レモンタルト

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 931
レビュー : 178
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062158299

感想・レビュー・書評

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  • 普通の小説を期待して読んだら、やはり長野まゆみさんらしいBL作品だった。
    義理の兄との付かず離れずな関係だけでなく、社内の同僚とも意味深。でも、さらりと書いてあるので素直に読める。まさに、スウィートでミステリアス。長野さんは、こういう少し焦れったい感じの文章が上手いなぁと思う。

  • そっち系の話とは思わなかった。

  • 「BLっぽい雰囲気の小説」というと毎回長野まゆみが挙がるので、ある程度は覚悟してたけど、これ「BLっぽい」っていうかモロにBLじゃないか!?

    亡くなった姉の夫とふたり暮らしをしている主人公は、大会社の役員の私生児であり、まるで特命係長のような仕事をしている。その仕事がらみだったり、まったく関係のないゆきずりだったり、とにかく主人公が襲われヒロイン系のトラブルメーカー。義兄が毎回いいところで助けに来てくれるのでわかりやすくヒーロー。王道パターンだなぁ。そして主人公は、そんな義兄に恋心を抱いているのだった。
    役員の遺児というだけで特命係長みたいな仕事させたり、そいつが同性愛者だったりい、会社の若手のホープが同性愛者だったり、むしろ期待の新人も同性愛者だったり、役員の身内も同性愛者だったり、この会社は大丈夫なのかと要らぬ心配をしてしまうよ!

    そして、やたらと同性愛者に好かれる主人公が、まあたぶん今後も義兄と両片思いをしつつ暮らしてゆくのだろう…と思わされるオチ。
    文体は読みやすいけど、文章も好きだけど、ほかの本を読みたいかと訊かれると微妙だなー。

  • 面白そうだなと思って読んだらやっぱり面白かった。
    どことなく煙に巻くような文章。義兄は絶対士のこと好きでしょ!

  • ん?さりげなくほもやないか。と思ったらがっつりほもやった。久しぶりに長野さんのほもを読んでしまった。
    でも、シチュエーションにきゅんきゅんするんやけん性別なんか何でもいいんだよ何でも(笑)
    「とっておきの料理」の主人公とMがよかった。ちょっと泣きそうになってしまった。軽蔑されてると思ってたのに実は…みたいな展開はたまらん。長野さんてそういうの多い気がする。
    義兄もいけめんさんやなあ。でも、主人公が義兄を好きなのはやっぱり、姉ちゃんが大好きで大切やからっていうのが少なからずあると思う。

    「傘をどうぞ」の傘にまつわる話とか、微妙にモヤモヤが残った。

    • さつきさん
      えー!!なにこの話、めっちゃおもしろそう!!ここらで長野さん回帰するのもいいかもしれない。長野さんの切ないお話大好き、切なければ性別なんてな...
      えー!!なにこの話、めっちゃおもしろそう!!ここらで長野さん回帰するのもいいかもしれない。長野さんの切ないお話大好き、切なければ性別なんてなんでももいいです笑。

      「傘」ってまた堪らんアイテムが…!雨月の真名子(だったよね?)の傘の意味を解き明かして、こちらの「傘」の解釈に援用して欲しい!!
      2012/12/21
    • しゅうこさん
      姉弟の話なので栄さんも楽しめると思います。弟と義兄が、亡くなった姉の面影を追いながら一緒に生活してんの。

      傘は2回出てきたんやけど、1回目...
      姉弟の話なので栄さんも楽しめると思います。弟と義兄が、亡くなった姉の面影を追いながら一緒に生活してんの。

      傘は2回出てきたんやけど、1回目はほんとによく分からんかった。出会いのアイテムであることは間違いなさそうなんやけど何というか…。
      2012/12/21
  • 近年、私は長野まゆみの本を読んでいない。
    昔読んだ本は、少年の甘酸っぱい恋が描かれており、比較的ハッピーエンドに終わっていたと思う。
    この『レモンタルト』という題名から、少し甘酸っぱい大人の私と義兄の恋愛が描かれるのかと思って読んでみたら、全く違った。
    最後まで描かれていたのは、私から義兄への決して届かない、叶うことのない恋情だった。
    またある意味、義兄も私へ対して少し恋情にも近い愛情を注いでいることから、2人の間は近いようで非常に遠い関係であった。

    もっと若い学生のころに読んでいたら、義兄の態度や私のはっきりしない態度に膨れていたと思う。年をとった今は、2人の微妙な距離の持ち方が、ある意味納得でき、哀傷切なるものがある。

  • 「傘をどうぞ」
    雨の夜、誰とも知らぬ女から差し出された一輪の真紅の花が書かれた艶やかな傘。
    足のない女を連れ帰った気分にさせられた・・・。


    続編だったかな?前にもこんな設定を読んだ気がするのだけれど。
    姉の死後、好きな義兄と暮らす男の話。彼は何かにつれ厄介事を引き寄せてしまう性質なのか性格なのか、ワザと不運な方へ進もうとしてるようにも感じる。
    でも彼の周りには傍若無人(+そっちの気がある)な人が多すぎる。いきなり殴ったり、辱めたり・・・特に部長の息子の音大生。運転手に使っておきながら無断で置き去りとは!次の展開のためとはいえ、自分が雇っているわけでもない年上の人間に対してその行動は人としてどうだろうか?
    主人公も流されすぎ。誤解されても放っておくのは、ある意味相手のことをどうでもいいと思っているのではないかと感じるのだけど。
    自虐的な主人公と気付いていながら惑わせる思われ人、そしてけしかける周り・・・この構図飽きてきたな。

  • 襲われたり、逃げられたり、新人に気に入られたり。
    無意識に同性を惹きつける主人公はまさに長野ワールドそのものですね。
    短編なので一話一話が短く手頃に読めます。
    踏んだり蹴ったりの主人公と完璧な義兄とのやりとりがツボでした。
    義母の発言のその後の二人が気になります。

    遅らばせながら性描写がなければ同性愛も平気なんだなあ、と気づかせてくれた一冊です。

  • 夭折した姉、遺された家と義兄と弟。
    弟の、会社での一風変わった業務内容に絡まる、
    義兄とふたりの穏やかで危うい日々。

    いやーーー

    堪能した!

    という言葉がぴったりの読後感でした。

    ミステリアスでスマートな完璧すぎる義兄や、
    義兄だけでなく夜船氏や部長の息子やMや傘どろぼうたちに、
    翻弄される士の関係性が、
    ワンパターンだとは思いつつ、
    すきすぎてたまりません。

    まあ、最初の「傘をどうぞ」の謎とかいろいろ腑に落ちないところもあったりするし、
    特殊なことが周囲から理解されすぎだし、
    昔の硬質で隠微な、ほのめかす体はどこにいったのかと思うくらい、
    文章と世界観が、ほんともう、ポップになったなあとは思うけども、
    そんなんどうでもいいくらい、
    長野さんの作り出す世界の虜です。

    ああ、もう現実とか戻りたくないな…と切実に思わせる至福の時間をいただけて満足でした。

    続きものらしいので、楽しみに待ちます。

  • 登場人物がイニシャルなのは苦手…。ハードボイルドBLだったけど、いまいち。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)
東京都生まれ。一九八八年『少年アリス』で文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞。

「2019年 『掌篇歳時記 秋冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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