死ねばいいのに

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 4278
レビュー : 767
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161725

感想・レビュー・書評

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  • 京極夏彦の現代もの(笑)。

    京極夏彦って、凄いな……と、しみじみと思ってしまった一冊。



    初っぱなから、謎、謎、謎。
    ケンヤの正体は?
    目的は?
    アサミの人間性って?
    アサミの人生って?
    誰が彼女を殺したか?

    そもそも、犯人を探すおハナシなのか?
    出てくる人物、非道いのばっかりだけれど?

    ……連作短編6編のうちの5編目まで、全くの謎だらけ。

    最初の十ページくらいで、ガッチリと心を鷲掴みされ、その後はもうほとんど一気読み。

    ★4つ、8ポイント。
    2016.01.27.図。

    ※5編目までが雑誌連載で、最終編は書き下ろしだとのこと。
    (そのままでもちゃんと作品として成立するけれど…)連載分までしか載っていなかったら、消化不良になってただろうな。

  • 初京極作品。いわゆる心霊現象的な恐い話かと思えばそうではなかった。世の中の常識とか普通だと思ってる感覚が本当に真実なのか考えさせられる作品だと思った。もちろん死んでいい理由、殺していい理由はない。ただ何が本当に幸せか分からないまま生きてる人って多いのかもなと感じた。

  • 死んだ女のことを教えてくれないか―。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは―(amazonより抜粋)

    絶妙なタイミングで「死ねばいいのに」という台詞が出てきます。

    ①上司
    ②お隣さん
    ③ヤクザ
    ④母親
    ⑤担当刑事
    ⑥弁護士

    という順に出てくるんですが。
    母親あたりまでは面白く読めましたが、五人目あたりまでくると、とうとうこの渡来という男性が少々鼻につく感じになってしまいました。
    アサミという女性はどんな女性だったのか。
    どうして殺されてしまったのか。
    誰に殺されたのか。
    サクサクと読めて面白いです。
    発想が愉快です、こういう感じで物語がすすんでいくのも興味深いです。

    ただやっぱり渡来のキャラが最後になって疲れてきました。
    でもそれでも飽きずに最後まで読めます。
    真相を楽しむというよりもその経緯が面白いかも。

  • 死ねばいいのに・・・

    今なに読んでるの?
    死ねばいいのに
    え?
    だから死ねばいいのに
    は?

    なんとも口に出しにくいタイトル。

    主人公の渡来健也
    この男の一語一句に登場人物全員が踊らされる。
    この男の態度や感性がズレているにも拘わらず
    人の本性を暴き出すから面白い。

    人は生きるために生きてるんでしょ
    死にたいなら・・・タイトル。

  • 図書館の「秋の夜長にミステリーはいかが?」のコーナーに置いてあって、タイトルに惹きつけられた。
    もっとネチネチした暗い話なのかと思いきや、全然そんなことなく(わたし的にですが)あっさり読めました。
    割と前半で落ちは分かったかなあ。
    ケンヤくんが今までどんな人生を送ってきたのか気になる。彼の言うことは間違っちゃいないんだけど、無機質な感じがちょっと怖い。

  • 面白かったです。
    最初は話が見えなくて、ケンヤに質問されてる人たちと同じく、なんなんだこいつは、何の話をしてるんだ、何が目的だ、と訝しく思っていたけれど、会話が進むにつれ、彼らの中の黒いものが湧き上がってきて感情を抑えることができなくなって混乱して…という展開が面白い。
    少しずつ全貌がみえてくるしかけに、ページを繰る指が止まりませんでした。

  • 薀蓄のない憑物落とし小説。鵺がなかなか出ないので、ちょっと嬉しい。

  • 構成はユニーク。物語も読ませる。フリーターの若い男に『死ねばいいのに』と言われ絶句する語り手たち。そう言われて結局みんな生きることに執着して死ねない。不幸だと言う人たちこそ死ねないのだ。不幸とは何か?生きることの意味は?考えさせられる。

  • あらゆる人のあらゆる心の裏側のほじくり方が素晴らしい。「死ねばいいのに」のタイミングが絶妙。

  • 電子書籍で初読み。別に電子でも電子じゃなくてもどっちでもいいけどwww
    しかしなかなか評価が難しい一冊。京極作品は文体も説教クサイとこも好きなんだけども、結局なんだったん?って感じは否めないかなあ。
    物語はアサミという女性が殺されて、その「知り合い」だったケンヤがアサミを取り巻く人々に「アサミはどんな女だったか」というのを聞いて回る…というお話。アサミと不倫していた上司やら、隣人やら、アサミを囲っていたヤクザやら、アサミの母親やら、取り調べした刑事やら。アサミを取り巻く人々はそれなりにいろいろ抱えていて、ケンヤはいつも話の最後には「じゃあ死ねばいいのに」って話になる。けどみんな死なない。アサミはどうだったのか?…ってところで「そういう死に方もあるかもしれないね」と納得させられる。
    全く関係ないんだけども、会社に入ってから「死ねばいいのに」と思うことが増えたwwwwww

著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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