モダンタイムス (Morning NOVELS)

著者 :
  • 講談社
3.67
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本棚登録 : 7440
レビュー : 1020
  • Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150736

作品紹介・あらすじ

漫画週刊誌「モーニング」で連載された伊坂作品最長1200枚。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公がある日突然超能力に目覚める「魔王」の続編、「モダンタイムス」。「ゴールデンスランバー」と同時期に書かれたそうで、このふたつは雰囲気もテーマも似てる気がします。国家論とか陰謀とか

    すべての人はなにか大きなシステムの一部であり、機械的に「仕事」をこなしている。自分の仕事がなにを為すのか知らないまま。

    伊坂さんの恐怖の演出の仕方が大好きです。このなんともいえない不気味さ、ホラーとは全く別の恐ろしさの表し方では伊坂さんの右に出る者はいないと思います。プロットのおもしろさ、登場人物の掛け合いなどなど、伊坂ファンが多く存在することには様々な理由があると思いますが、私はこの気持ち悪さとか不気味さもとても好きです。

  • 伊坂作品の好きな所は作品に込められたメッセージ性があるところ。そこに気がつけば面白いって。

  • 伊坂幸太郎作品はいつも会話のテンポが面白く、引き込まれて読んでしまう。物語の始まりから何度も出てくる、勇気はあるか、という言葉が特に頭に残った。検索する事で監視が始まるなんて。暴力による怖さと、監視による怖さ、作り上げられた事実に囲まれている怖さ…

  • 魔王の続編という事で、魔王のすっきりしなかった部分が解消されることを期待して読み始めた。
    魔王と同様に、社会というシステムの中で違う流れを起こすことが出来るかというのが軸にあると思う。それは超能力を持っていれば出来ることでもなく、最終的には意思なのかなと。
    魔王よりもストーリー性があり、スムーズに読めたけど、やはり真意は読者任せという感じがして、すっきりしない感じ(笑)

  • 個人的には伊坂幸太郎の最高傑作。意外と評価が悪いのはなぜだろう?特に伊坂ファンに不評なんだよな。こんなに面白いのに。
    多分伊坂幸太郎に求めるところが、お洒落さであったり、巧妙さであったりすると不満が残るのかもしれないが、自分の中では伊坂幸太郎は優しさであったり、幸せだったりするんだよなあ

  • 「魔王」の続編、「ゴールデンスランバー」の二卵性双生児(あとがきより)ということで、この2作品がぼちぼちだった私にはぼちぼちな感じでした。中盤あたりが一番楽しく読んだかな。「魔王」を読んだ後に読んだので感慨深いところはあったけども、逆にあちらを読んでいなかったら途中で白けてしまったかも。

  • 舞台は平成の次の時代である。
    高度に情報化が進展した社会の中で人々は生活する。
    本書はその情報化の末路としての管理社会、人間の機械化を取り扱う。

    ということで背景設定は、同じく未来における管理社会を描いた1984年(ジョージ・オーウェル著)を彷彿とさせるものとなっている。

    しかし、1984年の読後には管理社会の恐ろしさが強烈に印象に残ったのに対し、本書の管理社会のあり方には大して恐怖は感じず、あまり印象にも残らなかった。
    なぜか?

    理由として考えついたのは、1984年が「私たちにとって想像もつかない、しかしよく考えたらもしかしたら起こりる事態」を描いているのに対し、モダンタイムスでは「容易に想像できる、私たちがすでに片足を突っ込んでいる未来」を描いているということだ。つまり、モダンタイムスの中の世界は私たちが慣れ親しんだ日常にかなり近いため、恐怖を感じにくいのではないか。

    あとは単純に、1984年の中では恒常的に規則に縛り付けられるのに対し、本書ではシステムを壊す可能性のある人間に制裁が加えられるのみで拘束の程度が違うということもあるだろう。

    とはいっても、「人々が管理されていることにも気付かない管理社会」「日常の中のありうる脅威」を中心に取り扱う以上、このように多少印象が薄くなってしまうのは仕方がないのかもしれない。


    少々不満はあるものの、政治学を勉強する際に何度か触れたことのある「支配者不在の支配」「国家(システム)の自己運動」「人間の機械化」と現在進行中の情報化が結びつけられて小説として組み立てられている点は自分としては新鮮で楽しめた。

    また、最後に「それでも巨大なシステムに抵抗しようとする人間」と「システムへの抵抗をあきらめ、私的な営みの中に幸せを見つけていく人間」の二種類の人間が描かれたことも、現在の社会を反映しているようで面白かった。

  • 図書館で借りてきたが、中盤で読むのを止めてしまった。途中で挫折とか・・・何年ぶりだろ。自分には駄作でしかない。

    「魔王」の続編ってことらしいが、そもそも「魔王」自体が☆1個の評価だったしなぁ。
    伊坂幸太郎は、「重力ピエロ」とか「砂漠」とか現代を描くと上手いけど、近未来を描くと全く面白くない。

  • 人生は要約できない。深い言葉だな、と思いました。モダンタイムスは伊坂さんの作品のなかでも異質ではないか思います。作風?というか物語の進み?というか。しかし終盤に向かって伏線が回収されているのが、おお、さすがだと思いました。登場キャラクターもとてもユニークで楽しかったです。そしてなんといっても魔王が大好きなので、読んでて魔王とリンクしている描写など嬉しかったです。好みが別れると思いますが、わたしはとても面白い作品だと思います。

  • 主人公がSEだという理由だけで読んでみたが、面白かった!

    みんなが「仕事」の一部を忠実に遂行している。
    それが大きな事件を起しているとも知らず。
    知らない間に、「システムの一部」になっている。
    そのことが、無意識だからこそ、怖いと思った。

    この本の前編として、「魔王」があることを知ったので、
    今度読んでみよう。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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