つづきの図書館

著者 :
  • 講談社
4.16
  • (108)
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  • (51)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 671
レビュー : 153
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062160100

作品紹介・あらすじ

「本をさがすんですよね。」「いやいや。本をさがしてもらいたいのではない。青田早苗ちゃんのつづきが知りたいんじゃ。」「本ではなくて、青田早苗ちゃんのつづきですか?」桃さんには、さっぱりわけがわからない。田舎の図書館でおこった、不思議なできごとに、司書の桃さんはいやおうなしに巻きこまれてしまいますが…。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は司書さん。裸の王様、瓜子姫の天邪鬼…絵本を読んでくれた子供たちの続きが気になる登場人物たちが出てきてしまい…、
    今まで私が読んだ絵本の登場人物も気にしてくれたら嬉しい。
    悲しいとき、寂しいときに本当に出てきてくれたらいいのに。

  • この味のある絵は、山本容子さんだったのか。
    この物語の世界観を絶妙に描いている。

    わけあって田舎の図書館の司書となった桃さん。
    物語から抜け出してきた裸の王様をはじめ、あの物語のキャラクターたちが次々と桃さんの前に現れる。

    本が好きな人なら、一度は夢見る世界。
    私も桃さんの気持ちになって癒された。

    小学校高学年、中学生むけのようだが、癒しを求めるおばさんにもぴったり。

  • とてもおもしろかったです!

    地元の図書館で働き始める桃さんと、読者の続きが気になっている物語の登場人物とが繰り広げる優しいファンタジー。

    桃さんとはだかの王様やあまのじゃくとのやりとりがおもしろくて読みながら時々噴き出してしまいました。
    みんな桃さんのことが好きなのがかわいかったです。王様、狼、あまのじゃく・・・と同居人が増えて賑わっていく山神家が楽しそうで微笑ましかったです。
    王様たちと「つづき」を探す中で、桃さんは生き生きしてゆき、自分でも驚くほど行動的になっていきます。

    王様たちそれぞれが知りたがっていた「つづき」は思いのほか現実的に家族について触れられていて、悲しかったり、切なかったりもするのですが、桃さんと王様たちが見守る中、最後には優しい続きが見られて安心しました。

    ピコットばあさんほどではないですが、少し意地悪な杏おばさん。でもただ不器用なだけで、本当はとても優しい人でした。

    最後に向かっていくお話の展開が素晴らしくて、涙が止まらなかったです…。
    最後の最後、桃さんの幸せな「つづき」の最後の仕上げとして王様たち本当にいい仕事してくれました…。

    読んだ本の登場人物が読者の続きを知りたがっている、という考えがとても素敵で、もし本当にそんなことがあったら…と自分に置き換えてわくわくします!
    私のつづきを気になっている人がいたら嬉しいなぁ…。と思いながら、小さい頃通った図書館に足を運びたくなりました。

    挿絵もかわいくて、山本容子さんの作品も探してみようと思いました。

    • 九月猫さん
      yamatamiさん、こんばんは♪

      わあ、お読みになったのですね。
      お誘いしておきながら、そのままになっているワタシ・・・(^^;)...
      yamatamiさん、こんばんは♪

      わあ、お読みになったのですね。
      お誘いしておきながら、そのままになっているワタシ・・・(^^;)
      yamatamiさんのレビューを拝見して、
      ああやっぱりわくわく素敵なお話なのね!と、読むのが楽しみになりました。
      ありがとうございます♡
      2014/03/13
    • yamatamiさん
      九月猫さん、こんばんは!

      コメントをありがとうございます!
      わくわくでとても優しいお話でした~(*^^*)

      人に読みませんかと...
      九月猫さん、こんばんは!

