紙、荒井良二さんなんや、いいな。

  • 子供が好きだということ、つまり、よき未来を信じている作者の姿がよくわかる。
    ナンセンスだけど、誠実で、愛のあふれる物語。

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著者プロフィール

1920年生まれ、1980年没。イタリアの作家、詩人、教育者。1970年、国際アンデルセン賞を受賞。20世紀イタリアで最も重要な児童文学者、国民的作家とされている。『チポリーノの冒険』『青(あお)矢号(やごう) おもちゃの夜行列車』『空にうかんだ大きなケーキ』『羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳』『猫とともに去りぬ』『ランベルト男爵は二度生きる サン・ジュリオ島の奇想天外な物語』『パパの電話を待ちながら』『緑の髪のパオリーノ』『クジオのさかな会計士』などがある。

「2022年 『うそつき王国とジェルソミーノ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジャンニ・ロダーリの作品

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