天才! 成功する人々の法則

制作 : 勝間 和代 
  • 講談社
3.67
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本棚登録 : 2080
レビュー : 264
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062153928

作品紹介・あらすじ

持つ者はさらに豊かになり、持たざる者はもっているものを取り上げられる「マタイ効果」。どんな才能や技量も、一万時間練習を続ければ"本物"になる「一万時間の法則」…グラッドウェルのフレームワークはやっぱり面白い。

感想・レビュー・書評

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  • 天才というと、どんな人を思い浮かべるだろうか?アインシュタインやニュートンのような世紀の大発見を遂げた学者だろうか?

    本書では、天才とは何かについてもう一歩掘り下げている。例えば、天才とはどうして誕生し、天才にはどんな問題が待ち受けているか、などだ。

    世間では、IQ信仰がされているように、パズルがスラスラと解けて、難解な本を読解できる能力が天才の証とされている。この本でもそのような人物が出てくるが、悲観的な事例だ。

    天才だとしても、周囲の人から理解され、その特性に合ったフォローを受けられなければ、凡庸な人生を送るというのだ。

    例えば、テンプルグランディン女史がTEDのスピーチにおいて、
    「多くの天才予備軍(自閉症児)を見てきましたが、中西部やそのほかのあまり進んでいない地域では教師が何をすべきか分かってないんです。そのせいで道を誤ってしまう。より思慮深い 認識能力のある頭脳にすることも より社会的な頭脳にすることも可能です」
    と言っているように、本書では周囲の理解を得られないことが不都合な結果を招くことを語っている。

    コミュニケーションがうまく取れないため自己主張ができず、そもそも人に関心のないタイプもいるため、社会から孤立してしまう人もいるだろう。

    この本に登場する、ランガンはIQ195もあり、アインシュタインのIQ160を凌駕する知能指数を誇ったが、結局農家のおじさんに落ち着いた。

    一方、ビルゲイツやニュートンがそうであったように、実業界においても学問の世界においても、人の縁が合ったことで業績を達成できた事例も多い。

    脱線するが、この話を受けて、世のお母さん方は子供に英才教育を施そうとするかもしれない。東大へ行かさなきゃ…とか。
    特に近年ではアインシュタインが自閉傾向のある人だったということから、自閉症の我が子に才能が隠されてるのでは…という期待をするかもしれないが、実のところ、テンプルグランディンも著作で認めているように、自閉症の人でももともと凡庸な人もおり、必ずしも結果に結びつくとは言い難い。

    橘玲氏が語るような遺伝学で言わせれば、子は親の知能を受け継ぐからである。その中で、天才的な知能はある種奇形に当たると私は見込んでいる。

    本書で述べられていることだが、天才的な才能と結果は必ずしも一致しない。だから、メディアは知識社会における優位性を喧伝してなんかいないで、個人の幸せを優先するべきなのだろうな、と感慨深いものがありました。

    他にも、度々色々な著作で引用される、10,000時間の法則など、天才にまつわるエピソードが盛りだくさんだ。

    この本では、天才とは何かということについて掘り下げている。と同時にいかにして天才は存在し得るかについても掘り下げられている。

  • ○出会い
    滝本哲史さんの「僕は君たちに武器を配りたい」の文中で紹介。

    5年ほど前に勝間さんのオススメ本として読んだ「第1感」と同じ著者のものだったようで。
    こちらの本の訳は勝間さんがやっているようです。

    内容としては、
    生まれつきの「天才」はいない。
    いるのは「好機」に恵まれた者。

    生まれた時代、人種、民族、性別、家庭
    など、自分では選択のできないもので、
    成功するかどうかが決まってくる。

    最初の章でホッケー選手の生まれ月の話がでてくるが、
    学年区切りの早めの月に生まれた選手が圧倒的に多い話は印象的だった。

    この本を読むと、
    女として一般的な家庭に生まれ、ゆとり世代直前のはざま世代に育ち、リーマンショック後の不況時に就職した自分が成功できる可能性なんてないんじゃないか。
    またさらに、自分以上に恵まれない環境で生まれ育つ人も大勢いるわけで、生まれた時からある程度人生が決まると思うとやるせない思いにもなる。

    自己啓発本でも「こんな私でも成功した」という売り文句が多く、励ましを受けることが多い。そして、感銘を受けて、自分も変われるのでは?と可能性を感じるものがほとんどというなかで、ここまでズバッと統計的なデータで「生まれつき決まっている」と突き出されると、なかなか目をそらしたい気持ちになる。

    ただひとつ、救いとしては、
    成功者には「好機」が巡ってきたのは確かだが、
    その「好機」に飛びつける準備=努力を必ずしているということだと思う。
    やっぱり成功者はどの道努力をしている。
    やっぱり努力が大事ということです。

