死ねばいいのに

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (245)
  • (617)
  • (593)
  • (173)
  • (47)
本棚登録 : 4282
レビュー : 767
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161725

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 印象に残る本だった。後味は良くないけど。途中でケンヤという男が妖怪かなんかなんじゃないかと思い始めて来たりして。みんなのところに現われて「死ねばいいのに」といって去っていく・・みたいな。

  • 一人目。から五人目。まで、
    ケンヤという男が、アサミがどんな女だったのかを人に尋ねる。

    会話だけで物語が成り立っているのだが、
    その文章力には惹きつけられる。
    難しい漢字も端々に出ては来るが、
    ルビが振ってあるので、さほど気にはならない。

    ケンヤという男は、
    自分のことを「馬鹿だ、馬鹿だ」と言いながら、
    言葉巧みに相手の人間性を暴いていく。
    その過程が、面白くもあり恐ろしい。

    会話をしながら、相手はいろいろと考える。
    考えて行き着いた先で、
    「死ねばいいのに」と言われる。
    そう言われて、人は死ねるものなのか…。


    京極夏彦といえばミステリーだと思っていたが、
    これはちょっと違った。
    心理劇のような味わいである。

  • ひとりの女性が殺され、その女性に関わっていた人々に
    「いまどきの若者」が話を聞きに行く。

    途中からこの一連の流れに飽きて
    ななめ読みして終えた。

    しかし「死ねばいいのに」という言葉は
    痛烈な皮肉にもなりえるが、
    それまでの会話や関係を断絶させる
    決定的な制裁にもなる。
    場の空気を一変させるのにぴったりだ。

    使ったあとの妙な空気や自分の不快感も含め
    決して褒められる言葉でないのに
    なぜか一時期自分もはまったセリフであった。

  •  『死ねばいいのに』。
     六人目が書き下ろしでした。

     題名からしてどんな本なのだろうと思っていたのですが、うん、いろいろと考えさせられる本でした。
     人間なんて結局自分本位で、といっても特にそれを咎めるわけでもなく「だから?」と流す感じ。いや、別にそれだけではないんですけど。
     題名で敬遠する人が多いと聞いたのですが、読んでみると印象はまったく変わります、多分。

     個人的には六人目が一番好きでした。
     ラストという事もあるでしょうが…

  • 2011.8.15読了。

    面白い発想。こんな小説は今まで無かったのでは。
    ただ、早い段階で展開が読めた。

    ケンヤの言葉はごもっともで、何だか耳が痛いことも多々。
    人はどこか自分に甘く、何かを誤魔化しながら、でも必死に生きている。
    それを、これでもか!と見せつけられた感じ。

  • いまさら読む。京極氏だけあって読ませる力はあるが、後半は展開が見えて来たので失速。人間譚。謎は無し。

  • 殺された女性をめぐるストーリーと思いきや…ケンヤのキャラクターというかスタンスが好き。

  • 初・京極作品。
    題名から抱いていたイメージとは、
    内容はまったく違っていた。
    普通って何だっけ、常識って何?、と思わされる。
    すぐれた人間描写だと思う。

  • 文章にリズムがあって、とてもテンポよく読み終えた作品だった。
    そのせいか、難しいと思ってもそのまま止まらずに読んでいたので、内容がちゃんと理解できてなかった気がする。
    いつか再読した時には、じっくり読んでみよう。

  • 核心には触れずに、周縁をじわりじわりとなぞっていく会話で進む。ハッと気付いたときにはもう真相の一行手前。

  • 最初は言い訳のオンパレードと、「俺、学ねえから口の聞き方しらねーし」のやり取りにうんざりしたけど、人物が増える事に引き込まれた。
    とことん利用され、どう見ても不幸にしか見えないアサミさんだけど、誰を恨む事もなく、天使のような心の持ち主だったのかも…

