「とうさんは、大丈夫」

著者 : 佐川光晴
  • 講談社 (2010年3月26日発売)
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  • レビュー :10
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161077

作品紹介・あらすじ

児童相談所に勤め、温かい家庭を持つ主人公、澤村。父として家族の柱となり、児童福祉司として他の家庭を救うなか、突如事件は訪れた-。妻の声も子どもの声も、もう心には届かない。正しく生きてきたやさしい男の人生は、ひとつのできごとに殺された。果たして最後に彼を救うのは、叫びか、ささやきか、誰の声なのか。野間文芸新人賞受賞の著者が描いた長編小説。

「とうさんは、大丈夫」の感想・レビュー・書評

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  • 仕事熱心で家庭でもよきお父さんである児童福祉士の主人公がある出来事をきっかけにだんだんとうつ症状に陥り理想と現実の中で妄想にさいなまれ病んでいく。ただこの主人公には支えてくれる家族、奥さん子供達がいたから、ギリギリでのところでなんとか持ちこたえることができた。これって現実社会の一端なの…と気分は沈む。

  • 病気の症状なのか?

  • ちょっと想像していた内容とは違ったな・・。
    「とうさんは、大丈夫」というタイトルではあるが、内容は全然大丈夫じゃなかったです・・(~_~;)
    真面目な仕事人が陥りやすいと言われる「うつ病」・・
    特に主人公の澤村が仕事に真摯な姿勢を持つ人物だけに、精神が崩壊していくさま?に心を痛めた。
    結局のところ、家族の愛で自分の舵を取り戻すので救われたけど。

    仕事に余裕を持つなんてことは、きっと現代社会では難しいこと。
    しかし、オンとオフを切り替えないと、やりきれなくなる時があるように思う。

    埼玉県が舞台の小説ゆえ、リアリティを感じました。

  • 本人のブログ?記事で紹介していたから読んだものの、妄想部分が多過ぎ。あとがきを読んで、なんとなく腑に落ちなくはないけど…ブログはおもしろいのになあ。タイトルもイマイチだし、編集者にもう少しなんとかして欲しかった。…って文芸書は口出せないのかな?

  • これはなかなか評価が難しい本。児童福祉の現場の大変さを描くと同時に、昨今の社会情勢を反映して日々増え続ける児童虐待の実態と、それに対する行政や政治のサポートがまったく追い付いていない現状も批判を交えて追及している。 物語は、一人の真面目な児童福祉士が、その真面目さゆえにかかってしまった精神的な変調を描いたもの。途中から現実なのか、それとも主人公の妄想なのか判断に悩んでしまうところがやっかい。 最後の場面がなければ悲惨な結末。

  • 児童虐待。
    人の家庭を守り自分の家庭も守る。
    一人の担当件数が多すぎて病気にもなってしまう。

  • 延々と続く被害妄想に、もうええって、となる。書きたかったことはそれなのか。

  •  うぅ・・・むぅ。正直言って,とても予想外に面白くなかった。
     児童福祉に携わる下級公務員が仕事上のことでストレスから鬱病を発症し,異動先でも夢と現の区別を自分でも疑いながら生きていくという話で,別にストーリーへの展開もドキドキもハラハラもしない平板な話である。
     以前,老人性痴呆を発症しつつある主人公の視点から描いた小説というのも読んだが,それと比べてもなかなか評価しづらい。
     こういう日常を淡々と記しただけで,ストーリー展開など話のプロットに変化のない小説はもともと好きでないのだが,これはまさにそういう類の本だ。なにしろ読み終わった後に「何を読んだんだろう」という不思議な読後感に襲われる。
     もともとこういう作品を得意とする作家さんなのだろうか。私の著者に対する印象は,残念ながらこの本を通じてしか知らないのであるが,残念ながらきわめて不可解な印象のままである。

  • とうさんは本当に大丈夫なんだろうかと心配になってしまいます。私の想像できる世界とはあまりにもかけ離れている世界なのでしょうか?なんかスッキリしないまま終わってしまいました。もっと私が広い知見を持っていたら、違った感想になったと思います。

  • 家庭では良い父親、良い夫である児童福祉司の澤村。自分が助けようとしていた母子の問題で、協力してくれていた知り合いが刺されるという事件が起こってしまう。心を病んだ澤村は、所長のすすめで長年の夢であった施設で働くことになる。しかしそこで精神の建て直しをしようとするが、人の中にある剥き出しにできない感情が、澤村をさらに追いつめていく。人を助けたいと願い行動する人の、心の儚さをテーマに描いた作品。

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