死ねばいいのに

著者 :
  • 講談社
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感想 : 782
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161725

作品紹介・あらすじ

死んだ女のことを教えてくれないか-。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは-。

感想・レビュー・書評

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  • 正論モンスターやわ。

    人間誰しも自分は悪くないと思うものよね。

    渡来怖い

  • 死んだ女のことを教えてくれないか…。無礼な男が突然現れ、私に尋ねる。私はいったい彼女の何を知っていたというのだろう…

    凄く深い。読後、放心するくらい。何が正論なのか。ていうか、正論て誰に対しての?って考えさせられた。

  • 登場人物一人一人の思い込みが主人公との会話によって剥がされてゆく。
    そして「死ねばいいのに」。
    思ったよりも話のトーンは暗くない。読みやすいとさえいえる。
    しかし、最後に待っていたのは……。

  • ケンヤの言うことはまあ正論だ。だからみんな最後には返答に困る。だけど、結局は「だから何なんだ?」と意味不明な感じ。

  • 京極夏彦の現代もの(笑)。

    京極夏彦って、凄いな……と、しみじみと思ってしまった一冊。



    初っぱなから、謎、謎、謎。
    ケンヤの正体は?
    目的は?
    アサミの人間性って?
    アサミの人生って?
    誰が彼女を殺したか?

    そもそも、犯人を探すおハナシなのか?
    出てくる人物、非道いのばっかりだけれど?

    ……連作短編6編のうちの5編目まで、全くの謎だらけ。

    最初の十ページくらいで、ガッチリと心を鷲掴みされ、その後はもうほとんど一気読み。

    ★4つ、8ポイント。
    2016.01.27.図。

    ※5編目までが雑誌連載で、最終編は書き下ろしだとのこと。
    (そのままでもちゃんと作品として成立するけれど…)連載分までしか載っていなかったら、消化不良になってただろうな。

  • なんて掴みどころのない男!
    話しているとイライラしそうだけど、口調がちょっと癖になる笑
    犯人は想像できたけど、思ったより読みやすかったのでよかった。

  • 初京極作品。いわゆる心霊現象的な恐い話かと思えばそうではなかった。世の中の常識とか普通だと思ってる感覚が本当に真実なのか考えさせられる作品だと思った。もちろん死んでいい理由、殺していい理由はない。ただ何が本当に幸せか分からないまま生きてる人って多いのかもなと感じた。

  •  こんなスタイルの小説、私、初めて読んだ。これって、ミステリーなのかな?犯人が、自分が殺した被害者について、関係者に話を聞いていく形式。
     しかも、彼が関係者に向かって、必ず言う台詞、
     
     それが、

      「じゃあさ。死ねばいいのに」

     関係者が卑屈すぎるとか、「死ねばいいのに」という方向にうまい具合に持って行き過ぎてるとか、いろいろ思うところはあるけれど、犯人である渡会君は、一番愚直で、そして一番自分に正直に生きている人なのかもしれない。殺したらダメだけど(笑)

  • 掴み所がない主人公が、最後の最後になってはっきりと自分の感情を示すところが印象深かった。死ねばいいのにという言葉は他者ではなく自分に向けられたものだったのか。
    こういう後味が悪いというか不安な気持ちになるような話が本当にうまい。
    最後ぞっとしてしまった。

  • 死んだ女のことを教えてくれないか―。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは―(amazonより抜粋)

    絶妙なタイミングで「死ねばいいのに」という台詞が出てきます。

    ①上司
    ②お隣さん
    ③ヤクザ
    ④母親
    ⑤担当刑事
    ⑥弁護士

    という順に出てくるんですが。
    母親あたりまでは面白く読めましたが、五人目あたりまでくると、とうとうこの渡来という男性が少々鼻につく感じになってしまいました。
    アサミという女性はどんな女性だったのか。
    どうして殺されてしまったのか。
    誰に殺されたのか。
    サクサクと読めて面白いです。
    発想が愉快です、こういう感じで物語がすすんでいくのも興味深いです。

    ただやっぱり渡来のキャラが最後になって疲れてきました。
    でもそれでも飽きずに最後まで読めます。
    真相を楽しむというよりもその経緯が面白いかも。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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