野蛮人の図書室

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 435
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062162791

作品紹介・あらすじ

何者かに騙されないで生きるために。大人になるための必要十分な「教養」が身につく画期的ブックガイド。

感想・レビュー・書評

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  •  佐藤優氏が膨大な書斎から選んだ本を紹介している。本を読まなくても、概説や重要なポイントはわかってしまう。一定、満足してしまうのはよくないところかも。まえがきでは「われわれは、誰でも野蛮人である。この現実を見据えることが重要だ」とある。現実を見据えるためには、知識と経験が必要で、それを知る有効な手段が読書である。本のラインナップは高校の参考書や純愛の青春小説から、政府刊行物まで。これに沿ってすべて読み込むのはおもしろいでしょう。

  • 拾い読みした。

    2013.05

  • 著者による類書(本を紹介・解説する本)との違いは、その分野での「入門書」の紹介を積極的に取り入れているところ。軽い新書も多い。

    が、最も驚いたのは村山由佳著『おいしいコーヒーの入れ方』が紹介されていたこと。佐藤氏、おいコーなんて読むんだ・・・しかも解説文が恥ずかしいし・・・しかもその「発展書」として紹介されているのが新約聖書って・・・

  • かなり偏っており、佐藤氏の今を考えるとどうかなと思う本。

  • 2022年8月27日読了

  • いろいろな本の紹介の部分はおいといて、最後の方で、テロとの戦いという形で日本はすでに戦争状態に入っている、そしてこの世界恐慌で戦争が本格化する、1929年の世界恐慌のあと第二次世界大戦がはじまったように。

    「場所の特定も難しくない。パキスタンですよ」(p292)
    と言っており、核使用の可能性もあるという。

    エマニュエル・トッドもパキスタンが危ないといっていた。
    パキスタンに要注目。

    また、こういう意見もなかなか興味深い。
    「僕はオバマって、ムッソリーニに近いと思ってるんですよ。民主党でも共和党でも、男でも女でも、同性愛者でも同性愛者でない者でも、障害者でも障害者のない者でも、全部「アメリカ」で括ろうとしている。「アメリカとは、アメリカのことを一生懸命考えて行動する人」だと。それ以外は非国民。これは1920年代にムッソリーニが言ったのとまったく一緒。ファシズムの初期には、共産主義とは違う形で、資本主義に反対して社会格差を埋める運動という側面があったんですよ。」(p268)

  • 読書傾向は著者と被るわけではないし、職業的にも重ならないことから、彼の読書姿勢・学習姿勢は参考にしているものの、彼の読む書と全く同じものを読みたいとは思っていない。本書は書評集なので、一応目は通したが、個人的には、購入するところまで気持ちは高ぶらなかった。本書自体は、はずれではないと思いますが…。

  • 雑誌のコラムを再編集したもの。一つ一つのトピックは長くなく、容易に読める構成。
    一つのトピックに対し2冊の書籍を挙げ、佐藤氏の見解が述べてある。取り上げられる書籍は、漫画から小泉八雲の怪談、経済古典、小説と幅広く、それらから佐藤氏が何を読み取ったのかがクリアにわかる。
    こういう読書力は一朝一夕には身につくはずもないが、個人的にはあこがれる。
    取り上げられている書籍から、自身の興味のある分野のものをこれから拾って読んでいこうと思う。

  • 猫が餌を与え、トイレの掃除をする人間との間で確立された信頼関係を裏切ることがないという。その類比で著者は、仕事を大切にし、家庭を大切にする人を信頼することにしている。

    沖縄戦で用いられた日本人をアメリカの管理下に置くというインテリジェンス戦略は、戦後も一貫して続けられている。アメリカの管理下に置かれることを自発的に望むと、政治家でも外交官でも出世の道が保証される。

    これから重要なのは、自由、民主主義、あるいは市場経済という普遍的原理を世界に押しつけるのではなく、それぞれの国家、地域がお互いに完結した文化を維持し、棲み分けていくことだ。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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