- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062153546
作品紹介・あらすじ
あれほど天皇の信頼を得ていた藩(会津)がなぜ「賊軍」に?御所に矢を射かけた藩(長州)がいつ「官軍」に?会津と長州の足取りにそってねじれた歴史の流れを整理。未曾有の変革の真の姿がわかる!一四〇年経っても去らない悲哀。明治維新は「無血革命」などではない!教科書が教えない悲嘆と痛恨の歴史。
感想・レビュー・書評
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会津の歴史研究家と長州の歴史研究家の対談。
会津寄りにも長州寄りにもならない、幕末のはなし。
これ、幕末の教科書にしたいくらい。
すっごくゆっくり読んだ。
なんども読み返した。
各藩がどんなに日本のことを思っていたか
各藩がどんなに自分の藩を大切にしていたか
すっごくせつないんだけど
すっごく面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会津史歴史家と長州史歴史家の対談形式の本。
思っていたより個人の思い込みやひいき目線の話し方がないので、
歴史をそこまで詳しく知らない人にはわかりやすい本になっていると思った。 -
会津と長州、それぞれの立場から語られている対談形式の本
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各藩や幕府、天皇の血筋やおかれた環境などを詳しく分かりやすく対談形式で解説。様々な謀略によって明治維新は起こった。
孝明天皇が会津藩松平容保を厚く信頼し、容保もこれに義を尽くした。しかし朝敵の汚名を着せられ、戊辰戦争後も死者の埋葬をさせなかったり、流罪、蝦夷開拓の劣悪な環境で会津の人々を死に追いやった。
ちなみに靖国神社では長州人が優先的に祀られていた。
この本の結論となった、国を思った会津の人々を理解し、勝者の歴史しか書かれていない教科書を改めて裏歴史も載せて、国家として正式に謝罪するべきだろう。
2007年の時点で(リップサービスとは言え)安倍晋三が「私どもの先祖が会津若松に大変ご迷惑かけた」と発言している。 -
会津の識者と長州の識者が対談形式でお互いの立場から会談進めていく本。
どちらが悪いとかではなく、
各々の置かれている地理的背景、性質などを元に話されていく。
幕末入門者でも楽しめる。 -
会津と長州だけでなく、戌辰戦争に至るまでの諸藩の事情や思想の変化などを、順を追って説明していてわかりやすかった。
まだ幕末に興味をもったばかりで、贔屓の偉人の物語しか読んでいない…という方に入門書として奨めたい。
たとえば薩長ファンは明治維新が正義の革命ではなかった事を知り、会津ファンは強行策を取る道しか選べなかった長州の風土を知ることができる。
終盤には現在も会津に残るわだかまりの和解案についての話も。 -
今年出た新書。
すごくおもしろかった。
なぜ会津と長州はいがみ合い、現在では会津は長州を心底恨んでいるのか。
会津の武士道に共感した。
卒論のテーマを会津にしたいと思った!