ロンバルディア遠景

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 98
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062155489

作品紹介・あらすじ

詩誌『エウロペ』の編集者で詩人、井崎修一。類い稀な美貌と傲岸さを併せ持つ少年詩人、月原篤。篤の作品投稿をきっかけに二人は出逢い、互いに奇妙な愛憎を抱きながらも、次第に打ち解け合っていく。やがて篤は「世界の果て」を求めて、単身イタリアへ旅立つ。遙か異邦の地より、井崎に届けられる篤の私信。しかし、一年ののち、彼は一通の手紙を最後に消息を絶ってしまうのだった。若き詩人が異国で見出した「世界の果て」とは、果たして何だったのか。井崎は篤の残した詩と私信から、彼の生の軌跡を「小説」に刻もうと試みるが-。

感想・レビュー・書評

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  • 長かった…。読むのに時間がかかってつらいのにこの本を離せない、つい手に取って続きを読んでしまう。神父が言う「苦痛を伴う快楽」は、この作業のような読書時間も含まれているのかもしれない…と思いながら読了。これが諏訪さんの言う「遠い本」なのかもしれない…。

    以前読んだ『偏愛蔵書室』で、諏訪さんの好みを知ったのでプラスになった気がする。めくるめく禁断の世界でこれが図書館にあるということが衝撃…。個人的には井崎=篤⇒諏訪さんと思えてならなかった。

    タイトルのサイズも中表紙も凝っている。遥かなるロンバルディアこと『ロンバルディア遠景』というタイトルも素敵。大変だったけど愉しめた。


    “突飛な思いつきに過ぎないかもしれないが、「世界の果て」とは、もしかしたら、僕自身の「背中」ではないだろうか”(269ページ)

    “「この世の果ては、遠くあるように見えながら、意外と近くに在ったりする。また近くにあるが、それは圧倒的に未知なものなのだよ」”(269ページ)

    読みながらこの世界の中に存在する愛に酔ってしまいそうだった。

  • 年若い美貌の少年詩人に惹かれた編集者の男…彼への愛欲と彼の狂おしい詩才はどこへ向かうのか…???詩と性を巡る幻想奇譚。

  • この感想を書くのは難しいなあ。

  • エロい!

  • こんなに性器に名称があるのかともはや圧巻である!これは作者楽しんでいるな、とすら思える。

  • 夢のようなエロスの世界。
    現実的な場面もあるのにどこか浮世離れしていて
    そこに引き込まれる。

  • うーん・・・
    不思議な感じに陥った。
    アツシはなんか好きなんだけどなー

  • 性器=排泄器官でない生物っている?

  • 「アサッテの人」でパラノイアを突き詰めた。
    「りすん」は文体としては後退しながらも作中作や書かれることについて真正面から考察した。
    今作は前作前前作を踏襲しながら発展しさらには愛の不毛というテーマを織り込む。
    大躍進、大傑作。
    そして訪れる不毛でない愛。種。毒の花。

    ポール・エリュアールの詩も素敵。

  • 小説とはやむを得ず詩が弛緩した形式か、についての考察その一。(その二は『領土』)
    繰り返されるものへの嫌悪と皮膚感覚。思えば、人間を構成する細胞は、細かいものの繰り返しによって成り立っているのだ。なんとおぞましい。篤ではないけれど、それは気が狂いそうになるほどに。
    そして、世界の果て。それは思いを遂げられない異性の秘所か、自身の背中か、あるいは…。

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プロフィール

1969年名古屋市生まれ。
國學院大学文学部哲学科卒業。恩師は独文学者の故種村季弘。
2007年小説「アサッテの人」で群像新人文学賞・芥川賞受賞。
著書に『アサッテの人』『りすん』『ロンバルディア遠景』
(すべて講談社刊)、『領土』(新潮社)ほか。

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