ロシア・ショック

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  • 講談社
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レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150262

作品紹介・あらすじ

伸び続けるGDP、高い教育水準、EUとの接近、世界一の親日感情-ロシアはもはや「仮想敵国」ではない!日本人よ、今こそロシアとの新しい関係を構築せよ!『チャイナ・インパクト』で旧来の世界観に風穴を開けた著者が放つネオ・パラダイム。

感想・レビュー・書評

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  • 数年前に大前氏の書いた「チャイナ・インパクト」を読んで、私の中国に対する見方が変わりました。実際に彼が見て体験したことをベースに書かれていたようで、それまでの中国観を一新することができた記念に残る本だったのを覚えています。

    この本は、私にとってはその続編にあたるもので、ロシアについて書かれています。ロシアというと、日本は長い間、アメリカ側に付いてきたこともあり、なんとなく敵というイメージがありますが、今後はロシアとの関係も見直していく必要もあるのではと、この本を読んで思いました。1997年にソ連が崩壊し、今年もロシア株式が7割減と、大激変に見舞われていますが、今後とも注目すべき国だと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・大統領を二期勤め、現在首相をしているプーチンの日本好きや有名である、一般のロシア人も無条件に日本、日本製品、日本文化(オタク文化)を好いてくれている、このような国は、それ以外には、インド・トルコくらいである(p16)

    ・2001年にプーチンに所得税率を13%一律とするフラットタックスを導入、その後にアングラマネーが表に出てきたので税収も増えた(p35)

    ・ロシア連邦共和国は、83の連邦構成体、7つの連邦管区が統括する仕組み(2008年3月)で、面積:1707万平方キロ、時差は11時間(p55)

    ・ロシアは大きく3地域に分かれ、欧州ロシア(人口73%、GDP:66%)、シベリア(原油7割、天然ガス9割、石炭8割)、極東(最大面積、人口660万)である(p59)

    ・BRICの中で進学率、知的水準を考慮すると、唯一ロシアのみが中間所得者層を形成し得る(p72)

    ・1992年にロシアは国有資産を平等に分配する目的で、12歳以上に株式引換券を配布したが、大半の国民は食糧確保のためにそれを売り払った(p76)

    ・ロシアでは、60人(0.4ppm)の人が、GDP:16%、年収:1600億円を占める、1.5%の人(200万人)が、GDP:20%、年収:570万円である(p77)

    ・ロシアの男性平均寿命が59歳であり、定年(62歳)よりも短いので、老後の貯えがいらない(p82)

    ・三菱自動車の株価が72円から復活したのは、ロシア市場のおかげが大きい(p113)

    ・2008年7月に、中国とロシアは、国境線(大ウスリー島)で両者は合意した、これにより中ロの国境線は全面解決した(p187)

    ・ロシアは自国民を入植させたため、チェチェンの独立を簡単に認められない、イギリスが北アイルランド問題、パレスチナ問題を解決できないのと同じ構造(p194)

  • ロシアに関して、いかに日本が出遅れているかはっきりさせている。
    日本にとって、ロシアは「油田」のようなもの。
    ブリックスのうち、ロシアの識字率がダントツに高く、優良な人材の宝庫。また資源の宝庫。ロシアがこれからの富の創出の要になっていくだろう。

    いかに日本の報道が偏っているか、痛感した。
    報道によって得た知識などをいったんリセットして、ロシアと日本の距離感を考える必要がある。

  • ロシアでは日本のオタク文化が大人気。
    プチンは寿司が好きで、あの体は寿司でできていると思われていて、ロシアで寿司が人気、w
    ロシアの人材は優秀でITに注力している。
    ロシアのような途上国ではまだタバコが成長産業。
    ロシア人は、ロシアはロシアという発想が強い、アジアでもヨーロッパでもない。

  • 2008年の作品。当時はBRICSとして急速にロシア経済が伸びていたころで、大前さんの予測するEU入りも視野に入っている感じだった。

    最近、ウクライナ問題で欧米との関係が冷却化したように見えるが、実際にはEUはしたたかで、中長期的なEU+ロシア経済圏の構築による、米国、中国への対抗を狙っているのではないか。ロシアは日本人が考えている以上に親日国で、教育水準も高い。中長期的な日本のパートナーとなりえるかもしれない。

    ウクライナや周辺諸国との問題を2008年時点でかなり予想しているあたり、さすが大前さんの視力である。ビジネスだけでなく、長い目でロシアとの関係を考えるには格好の1冊と思う。

  • プーチン大統領にすごく興味をもった!self discipline とか、パフォーマンス力の部分に特に惹かれました!笑

    世界の潮流の章は難しすぎてわからなかったが、どれだけ日本がロシアを見ていないか、日本のメディアの偏り、市場として大変魅力的だということを学びました。

  • 自分の中でロシアに対する認識がいかに古いままで止まっていたかを認識させられた。資源も人材も豊富で、日本の事を好意的に受け止めてくれるこの国と上手に関係を築いていきたいところだ。

  • まさに自分にとって「ロシアショック」となる本でした。
    南オセチア、グルジア問題の根底にあるものがなんとなく分かりました。
    やはり、報道されるものをそのまま受け入れることは危険ですね・・・。前提を疑うべき!
    勉強になりました。

  • ロシアを経済的な側面から将来像を分析した本。
    地政学的・エネルギー資源・人口動態・教育水準などの観点から分析しています。大前氏の著書は、グラフや図を多数使用し直感的に掴みやすい構成になっています。本著も図解を多用したわかりやすい内容になっています。
    ロシアの持つ潜在的なポテンシャルを理解するには最適の本だと思います。

  • ロシアという国を多面的な視点から考察した本

    日本におけるロシアのイメージはシベリア拘留や北方領土問題など悪いものばかりであるが、ロシアは実は日本好きらしい。

    ロシアはソ連崩壊後にハイパーインフレに悩まされて先進国ではないが、プーチン政権になってから非常に高い成長を続けている。(メドベージェフ政権もプーチン政権であるともことらしい。)

    ソ連時代の軍拡競争もあって科学技術のレベルも非常に高く、教育レベルも非常に高い。

    しかし、日本のロシアに対する投資や関係は非常に他国よりも遅れている。

    石油、天然ガスのパイプラインサハリンの計画も遅れ気味だ。(石油生産量2位、天然ガス生産量1位)

    日本に対する好感情をもっと活かしていくべきではないかと著者はいう。日ロ関係の強化は中国に対する牽制にもなりパワーバランスの上でも確かに効果的である。

    本書はロシアの国内動向、経済動向、EU加盟を睨んだ国際的な動きなどを解説したものです。正直、その内容に驚くこともあります。本書冒頭にあるようにダイナミックな世界観に自分も欠けていた。アメリカと中国だけが世界では決してない。

    国際関係の詩やはまだまだ狭いと感じた。大きく経済成長している国はたくさんある。それらにも目を向けなければ日本は孤立してしまう。
    そんなことを感じた一冊。

  • ロシアをビジネスの面から見てみたことがなかったので
    純粋に知らないことが多く面白かった。ロシアは他のBRICs諸国
    と比べると非常に親日感情が強いんですね。ふむ。

    経済活性化のためにフラットタックス制を導入し、法人税を少なく
    したというくだりは、日本もそうなったらどうだろうと考えながら
    読んでいましたよ。

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