ヘヴン

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 4005
感想 : 782
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062157728

感想・レビュー・書評

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  • 川上未映子さんの作品、初読みです。ちょっと期待とはずれていたかな…ってのが正直な感想です。壮絶ないじめにあっている僕とコジマ…いじめのシーンを読むのは結構応えました…。序盤から納得できない描写もあったりして…次は別の作品を読んでみたいと思いました。

  • 川上未映子さんは大好きだけど、これはどうも好きではない。
    大阪弁の語り口で毒があって、クセがあって、思考をこねくりまわして、、、というあの独特の世界感は全くなく、標準語の普通の物語。
    その分、ストーリーに惹きこまれればいいのだけれど、苛めが題材。最初のほうはまだよかったけど、後半は中学生なのに賢すぎてどちらかというと川上さんの苛めに対する意見を聞いているような印象。身体的特徴や身なりに何か特別なものを背負う登場人物たち。私には共感できず物語に入りこめなかった。最後の公園での出来事は全く意味がわからない。「僕が見たコジマの最後の姿だった。」と匂わせながらも何も回収することないし、その前後でそれを読者に想像させようという雰囲気すらない。
    ちょっとガッカリでした。

  • う〜ん,一気に読んだんだけど,気持ちよく読めなかった。不快で疲れた。

  • 図書館のおすすめゾーンの一冊。
    イジメのものは苦手なのでだいぶ飛ばし読み。
    仲間なはずのコジマでもなく、意外な継母や医師に救われていた。
    百瀬は一歩引いてて、何か行動起こしてみろと言う。助け舟なのかと思いきやイジメる事に罪悪感もない。二ノ宮と同じクズ野郎かよと思ったけど今この感想を書いていて、もしや僕を焚き付けるつもりでああ言ったの??そもそも百瀬はなんで病院にいたの??どなたか教えてくださいT^T

  • いじめられている中学生の男の子と、同じくいじめられている同じクラスの女の子が密かに手紙でやりとりし、友達になり、互いを思いやり、自分のヘヴンをさがしていく。
    中学生らしい、不器用さと、偽物の正論の間で悩み、イジメを解決する事もできず、イジメはエスカレートする。
    心が痛くなる描写が多く、最後に始まりの一歩を踏み出した美しい描写を引き立てる…まではいかなかったかな。読んでて辛すぎたから、星2。

  • 深刻な社会問題をテーマにした内容だが中途半端な感じしか残らなかった。ヘヴンが象徴するものは何だったのか。

  • いじめを受けている中学生のお話。
    やっぱり読まなければ良かったな…。
    どんなに素晴らしい作品だったとしても、悲しくなって、胸が悪くなって、腹まで立ってくる。
    客観的になることが出来ず、モヤモヤと悲しい気持ちしか残りませんでした。

  • 16/07/16
    いじめの描写はただただつらいなあ。コジマは自殺ではなくて、転校したから“僕が見た最後の姿になった”んだと思いたい。
    序盤の、コジマが不安になったり、安心しすぎたり心が不安定なときに僕の髪を切っていいよ、て語るシーンがすごく印象的で胸が締め付けられる。

    ・「生きてるあいだに色々なことの意味がわかることもあるだろうし、死んでから、ああこうだったんだなって、わかることもあると思うの。それに、いつなのかってことはあまり重要じゃなくて、大事なのは、こんなふうに苦しみや悲しみにはかならず意味があるってことなのよ」(P93)

  • 始まりから宗教ちっく。つまらないというより面白くならない。終わりはすっきり。僕は斜視、コジマ、二ノ宮、百瀬。

  • すごく後味悪い手応え。クライマックスの主人公とヒロインのシーンは盛り上げたのだろうけど、絵にするとちょっと間抜けなので笑ってしまった。
    虐められている渦中の子はそこまで達観できないよ、と思う。虐めている方だって、あそこまで考えて虐めてない。いま苦しんでいる子になんのメッセージも発していない。それが作者の狙いなのかもしれないが。

著者プロフィール

大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、長編『夏物語』で第73回毎日出版文化賞受賞。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。その作品は世界40カ国以上で刊行されている。

「2021年 『水瓶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川上未映子の作品

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