吉越式会議

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062156578

感想・レビュー・書評

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  • 経営者も上司も、もともと嫌われる立場にあるのですから、割り切って嫌われてしまえばいいのです。
    ノウハウを明かしたとしても、まったく心配していない。なぜなら、それができるかは別問題だから。

  • 著者の会議方式は実戦してきたなか
    での結果なので、意義が深い。
    たしかにいきなりは出来ないが
    ここに書かれていることを
    少しずつでも、やっていかないと
    いけないと思います。

  • 一つの議案を二分で終わらせる会議。デッドラインを引くこと、ロジックが正しいかどうかに集中。
    役員から期待の若手まで多くの人間が参加。どうやって物事が決まっていくのか、社長は何を気にしているのかがわかり風通しが良くなる、コミュニケーションが良くなる、人が育つ。議事録をつける。
    経営者や上司は嫌われて当然。ロジカルに詰める。
    緊急性はないが、重要性が高いものを洗い出す。会社にとって何がベストかという視点。
    役職で呼んだら罰金。

  • 吉越さんの考え方は、シンプル。
    でも、全社で実行していたという状態に持っていくのは、
    ものすごく大変な事だったと思う。

  • 他の本では、会議は「必要ないもの」の代表として記載されることが多いですが、
    会議こそ、ロジカルシンキングの力を鍛える場として活用できる、と吉越さんは言います。

    吉越さんの会議に対する考えは、以下のようなものです。

    ■会議のあり方

    それぞれの議題について、
    今は何が問題になっていて、
    担当者はこれからどうするのか、
    出席者に伝わる場にするべきなのです。

    報告する場、話し合う場ではなく、
    前に進める場です。

    現状に基づいて課題を把握し、
    「誰が、何を、いつまでに」どう決定するのかを担当者が伝え、
    それが適当かどうかを出席者や議長が結論を出す。

    例えば、新製品のキャンペーンを行うとする。

    担当者はその道のプロであるはずです。
    ならば、その意見を尊重すべきなのです。

    まわりの人が確認すべきは、
    そのキャンペーンに至るまでのロジックが正しいかどうか、という点のみです。

    ところが、キャンペーンをどうするか、
    それこそコンセプトを作るところから会議を始めてしまったりする。

    そんなことをすると、
    今の最前線の動向がよくわかっていない人たちから、
    チンプンカンプンなおかしな意見が飛び出したりするわけです。

    昔、その業務にいたからと、先輩や上司が、
    “変化している消費者の嗜好”を顧みずに余計なアドバイスをしてきたりもする。

    これが、担当者の仕事をダメにしてしまうことが往々にしてあるわけです。



    ■会議での経営者や上司の役割について

    経営者も上司も、もともと嫌われる立場にあるのですから、
    割り切って嫌われてしまえばいいのです。

    私は会議で9割は叱っていました。
    会議運営は叱咤が基本、賛辞はほとんどありません。

    議長のレヴェルが低く、
    「自分ならもっとこうできる」という問題点、
    改善点が見えていなければ、賛辞だらけの会議になるのです。



    ■若手社員の参加について

    実際には、若手社員の発言は多くはありませんでした。

    あまりに議論される内容が現場に近いものであって、
    とても入り込む余地などなく、発言などできなかった、
    ということなのだと思います。

    若手社員は、そういったレヴェルの議論に追いつくことが精一杯だということです。

    それこそ、若手社員を放っておくと、
    どんどん生意気な発言をするからと、
    “出る杭を打つ”ような会社は、
    実は問題があるのかもしれません。

    そのレヴェルの会社運営しかできないという現実を、
    むしろ厳しく受け止めるべきでしょう。


    読後に参加した会議のゆったりとした雰囲気にイライラしてしまいましたが、
    いろんなやり方があると思うので、
    折衷案を目指していきたいです。

    ただし私自身は、「会議は前に進める場」として
    ロジックが正しいかどうかの確認を取る展開を目指して
    会議の手配をしていこうと思います。


    これは、企画書や報告書などの文章を書くことでも鍛えられそうですね。

  • 3/7読了。良書

  • トリンプ・インターナショナルという会社があります。
    スイスに本社がある女性用下着のメーカーです。

    日本法人のトリンプ・インターナショナル・ジャパンは
    以前はあまり状況がよくなかったそうですが、
    現在では、日本の下着業界で第2位に位置している優良企業です。


