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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062162449
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みんなの感想まとめ
家族を救うために戦場に向かう男の姿を描いたこの小説は、作者の父親をモデルにしており、戦争の悲惨さと人間の強さを深く掘り下げています。物語は戦争末期から高度経済成長の直前を舞台に、主人公が妻の頼みで朝鮮...
感想・レビュー・書評
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家族を救うために単身戦場をひた走る男。作者の父親をモデルにしたこの小説は、半島事情がきな臭い今、ぜひ読んでおきたい小説のひとつです。
作者の伊集院静さんが自分の父親のことを描くのはこれから近いうちに紹介する『海峡』三部作以来なのですが、書いた本人が
『これは面白い。だけど本人が面白いといったものはあんまり面白くない。』
というようなことをおっしゃっておりましたが。この小説。ものすごい分厚いです。最初にこれを見たときには正直読めるんかな、とさえ思いましたが。そんなことは一切気にならずに、一気に読み終えてしまいました。
物語は戦争末期から高度経済成長の直前あたりで。伊集院さんの父親がモデルである高山宗次郎が朝鮮戦争で真っ二つになった半島を部隊に妻の要子のたっての頼みで彼女の弟とその家族を救いに戦場にただ一人向かっていくものです。こういってしまうとそれまでなのですが。宗次郎たちが日本にやってきた経緯や妻の要子との出会い。事業の拡大の箇所を見ると、一人男ののたどった人生が見えてなるほどな、とうならせました。
中盤から後半は宗次郎が戦場となった朝鮮半島での描写になるのですが。これがまた悲惨でしてね。同じ民族が殺しあうというのはむごいことだと思わずにはいられませんでした。結末は読んでいただくとして、今、また半島で火種がくすぶり始めておりますので、彼らの今後の行く末を見守っていくためにも、この本はひとつの道しるべになってくれるのではないのでしょうか? -
タイトルからは想像できなかった、戦時中や朝鮮戦争の話。自伝的小説らしいので、なお圧巻。一気に読んだ。
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同族民同士での戦争は惨い。大国間に翻弄される小国はつらい。人間の本性は醜い。
そんなことより、どうだ、ぼくのお父やんは凄いだろう!というお話かな。 -
凄い。
また朝鮮戦争について、あまりに知識がないことに気づかされました。 -
『生きることの苦しみと誇り、家族について考える。』
週刊ポスト男前コラムの集大成
ベストセラー『大人の流儀』でご存知、
伊集院静氏の自伝的小説
大満足の一冊でした。
生きることの難しさや苦しみを考えながら
同時に、生きてこれたこと
そしてこれからも生きていけることを
心からありがたく感じる
読中はそんな感情に満たされていました。
生きていくことは苦しくそして何より誇らしいことだと思えます。
特別で最高の一冊です。 -
一気に読んでしまった。
朝鮮半島から、海峡を渡って来た人々の物語
著者伊集院静の父が母国で窮地に陥った母の弟を救い出すために、朝鮮戦争の中命懸けで救出するスリリングな展開に引き込まれた -
978-4-06-216244-9 627p 2010・7・5 2刷
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作者の父親がモデル(お父やん)。日本が終戦を迎え、朝鮮の人達は祖国に戻るか日本に残るか選択が分かれた。作者家族(お父やん)は日本に残る事を選択したが、母親の父母と弟は朝鮮へ帰って行き、朝鮮では祖国を分断する戦争へ・・・。
その朝鮮へ、義父母&義弟を助けに単身乗り込んだ父。
作者は父親の事を『乱暴で粗暴なだけ』と思っていたが、激動の時代に家族のため、命をかけて戦った父親の姿を知り、父親への思いが変わって行く。
家族のために、自分のすべてを捨てる覚悟が出来るか・・・。そんな事を考えさせられた。
また、親の思いや親の本当の姿は、子供には伝わらないものなのかも。子供自身が成長し理解していくのだろう。自分自身も、少しずつ、親の事が理解できてきたような気がする。 -
伊集院静さんの本は昔読んだ、機関車先生以来である。私の頭の中ではイコール夏目雅子に妻子をすてての不倫愛の良くあるパターンであり、小説家の前に人としてどうなのか?と思ってました。この小説も父親の凄さを伝えるための意味でしか理解できず、あの当時の歴史に翻弄される人びとを最も描くべきてはなかったか?ストーリーも一本調子だし、行け行けどんどん