    そしてあとがきで勝間さんも似たようなことを言っていますが、
    これらのデータは一つの傾向であって、100%ではないので、これらの情報を「考え方のうちのひとつ」程度に留めると、今後の気づきの引き出しとして活用できるのではないかと思う。

  • 成功するには環境要因が必要。努力すれば成功できるわけではない。個人の時代背景、教育環境、どのような経験を積める環境があったかなどの要因が整ってこそ成功できる。好機がなければ成功できない。

    では時代背景や産まれた月日にの境が良くなく、運が悪かったと諦めるしかないないのか?
    自分の中ではそうではないと思いたい。経験を積む環境のある場所に身をおき、一万時間の訓練をし、自分の行動・態度を省みること、リスクをとる覚悟があればどんな凡人でも成功できる、近づけるのではと思った。少なくとも学べる環境、普通に生活できている好機は持っている。好機をつかむ環境を見つける、利用する、活用するためのアンテナは張り続けよう‼︎
    (一万時間の訓練時間、毎日8時間ずつの訓練で1250日の訓練を積めば天才になれる。)

  • よくある啓発本ではなく、天才と呼ばれる人たちを丹念に研究して成功の原因を突き止めた本。冷静で学術的な視点で解説されていて、すんなり納得できた。
    天才は生まれつきの才能ではないということ。むしろ努力のほうが大切だということ。ある程度の能力さえあれば環境や性格のほうにより影響されるということ。
    一万時間練習すればどんな人でもプロになれる! とわかっていても、なかなかそこまでできないわたしは、やっぱり凡人だということがわかりました。

  • わかりやすくて面白い。エピソードが多すぎて本筋が見えにくくなるところはあるけれど、仮説として十分に興味深いし納得感もある。大韓航空のくだりは、ドラマのような描写と繰り返しの強調で印象的。チャンスという概念も少し変わった。「急に売れ始めるには〜」より圧倒的に読みやすくて面白く感じた。
    解説が長めで、勝間さんの気合いを感じた。

  • 「〈誰でも、持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる〉」

    天才に共通するのは何かに焦点を当てた本。スポーツマンとして成功するためには、年度の早めに生まれる必要がある。小さいことは、1年で肉体的も知的にも大きく成長する。だから、日本で言えば、4月生まれが有利で、3月生まれは圧倒的に不利だ。そして、体格がより成長しているものは特別レッスンを受けられ、その中で才能があるものはより伸びる。3月生まれでは才能があってもそれを開花させてもらえない。

    環境が大事なのはとてもわかった。そして、環境が整えられている前提で、人より努力する必要がある。それが1万時間の法則だろう。

  • 非常に面白かった。飛び抜けて成功する人たちは、よく彼らの非凡さや努力が美談として語り継がれるが、同じように能力があり、努力をしても成功しない人の方が多い。成功のために、より重要な役割を果たすのは、個人の能力ではなく、実は、生年月日や家庭環境、社会的ポジション、生活するエリアの文化などの外的要因だ、という仮説がよく理解できた。適切な機会を得ることで、さらに多くの機会を与えられ、より洗練される。ちょっとした違いが大きな違いとなる。それに気がつけばうまく使うこともできるし、回りを見る目が変わる。

  • スポーツ選手に一月生まれが多い、というのは大変にわかりやすい例だが、水田と数学テストの関係、になると、煙に巻かれた感が。天才は自分の成功は努力の結果と思いたがるフシがあるが、環境要因が大きく作用するということかな。

  • 努力ですな、やっぱり大切なのは。

  • 何度も読み直してしまった。膨大な統計、ダイナミックな仮説と検証そして何より著者の心意気「世の中を少しでも良くしたい」がひしひしと伝わる一冊。グローバル化って具体的にどういうこと?英語で会話すること?そんなテーマからも前提にしたい良書です。

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著者プロフィール

1963年イギリス生まれ。
カナダ・トロント大学トリニティカレッジ卒。
『ワシントン・ポスト』紙のビジネス、サイエンス担当記者を経て、現在は雑誌『ニューヨーカー』のスタッフライターとして活躍中。邦訳には『天才!』『ニューヨーカー傑作選』ほかがある。

ある製品やメッセージが突然、爆発的に売れたり広まったりする仕組みを膨大な調査とユニークなフレームワークによって解き明かした最初の著書『ティッピング・ポイント』(邦題『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』)、人間は、長時間考えてたどり着いた結論よりも、最初の直感やひらめきによって、物事の本質を見抜くという仮説を検証した2冊めの著書『ブリンク』(邦題『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』)は、いずれも世界で200万部を超える大ベストセラーになっている。

「2014年 『逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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