獣の奏者 (3)探求編

著者 :
  • 講談社
4.30
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  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062156325

作品紹介・あらすじ

あの"降臨の野"での奇跡から十一年後-。ある闘蛇村で突然"牙"の大量死が起こる。大公にその原因を探るよう命じられたエリンは、"牙"の死の真相を探るうちに、歴史の闇に埋もれていた、驚くべき事実に行きあたる。最古の闘蛇村に連綿と伝えられてきた、遠き民の血筋。王祖ジェと闘蛇との思いがけぬつながり。そして、母ソヨンの死に秘められていた思い。自らも母となったエリンは、すべてを知ったとき、母とは別の道を歩みはじめる…。

感想・レビュー・書評

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  • 本当はもっとゆっくりと読もうと思ってたけど、結局どんどん読んじゃいます
    どどん波!(鳥山明!)

    まぁ、どどん波が出た時点でその面白さはだいたい伝わったと思いますが、一応レビューも書いておきます

    物語は人の持つ悲しい性と、強い想いを持って対峙するひとをずんずんと描いていきます
    ずずん波!(そんな技なかった)

    人の持つ性とは?幸せになろうとすることです
    自分自身、自分が大切に思う家族や近しい人やその集団を幸せにしたいと思う心です

    幸せになりたい、幸せにしたいと思う心は決してわるいものではないはずです
    しかしあまりに強い想いは時に他者をさしおいて、あるいは他者を犠牲にしてでも、自然の理を曲げてあるべき姿を変えてでも成し遂げようとし、大きな災厄をもたらすことに繋がりかねません

    全てを知ることで、エリンとエリンの愛する人々は災厄を止めることごできるのか?全ては最終巻で明らかに!

    • 1Q84O1さん
      ひまわり師匠、ブクログ休みの間にギャグに磨きをかけてましたか?w
      ひまわり師匠、ブクログ休みの間にギャグに磨きをかけてましたか?w
      2023/02/15
    • ひまわりめろんさん
      精神と時の部屋で修行しました
      精神と時の部屋で修行しました
      2023/03/02
    • 1Q84O1さん
      精神と時の部屋からカリスマが戻ってきたぁーーーーー!
      そして、土瓶師匠とフュージョンw
      精神と時の部屋からカリスマが戻ってきたぁーーーーー!
      そして、土瓶師匠とフュージョンw
      2023/03/02
  • (2015年4月18日 再読)

    あーもうめっちゃ泣ける。
    「刹那」の余韻がありありと残ってるせいか、エリンたちの抗えない運命に飲み込まれていく様に心が締め付けられ、儚い幸せを懸命に守ろうとする姿に心を打たれます。

    「生まれて、死ぬまでのあいだに」
    「この十年があってよかった」

    このイアルの言葉が、本当に哀しい。

  • 途中中弛みはあったけど、エリンを取り巻く環境が変わるにつれて、面白さが出てきた。
    イアルとジェシがどんな運命を辿るかも気になってくる。
    1、2巻で明かされてなかった謎が徐々に解き明かされていき、最終巻でどう締めくくられるのか楽しみ

  • 探求編。王獣編から11年後の物語。闘蛇が一斉に死をとげる謎の解明からはじまる。他国から攻められる脅威が強まっていくなかで、王獣を使わない道を模索していく。

    家族3人が謁見するシーンを、子ども目線で描いたのが絶妙。なけてくる。

  • 3巻も夢中になって読みました!
    降臨の野の奇跡から11年後のお話です。
    前作1.2巻よりも政治色が強い本巻。外敵も見え隠れし、より壮大な世界が広がっていました。

    エリンの持ち前の探究心から、獣や建国神話の謎が徐々に明らかになり、それと同時に新たな謎と隠された真実が、王国とエリンの運命を変えていきます。
    より過酷な運命を背負うエリンですが、セィミヤやシュナンも重圧に押しつぶされそうになりながら未来に挑んでいく姿が切なくて読後はどっと疲れが・・・
    核を手放せない現代の人類をほうふつとさせ、胸が痛みました。

    前作は辛い運命を背負いながらも、蜂飼いジョウンとの生活や、リランとのコミュニケーションなど、癒されポイントが散りばめられていたのに、今回はずっと重くて、闘蛇や王獣との触れ合いシーンが大好きな私には物足りない、というよりは、辛かった〜

    エリンとイアルが真王と大公の懸け橋になるために何を成すのか・・・
    心配で胸がいっぱいですが、最終巻まで見守っていきたいと思います。。

  • 闘蛇編 王獣編から11年後の話。
    カザルムで教導師になっているエリンに、
    闘蛇の大量死の調査の依頼がきたところから始まる。

    エリンには、元セザン(堅き盾)のイアルとの子どももいた。

    母親が言っていた、謎が少しずつ明かされていった。

  • 11年後の続編。最初は戸惑う部分もあったけど、闘蛇の謎を解いていく過程は面白かった。でもほんとうに不条理なくらい避けられない運命に巻き込まれるあたり…あああ。ヨハンやロランがよいキャラだった。ロラン気になるわ。家族を持ったエリンの、変わった部分も変わらない部分も、あの二人の「この十年があってよかった」に集約されるんだろうな。しかし夫の名前でるまであまりに長く引かれすぎて、信じてたけどまさか誰よってすっごいやきもきした!w

  • もうなんなんでしょう!この半端ない奥深いおもしろさ!
    1・2であんなに完璧に終わってたのに、続編かいてみたらはじめからこの話も想定されてたような素晴らしい物語になってるじゃないですか!?
    もう、誰も彼も読んで!うまく説明できないから読んで!とあちこち言いふらして歩きたいくらい。もうめちゃくちゃ大好きです!文庫化したら絶対手元においてもう一回じっくり読みます。

  • 1,2巻から間を空けて読んだ3,4巻でしたが、読み出してみればみるみるうちに、この物語世界が一気に蘇ってきました。懐かしい人々の生々しく感情にあふれた生きざまと、その先に控えているのであろう厳しい未来の予感を感じたこの3巻でした。
    その予感がひしひしと迫っているからこその、親子のあたたかい情の交わりがなによりかきがえなく思えて、切ないばかりでした。
    相変わらずの圧倒的な物語の牽引力、ダイナミックな語りで、この分厚さでもまったく苦になりませんでした。そして読み終えてすぐ4巻へ取り掛かりました。そうせずにはいられない!のでした。

  • 王獣を操り、平和をもたらしたエリン。
    エリンの元に闘蛇の大量死調査の依頼が届くところから、
    エリンは大きな権力争い・戦争に巻き込まれていく。

    前作でいったん終了している物語の後日談。
    11年後が舞台で、主要登場人物も全て登場するファンタジー小説。

    前作までは所与のものとされていた設定の
    真偽・真実を探すストーリーは大変面白く、ファンサービスとも言える。
    前作同様アニメ化されても、きっと人気が出るだろう。

    エリンとイアルが親としてジェシをどう守り、育てていくのか?
    家族という視点に重きが置かれている後編2作。
    いよいよ、最終巻に取りかかる。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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