- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062163392
作品紹介・あらすじ
1962年にデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドを3ヵ月かけてスケッチ旅行で巡った著者が、名人の手を借りて作り上げた幻のリトグラフィ装画本。
感想・レビュー・書評
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北欧の街並みや自然湖などに魅了され旅の楽しい気分が伝わってきます。
北欧に行きたくなります!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさに北欧の清々しくかつ素朴な魅力が伝えられて、なかなか良い。
冷徹で、灰色の塔が空につきさすようなストックホルム、しかし朝の入り江を入っていく景色の美しさは本当に同感。
一方、フィンランドについては森と水の国とした上で、帝政ロシアの名残をも指摘しているのである。
長期の北欧旅行を通じ、幸福についての考え(「消極的な喜びを意味するのかも」)を展開したり、あるいは出会った人との間でお互いの国(北欧と日本)を「良い国」「美しい国」と誉め合うあたりは、まさしく北欧旅行の心髄にも思う。
そしてまた、そうした挙句、あとがきで北欧の街を絶賛するくだりは、俺自身が北欧で抱いた賛辞にまさに近い。
いわく、
「久しい前から古い町が心の中に在った。(中略)私の心に描いていた古い町は、もの静かな北方の光の中に息づいていた。私は、私の遍歴が何を探してのものであるかをこの旅で知った。それは、失われた故郷――心の故郷を探してのものであった」
それにしても、『日本の美を求めて』という著書もある東山魁夷が、こうも北欧に魅せられていたとは知らなかった。
普段よりやや多色で明るい印象の色遣いは、リトグラフゆえか。
北欧画集も、ほしくなった。 -
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