吸涙鬼 -Lovers of Tears- (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 570
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062152617

作品紹介・あらすじ

愛は死をのりこえる。悲しみの涙を流す少女、彼はその生を願い、そっと瞳に唇を寄せる…。市川拓司、五年ぶりの長編小説。限りなく美しい筆致の純愛ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 市川拓司さんは中学時代に好きな作家さんでした。「いま、会いにゆきます」、「そのときは彼によろしく」は最後に意外性もあり夢中になって読みました。

    ただ、今作はケータイ小説のような展開で中・高校生の女子には面白いかも。(もともとケータイ小説出身だからなのかな?)
    イケメン吸涙少年と病弱で孤独な少女の恋愛で、お互いに好き合っているけど一緒にいれば彼女を傷つけてしまうから別れましょうという悲劇的な小説です。

    最後にどんでん返しがあるかもと期待しましたが、そんなこともなく終了。期待しすぎたかも知れません。

  • う~ん…期待しすぎて読んだせいか、漫画のノベライズという印象。それよりも、私は文章の体言止めの多用の方が気になって、話に入り込むことが出来ませんでした。心なしか「ポーの一族」に似ているような気もして、オリジナリティを感じられませんでした。命を分け合うシーンや結婚式を「彼ら」が覗くシーンとか、印象深い綺麗な場面はあったんだけど…何かが足りない、最後までそんな印象のまま終わってしまった作品でした。

  • 本屋さんに並んでいたのを発見、
    題名に惹かれました。吸血鬼ものが好きなので、吸涙鬼?という
    感じで…。
    涙を吸うシーンがいつ出てくるのかと、
    読み進めていたら半分より後ろ目で、
    そのまま1日で読み終わってしまいました。

    読み終えたあとには、悲しいような不思議な感情が残りました。
    ハッピーエンドかと聞かれたら、疑問が残りますがこれも幸せの形なのでしょうか?

  • 純愛を描くための道具としての病気であり、特性。

  • 吸血鬼ならぬ吸涙鬼
    なるほどだけど ちょっと感じが違うなぁ

  • 市川作品らしい終わり方でした!

    違う道か・・・って、ちょっと残念だったけど
    その残念さが市川さんらしいのです。

    もっと「鬼」の部分があるのかな~って思いながら読んでたけど、最後まで優しいというか、キレイな話で纏まってました。

  • 07:ひとを愛さずにはいられない、悲しいひとたちの物語。この気持ちが愛でなく、もっと簡単に割りきることができたら、彼らはこんなに苦しまなかったでしょう。装丁、物語ともに切ない美しさがあふれているのですが、いまひとつ感情移入しきれなかったのが残念です。

  • 印象に残る

  • 身体が弱く二十歳までは生きられないだろうと言われていて、何もの望まず控え目に生きてきた私が出合ったのは、どこか異質な少年だった。彼には強い治癒力があり、私を救ってくれた。強く惹かれあう二人だったが、彼は人とは相容れない存在だった。


    水色のグラデーションが綺麗な装丁に惹かれたのですが、少女の語りの所為かなんだかドリーム色が満載で自分に酔っている感じの文章が読んでいて恥ずかしくなってくる。

  • 母親から引き継いだ難病でハタチまで生きられないと言われていた娘さんが、高校時代に出会った不思議な転校生に惹かれ、彼とハダカで抱き合うことで細胞から生まれ変わり、大人になって、別の人と結婚までできましたってお話。

    彼は吸血鬼みたいに不思議な生き物「吸涙鬼」なんだって。
    彼らは製薬会社の人たちに追われていて危険だから、彼とは別れなくてはならなかったけど、ずっと心に彼はいますって終わり方だった。

    文章は読みやすいし、きれいな表現とかもあるし、10代でまだ恋人がいないとか、恋愛し始めましたってくらいの人にはうけると思います。

    でも、ある程度の恋愛経験がある大人はどうかな~。
    中途半端にエロティックな雰囲気が満載で、申し訳ないけど作者さんの想像上の自慰行為をずっと読まされているような気持ちになりました。

    ピュアで大人しめな17歳のヒロインなのに、当り前のように化粧をしたりパンプスを履いて夜間外出するのにも違和感…。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。獨協大学卒業。'97年からインターネット上で小説を発表。2002年1月、「Separation」で出版デビュー、いきなり同作がTVドラマ化される。次作「いま、会いにゆきます」は映画化され、100万部を超えるベストセラーに。他の著書に「恋愛寫眞――もうひとつの物語」「そのときは彼によろしく」「弘海――息子が海に還る朝」「世界中が雨だったら」がある。

「2009年 『きみはぼくの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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