  • 本屋で、オススメ本として並んでたため何気なく買って読んだ本。
    テレビでも紹介していたようだし、著者の名前も聞いた事あるし。

    普段から本を読まない為、読むのにもの凄く時間がかかりました。
    余裕がある日に一日、一章(?)といったペースで、読み終えるまでが四ヶ月かかった。

    ガンガン読み進める事ができなかったのは、個人的に好きなジャンルではなかったからかな。
    短調に感じたし、オチも序盤で予想できてしまったし、登場人物の思考にリアルさを感じない箇所もあったなぁ。
    何より殆どの内容が脱線している風に思えてしまい、イジで読み切った感じです。

  • なかなかに刺激的なタイトル。
    京極夏彦という著名な作家の作品ということで、結構楽しみに読み始めました。
    読んで感じたのは、実験的な作品のかな、という点でした。
    殺された被害者を中心にした短編集の集まりという感じかな。
    この作家の作品を読んだのは初めてなので、ほかの作品はわかりませんが、個人的にはもうちょっとストーリー性のあるものを読みたかった、という感じ。
    つまんなくはないけどね。
    評価がしづらい作品。

  • 最後まで読んでアサミがどういう人間だったのか知りたくなってき
    た。ケンヤの『死ねばいいのに』と何度なく言った言葉がまさかアサミにも・・・。この二人が不思議で理解できない。ただ装丁は相変わらず綺麗。中の挿絵も良かった。

  • 短編の連作小説。
    亡くなった女性の関係者のところに、フリーターのDQN系男が
    「女性の事を聞かせて欲しぃんすけどぉ」と表れる。
    ほとんどが関係者と男の会話だけで話が進みます。
    関係者全員が、DQN系男を見下して始まるのだが、
    気持ちのいい形勢逆転劇を見せてくれます。
    しかし、同じ展開が続くのでちょっと飽きるかな。
    余談だが、前の職場のバイト女子高生が何かあるとすぐに
    「死ねばいいのに」を言う子でした。
    この主人公も、その類かな?とも思ったりした。

  • かなりサクッと読める京極本でした。さっぱりして面白かった。

    本のラストで、魍魎の匣の最後の京極堂の台詞を思い出した。
    「幸せになることは簡単なことなんだ」
    「人を辞めてしまえばいいのさ」
    京極先生、人を辞めたいです。

    結局この世にあると仮定できるただ一つの不思議ってなんやってんやろ…

    ちなみに時代にのったつもりで最初はケータイで読もうとしてみたんですが、やっぱりおそろしく読みにくかった…
    ばっと目に入ってくる文字数の違い?あと、どんだけ携帯の画質が上がろうと紙に印刷された字の方が綺麗やしなぁ。

    面白かったけど、これが最初の京極作品って人は、もっと他の本も読んでみてほしい気も。

  • ■ 1106.
    <読破期間>
    H23/1/23~H23/1/26

  • 表紙きれいですよね…電子書籍のほうはよくわかんないけど。
    ストーリーは暗いです…あまり好みの内容ではなかったけど、
    京極さんらしいというか…人物描写のち密さは凄いなと思います。
    うまいよね…人間の中味を表現するのが。
    ただ私はキレイな部分をピックして見たいタイプの人間なので、読んでいてつらかったから、どどどどっと読んで終えちゃった。
    だいたいの流れは、本読みなら分かる感じね

  • 京極さんはこういういやーな感じを書くのが本当にうまい。
    読んでていやーな感じになってくる。
    タイトルの通りに思えてくる。

    結末としてはわかりやすいです。
    そういうの想像するの得意じゃない私にもわかるくらいなので。
    5人目であぁそうだよねぇとすとんと胸に落ちる感じ。
    で、6人目でなんとも言えない怖さに心がざわざわした。

    満ち足りないから私たちは生きていけるのかなぁ。
    文句たらたらで、愚痴ばっかりで、それでも死にたくないって。
    うーん。考えちゃうね。

  • 4月24日読了。

全767件中 41 - 60件を表示

著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

死ねばいいのにのその他の作品

京極夏彦の作品

ツイートする