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途中途中泣きながら読んじゃいました。
自分の祖父・祖母と重なって。。。。。 -
少年はひとりで日本に渡り、働き続け、家族を持った。戦乱、終戦。妻の弟・吾郎は家族と祖国のある半島に帰る。5年後、朝鮮戦争が勃発。吾郎は戦乱に巻き込まれる。過酷な潜伏生活を強いられた弟のために、妻は夫に救済を求める。戦火の中、夫・宗次郎は義弟を助けに戦場に突進する。救いを求める弟。生還を祈る妻と家族。戦火を走る主人公たち。
家族の絆を命がけで守り抜く父の姿を描いた、伊集院文学の原点。
新たな代表作というべき、自伝的長篇小説の決定版。 -
お父やん、かっこよいです。
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久しぶりに感動、感激した。
昨日、北朝鮮が韓国の島に砲撃し死者が4人もでる
騒ぎが起きているのでなお更この本の凄さがわかる。 朝鮮戦争時からの南北の憎みあいは残虐な一般人の殺戮から今もって続いているのだろう。
この動乱の時に自分の仕事をなげうってカミさんの
弟や両親を救いに行くなんて、ただの家族愛だけではないだろう。
強い精神力、強靭な体力、状況を見極める判断力、そして切り札になる財力。
家族の待つ三田尻港に着くシーンには涙が止まらなかった。 -
いや~おもしろかったです。本当にこんな頼もしいダンナ様ならいいなと思いましたよ。心(シン)があるという感じ。今はこういう人はなかなかいないでしょう。朝鮮戦争の史実も書かれていましたが、すごく悲惨な戦争だったんだなと思いました。まだ続いているし。その中で家族を助けるために飛び込んだ男。無事に帰って来れたのはやはり小説だからでしょうか。実際こんなこともあったのかもしれないし。在日の人たちもいろいろ苦労しながら日本で頑張ってきたのだなとも思いました。いろんな意味で知らないいろいろなことをこの小説を読んで知りました。
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伊集院氏は、韓国系日本人2世として山口県に生まれた。
本書に舞台も山口の田舎街。
本書と彼の生い立ちは否応でも重なる。
小説の中の”ボク”とは伊集院氏自身であり、”お父やん”とは彼の父親だ。
”お父やん”は凄い。
こんな男、本当にいるの?ってくらい凄い。
在日韓国人として、言葉もままならない日本に単身で渡ってきて一角の事業家として成功し、のみならず朝鮮戦争の最中に戦地に取り残さ苦境にある妻の家族を救出するために、朝鮮半島に乗り込んでいくのだ。
”ボク"の母親=高山要子もまた在日韓国人だった。両親とともに日本で暮らしていたが、終戦後一家は嫁にいった要子だけを残し、半島に帰国する。夫、高山宗次郎(ボクのお父やん)が日本に残ることを選んだからだった。
その後朝鮮戦争が始まり、要子の弟 吾郎は戦況に巻き込まれて立場を危うくし、過酷な潜伏生活を強いられていた。
それを知った要子は、泣き崩れ、夫に弟の救出を懇願する。
ひとつ間違えれば命はない。けれども宗次郎は「何とかしてみよう。お前の親はわしの親だ。お前の弟はわしの弟だからな」そういって半島へ向かう。。。
驚くべきことにこの物語は実話だという。"ボク"がこの話を聞いたのはお父やん(=宗次郎)の番頭さんであるシミゲンさん(=清水権三)だが、おそらくこのシミゲンさんも実在の人物なのだろう。
改造船で海を渡り、半島をさまよう”お父やん”の逃避行はそこいらの冒険小説など目ではないくらいの迫力とリアリティがある。
"お父やん"はこの時、35歳。
仕事で成功し生活は豊かで、妻のお腹には4人目の子供がいた。全く今の時代、どこにこんな状況で危険の最中に飛び込んでいける男がいるのだろうか。
伊集院静はこういう父親の血をひいているのだと妙に納得する。
男の生き方、人生とは何なのか、著者はそう問いかける。
今の"個"の時代、これはガツンとくる。
http://spenth.blog111.fc2.com/blog-entry-110.htmlより
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感想 :

コメントありがとうございました。伊集院先生の「家族の物語」は理屈ぬきで読む人間の心をわしづかみにするものがあります。
コメントありがとうございました。伊集院先生の「家族の物語」は理屈ぬきで読む人間の心をわしづかみにするものがあります。