めのと

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062157223

作品紹介・あらすじ

「浅井長政の孫が、徳川のお世継ぎぞ。三代将軍は浅井の外孫じゃ」織田信長の妹・お市の方と浅井長政との娘・茶々の乳母として、小袖は小谷城に入った。やがて城は落ち、巡り巡って豊臣秀頼の母として大阪城炎上とともに茶々が亡くなるまで、傍に仕え、茶々を守り抜いた小袖こと大蔵卿局が、女として見た戦国の世。新田次郎賞受賞の気鋭が描く歴史長編。

感想・レビュー・書評

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  • 大蔵卿局は、浅井三姉妹の乳母としてお市の方に仕え、大野治長、治房の母として、戦国の乱世を生き抜いた。信長、秀吉、家康らに翻弄させられた女の視線にて描く。
    いつも、脇役として見ていた大蔵卿局、大野治長から見ており面白い。

  • 大蔵卿局こと乳母の小袖をとおして、お市と3姉妹をえがいた時代小説。
    浅井長政や柴田勝家と築く、愛情にあふれた家庭。
    幸せであればあるほど、無情な決断にグッとくる。
    負け戦によって、夫や父を殺した相手の言いなりにならなければならない、戦国の女性たち。
    流されるだけの運命にあらがい、自分たちの才覚で、したたかに生きようともがく姿が、胸をうつ。
    ひきこまれる物語。

  • ★3.5
    主人公は茶々の乳母・大蔵卿局。
    乳母の目から見た小谷、北ノ庄、大坂の各落城を核に浅井三姉妹の運命を描く。

  • 淀殿の乳母・大蔵卿局を扱った希少な作品です。

    寡黙でしっかり者なお兄ちゃん・治長と、自重を知らないわんぱく小僧・治房に、かっこよすぎる万福丸、治長しか見えてない茶々、いつも自分の世界にいるお初、ちょう勝気すぎる小督たちの成長を追っていくのが楽しかったです^^
    特に、父・長政に「治長の嫁になりたい!」と懇願しながら(竹生島の境内で)皿投げまくるお茶々がかわいすぎた。

    大坂城落城の際のやりとりが切なすぎる…

  • 浅井家の三姉妹の「めのと」の視点で長女茶々のたどる数奇な運命を表した歴史小説。運命に流されながらも、必死に生きようとする女達の哀しさ、したたかさがよく伝わってきた。

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著者プロフィール

静岡県生まれ。東京女子大学卒業。2003年『桑港にて』で歴史文学賞、09年『群青 日本海軍の礎を築いた男』で新田次郎文学賞、『彫残二人』で中山義秀賞。著書に『帝国ホテル建築物語』『万事オーライ』等。

「2023年 『羊子と玲 鴨居姉弟の光と影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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