      コメントをありがとうございます!
      わくわくでとても優しいお話でした~(*^^*)

      人に読みませんかとお誘いいただくことってあんまりないので、嬉しくていそいそと読み始めてしまいました(*^^*ゞ(笑)

      九月猫さんもお時間ができましたら是非是非お読みください♪
      2014/03/13
  • 『つづきの図書館』  
               柏葉幸子 作  山本容子 絵 講談社

    桃さんは40歳を過ぎた一人暮らしのバツイチ女性。わけあって、小さい頃過ごした町に引っ越す事になり、町の小さな図書館分館で、何とか司書の職を得た。


    「いやいや、本のつづきを探すんじゃない。青田早苗ちゃんのつづきが知りたいんじゃ」「本ではなくて、青田早苗ちゃんのつづきですか?」桃さんにはさっぱりわけがわからない。

    何しろ書架のむこうから、声をかけて来たメタボな男性は、パンツ一丁の裸!彼は『裸の王様』の絵本から抜け出して戻れないらしい。

    「司書は図書館の本のめんどうを見るのが 仕事じゃろ。たのむぞ」と言う王様の屁理屈に押されて渋々ながら、人探しをする桃さんが、王様だけにとどまらず、次々と現れる絵本の登場人物?の気になる「つづき」を探して行くのがこのお話の大きな流れ。

    懐かしい絵本の題名が幾つも出てきて、小さいころの想い出が蘇り、意外とチャーミングな王様を始め、絵本の仲間達と桃さんの共同生活はかなり面白い。

    だけど…。このお話は、実はかなりヘビーだ。桃さんはバツイチな上に不器用で人付き合いも苦手だし、暮らしに潤いが無く、人生の運に見放されている感じが色濃く漂う。
    絵本の住人が気にしている子供たちにはそれぞれ事情があり、親の離婚、死別、再婚、養子縁組、色々な問題が絡んでくる。そして、どの子供にも、気にかけながらもその思いの手が届かなかった大人の女性が存在している。

    桃さんはと言えば、物語の仲間と家族の様に暮らしながら、少しづつ生き生きしてくる。そして町の図書館勤めの日々を「たった一人の大切な人」に向けて毎日手紙に書くが、その手紙を出す様子はない。それは一体誰なのか…?

    最後の人探しで、全ての謎が解け、図書館の桃さんに来かわあった時、思わずこみ上げるものを押さえることが出来なかった。

    これはれっきとした児童書で、児童室にあり、前々から読みたかった本だった。作者は「霧の向こうの不思議な町」でかつて夢中になった柏葉さんだし、装画も挿絵も大好きな山本容子さん。夢の様なコラボ作品。なんて贅沢な児童書!そう思ってドキドキしながら読み始めたが、本は私の予想をはるかに超えて、言葉ににならない子供のこころを表現しているのと同時に、大人の女性の心の癒しの物語だった。

    この本が、人生に疲れて、自分に自信が無くて、眉間にシワを寄せながら生きている一人の女性の再生の物語だなんて、誰が思うだろう。しかもこんなお茶目な裸の王様や、狼や、絵本の住人の「その本をよく借りた子供のつづきの話」を探すことが、冴えない中年の桃さんを少しづつ変えて行くなんて。

    この本は「図書館」と名のつく本に灯りに誘われる蛾の様に惹かれる私が、面白そうと目をつけていた本だが、いい意味で大きく裏切られた。

    児童書だけれど、大人の女性に是非読んで欲しい。稀に見る児童文学の枠を超えた傑作だと思う。


                         
                                            

  • 生きることに不器用な主人公と、絵本から飛び出してきたキャラクターが絵本を読んでくれたあの子の続きを追う。継子と継母の届かなかった想いとその後。病気で子供を手放した実の母と育ての母の複雑な想い。血のつながりのない家族の関係。作品中の誰もが相手を想い、愛しているのになかなか伝わらなかったり周りの状況がそれを困難にする。どの話もじーんとくるものばかり。深いテーマをこれだけ楽しいタッチで書いてくれた作者に拍手を贈りたい。

  • 覗き見してる物語の住人から自分も見られていると思うとなんか不思議。

    色んな人物に会ってきたけど私にもう一度会いたいって思ってくれている人はいるかな?