    本日ご紹介する本は、

    トリンプ・インターナショナル・ジャパンの
    社長を勤められ、19年連続して増収増益を達成。
    この間、売上高を5倍に伸ばした、吉越浩一郎さんの著書。

    会社を成長させることができた最大の要因が
    「会議」にあったそうです。

    本書は、この会議の考え方が書かれた1冊です。


    ポイントは
    「決める」

    会議は、報告や発表の場ではなく、
    物事を決める場であると言います。

    「誰が、何を、いつまでに」が決まってこそ
    物事が前に進んで行きます。


    「ロジック」

    会議では、担当者はこれからどうするのか、なぜそうするのか。
    そのロジックを参加者が納得できるかどうかが重要。

    会議では、上司の言ったことが通ってしまうことがありますが、
    ほんとうは、誰が言ったかは関係ありません。
    理論的に正しく、みんながその理論に納得できることがベストです。


    「気になったこと」

    積み残されている仕事は、間違いなく
    いつか問題を引き起こします。

    プロジェクトの始めにちょっと気になったことが
    後々大問題になることは良くあります。

    なんとなく気になったことを論理的に整理して、
    やるべき事を会議で決め、
    早め早めに手を打っていくことが重要です。


    「全体最適」

    会議で大事なことは、会社にとってベストな結論をだすこと。

    自分本位の考えであったり、部署都合だけの意見でなく、
    会社全体として最適な結論かどうかという視点が必要です。

    そのためには、幽体離脱のように、第3者になったつもりで
    他人が自分に質問するだろうことを、自分で自分に質問してみましょう。

    会議のあり方について大変参考になる内容でした。
    ぜひ、読んでみてください。



    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    やるべきことをやらせてくれる「環境」それが会議
    「気づき」があるにもかかわらず、忙しさに紛れ、課題は放置されたままになっていないでしょうか
    会議=報告や発表の場ではなく、物事を決める場=「誰が、何を、いつまでに」というデッドラインを決める
    問われるべきは、担当者の結論のロジックに議長や参加者が納得できるかどうか
    問題はできるだけ、担当部門に分けられるくらい、小分けにして解決していく
    議事録作成のルール=「誰が」「いつまでに」「何をする」を必ず明記する
    2分以内で1つの議題が終わるのは、正しい方向でデッドラインを引くことだけに集中していたから
    簡単には、変わりません。社員が変わらざるを得ないくらい、粘り強くやること
    競合という観点から考えれば、他の会社にできていないからこそ、やる意味がある
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    序章 吉越式会議とは、どんなものか
    第1章 吉越式、会議の考え方革命1
    「一つの議題は2分で判断できる」
    第2章 吉越式、会議の考え方革命2
    「会議は仕組み化・スピードアップのためにある」
    第3章 吉越式、会議の考え方革命3
    「会議が社員を変える。リーダーが育つ」
    第4章 吉越式、会議の考え方革命4
    「会議は組織を変える、一体感を作る」
    第5章 「吉越式会議はどのように行われていたのか」
    第6章 「社長から課長まで。吉越式会議はこう実践せよ」
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆マインドマップ◆
    http://image01.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/b1e4203592fda385.png
     

  • 11月25日 日比谷図書館チャンプルでお借りしました。

    トリンプの社長、吉越さんが会社で創り上げてきた会議の仕方、会議の考え方をまとめられた一冊。
    普通の会社の会議は、私自身の意見では、何をしているかわからないものでした。そして吉越さんの会議はあるべきものと感じました。何にでも応用できます。
    何かのチームとして動く人は、必ず読んでみた方が良いです。

  • いつもの吉越節

  • トリンプの吉越氏の会議手法を本人が語った本。従来のファシリテーションや問題抽出法を完全に否定しているが、それは社内ルールの徹底、見える化、権限管理、モチベーション管理が素晴らしくで来ているからだと思う。ここまで成熟した組織には従来の手法は必要ないようだ。

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著者プロフィール

1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルベルク大学留学後、上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。極東ドイツ農産物振興会、メリタジャパン、メリタカフェを経て、1983年にトリンプ・インターナショナル(香港)に入社。1987年にトリンプ・インターナショナル・ジャパンの代表取締役副社長、1992年に同社の代表取締役社長に就任。代表取締役在任中に19期連続増収増益を達成。2004年に「平成の名経営者100人」(日本経済新聞社)の1人に選出される。2006年に退任し、現在は、吉越事務所代表。

「2016年 『気力より体力 一流のコンディションを手に入れる 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉越浩一郎の作品

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