- Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062159333
感想・レビュー・書評
-
この作者の本で唯一最後まで読んだ記憶がある
その記憶しかない
灰の男の話が良かった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
5/29 読了。
-
『オブ・サ・ベースボール』『これはペンです』『道化師の蝶』と読んで来て、(前述の通り自分はその作者を判断するのに三冊を読んでからということにしているので)、この作者は面白いな!自分の好きなタイプだな!と思っていたのですが、『後藤さんのこと』『バナナ剥きには最適の日々』と読んで、あれー?なんか小難しくて合わないなあ、と感想を抱いて不安になってきていました。それでこの『烏有此譚』を読んで、自分はこの人の小説はもしかしたら肌に合わないのかもしれない…と自信を失くしました。
注釈の遊び心は面白く感じたし、その博覧っぷりに舌を巻いたりはしたんですけれど、肝心の本筋が頭に入って来ないと言うか、いまいち内容が面白くない。こういう不条理文学ってのは、苦手だなあ。
『Self-Reference ENGINE』『Boy's Surface』は買ってあるので読むつもりですが、なんとなくこれも肌に合わない予感がする… -
分からないけれども面白いと言う不思議な本でした。
本文の『僕』の述べることに対する注釈がかなり自己主張が強くて本文よりも注釈がメインで読んでしまいました。 -
流し読み
-
装丁惚れ。本文の理解を求めるための注かと思ったら、さらなる混沌の渦にとぐるぐる。大きな疑問符がこれでもかと頭の上をぷかぷかしているのでありました。真っ当に見えた僕の語りが次第に思弁的になり、精神的変調の兆しでこれまで明確に見えていたように思えた世界がくるりと裏返って不安定に。決してすんなりするすると脳内に入り込む世界ではないのですけど、そんなところが魅力的で、読み終えて妙な興奮の中冷めやらずのまんままた読み返している自分。灰の話と穴の話に妙にふむふむと没頭して読んでいる自分なのでありました。(2010年1月読了)
-
まさに円城塔の才気煥発!
読み方は色々あると思いますが、注釈を本文と合わせて読むことをおすすめします。
人間の指が5本あって良かった。休む時にはしおりが最低2つは必要ですw
注釈の暴走っぷりと内容が面白すぎて本文そっちのけで熱中してしまいました。
本文なんてただの飾りですw
もちろん本文の穴や灰の話も結構考えさせられて面白いですけど、やっぱりこの作品はなんといっても注釈がメインだと思います!
烏ぞ此の譚有らんや。いずくんぞこのはなしあらんや。どうしてこんな話があるだろうか、いや、ない。
こういう読書の仕方も面白いなーと思いました。
はたから見たら行ったり来たりでとても読書しているようには見えないですけどねw
変化球なんで評価はほどほどにしておきますw -
円城さんはブレない。一度馴染むとクセになる円城節。注釈をどう読もうか迷ったけど、一度本文だけ読んでから注釈を読み直す方式で読了しました。