    私は会いたい人いっぱいいるけどね。だから図書館にいると同窓会と入学式の気分が入り雑じった不思議な空気がするんだなぁ。

    もう一度会いたい話を借りに行きたくなっちゃった。

  • 本が好きな人にもそうじゃない人にもきっとある忘れられない一冊。
    本にも同じように忘れられない一人がいるとしたら――。

    そんな“忘れられない一人”のつづきが知りたくて、本の中から出てきてしまった登場人物たちと新米司書(でも40過ぎ)の桃さんの奮闘が面白い。

    ベソちゃんの正体と桃さんが誰に手紙を書いていたのかわかった時、胸がじんわり温かくなりました。

    あとがきで柏葉さんが書かれているように、私もお気に入りだった本に覚えてもらえていたら嬉しいです。

  • 本の続きが読みたいという読者はいるけれど、読んだ人の続きが知りたいというヒトたちも。なるほど、そういったつづきなのかと驚かされました。主役の山神桃さんは、40歳すぎの女性。ひょんなことから、四方山市の図書館で働くことになる...なかなかこういうふうに仕事が決まることってないのではないだろうかとちょっとうらやましい。人見知りで内気な桃さんだけれど、つづきを知りたいヒトたちにより少しずつ自分の殻を破っていく姿はなんだか励まされました。どこか秘密のある桃さん。最後とても胸があたたかくなりました。

  • ブクログのお蔭で出会えた本。ブクログお友達が「いいね」を押していらした作品をたどったら出会えた。
    ほんとブクログお友達や、フォローしあっていなくても見知らぬ方々のレビューのお蔭で、知らずに終わったかもしれない様々な本と出会えることに喜び、感謝している。

    この著者は、私のブクログ本棚には登録していないし内容は覚えていないけれど、8年くらい前に「霧のむこうの不思議な町」は買って読んで、良い本だったということは覚えている。

    さて本書について。
    児童書の範疇らしいが、これもまた先日読んだ「銃とチョコレート」(乙一氏)同様、大人が読んだらいいと思う。
    児童書って、子供が読むと表面的な楽しさや面白さの部分で喜ぶのだと思う。
    もちろん、子供にはそれで充分だと思う。
    でも、大人が読むと、そりゃ作者が立派な大人なわけで、深い意味やら人心の機微やら大人の事情まで読み取れて俄然面白くなってくる。

    別に深読みするという意味ではなく、子供の時に自分が読んでいても気づかなかっただろう色んなことに心が揺さぶられる。
    だから読書って、読む時期によって同じ本でも違った読み方ができると言われるのだね。

    絵本の中のキャラクターが、読んでくれた人物のその後が気になって仕方がなくて、本の中から出てきてしまうだなんて、なんて素敵!
    私にも、私のその後が知りたいと気にしてくれている本の中の誰かが居てくれたら嬉しいな。

  • 良かったー。最初から答えはそこにあったんじゃないか。最後はせつなくもあった。柏葉幸子さんはやっぱり優れた児童文学の書き手だ。『地下室からのふしぎな旅』を10数年ぶりに読みたくなった。2011/169

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著者プロフィール

1953年、岩手県生まれ。東北薬科大学卒業。『霧のむこうのふしぎな町』(講談社)で第15回講談社児童文学新人賞、第9回日本児童文学者協会新人賞を受賞。『ミラクル・ファミリー』(講談社)で第45回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。『牡丹さんの不思議な毎日』(あかね書房)で第54回産経児童出版文化賞大賞を受賞。『つづきの図書館』(講談社)で第59回小学館児童出版文化賞を受賞。『岬のマヨイガ』(講談社)で第54回野間児童文芸賞受賞。ほかの著書に、『竜が呼んだ娘』(朝日学生新聞社)、『モンスター・ホテルでオリンピック』(小峰書店)、『あんみんガッパのパジャマやさん』(小学館)など。

「2020年 『ぼくと母さんのキャラバン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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