北緯14度 (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 145
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150903

感想・レビュー・書評

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  • ずっとこんな旅行記が読みたかった。
    なんとなく行き先を決めて、不安ながらもわくわくする。
    トランジットで日本から離れたなと思うと途端に近くにいる日本人が煩わしくなる。
    しばらくすると、ホームシックに襲われながらもその土地の料理や言葉に馴染んでいく。
    旅人であるからこその馴れ馴れしさと図々しさ。ときには自分が原地の人でないことに寂しさを覚えもする。
    そして旅の終わりを苦々しく感じながら、当たり前のように「帰る」ことを受け入れていく…

    帰国後の虚脱感は言うまでもない。
    これは私だ。セネガルの所在地さえ知らなかったけれど、これは私だ。そして旅人である誰もがアキコなのだ。

  • セネガルに行ってみたくなった。
    文字だけなのに、景色が目の前にどんどん浮かんでくる。匂いまでも。

  • 途中で読むのをやめたくなった。しんどい感じがして。
    でも、読み終えて良かった。しんどいまんま終わらせなくてよかった。でも、なんか胸の奥が痛い。痛くて、痛いのがいい感じ。
    Mか?ドMか。

  • 楽しく読ませてもらいました。

  • 太鼓は、死んだものでできています。皮もそうだし、木もそう、でもこうやって音が出る。それは神様のおかげです。
    (P.82)

  • (280P)

  • 絲サバ風セネガル紀行。あらゆる意味で面白かった。次作が有るなら読んでみたいと思わせる面白さだった。リアル過ぎて他の作者では書けないだろうなw

  • セネガルがどんなところか想像もつきませんが、異文化に揉まれる中での日々の葛藤がひしひしと伝わってきて、読んでいてドーンと疲れました。もっと楽しい感じが良かったな…

  • セネガルへの紀行文。

    この感想を書こうと思ったら「セネガル」という国名が出てこなかった。アフリカの1つの国という以上の認識か私にはないせいでこんなことになる。
    何度も何度もくり返し本書に出てくる国名が書けない(覚えられない)私。情けない。涙。

    が。どこの国なのかはともかく、素晴らしい紀行文であった。私もこういう風に人の国で過ごしたいのだ。その国の、その地域の一部に自分がなりたいのだ。
    でも。自分がやはりツーリストであることを痛感するイトヤマさんの心情もよくわかる気がしたり。
    イトヤマさんが現地の人から現地人の名前をもらったところで、パアーーーッと自分にもかの地で名前をもらったことがあるのを思い出した。
    イトヤマさんはアンジャ。私はプルナマワティ。イトヤマさんとは国が違うけど日本ではない名前をもつという共通項があることがわかり、ますますイトヤマさんにグッと近づいた気がした。


    イトヤマさんの他の小説等読んだことないのだけど、どんな人なんでしょう。この紀行文では言葉の汚さ「食いてぇ」とか「アイツラ」とかに馴染むのに時間がかかったが、全体としてはみずみずしい印象。不思議な人。

  • 絲山さんが2カ月の間、アフリカのセネガルに滞在して書いた紀行文。
    相変わらず小説作品とは違って口が悪いけど、彼女の豊かな感性を通して描かれるセネガルはとても魅力的に感じた。
    同じところに行って、同じものを見て、同じ体験をしても、それをこんな風に書ける人は本当に少ないと思う。
    やっぱり絲山さんはスゴイなあ。あまりにもアンテナの性能が良すぎるので、コントロールするのが難しそう。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2018年 『薄情』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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