呉越春秋 湖底の城 第一巻

著者 : 宮城谷昌光
  • 講談社 (2010年7月27日発売)
3.89
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062163453

作品紹介

伍子胥は、父に向かってまっすぐに言う。「善をなすふりをして悪をなすことほど、悪いことはないとおもいます」父・伍奢は思った。「この子を教えるのは、人ではなく天だ」と。豊かな水をたたえる長大な江水の流域で、春秋時代後期に覇権を争う、楚、呉、越。楚の人、伍子胥は堂々たる体躯で将来を嘱望される青年である。父は、王に重用され要職をつとめる。伍子胥は、呉との国境近くの邑・棠を治める兄・伍尚を助けるため船に乗り、江水を往く。強い信念をもち、父兄を尊敬する伍子胥は、地位や身分を越えてさまざまな人と出会い、歩むべき道を探していた。

呉越春秋 湖底の城 第一巻の感想・レビュー・書評

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  • 春秋戦国時代・楚に生まれた伍子胥。従者二人(右祐、御佐)とともに、兄・伍尚治める棠邑に旅立ち、優秀な臣下を集めるため、武術大会を開催。その過程的で出会った謎の若者・才松、そして商人の開と臼。そして逗留した漁師の家で出会う永翁と嫁の桃永と童の屯。また武術大会で部下に加えた陽可。そして斉の兵法家の孫武。彼らが今後、伍子胥とともにどのような歩みをしていくのか、正に旅立ち編、今後が楽しみ。桃永との出会いのシーンの描写が美しい。

  •  伍子胥の物語、開幕の巻である。我ながら(宮城谷ファンとしては)信じがたいことに積んでいたのだが、五巻が発売されたのを機に読み始めてみた。
     冒頭はややパンチが弱いが(宮城谷先生らしい好男子として伍子胥が描かれ、彼独自の色が見えてこなかった)、さすがに上手い。するすると読み進め、あっという間に読み切ってしまった。
     宮城谷先生の文体は独特で、明らかな脱線を含んでいるし、歴史的な経緯をつぶさに説明している箇所も多いのだが、そのわりに重さを感じさせない文体なのだ。本当に、驚くほどするすると進んでしまう。

     内容的にはまだまだ序盤、伍子胥自身も、かの大軍師殿との邂逅でもわかるように見識の浅いところが見えていて、それだけにこれからの躍進が期待されるところだ。
     その期待度もあって、星を半個下げて四つ半相当と判断した。このシリーズは、時代から考えても、まだまだこれくらいのもので満足していいものではないはずだ。

  • 今までの私の中のイメージと違う伍子胥でした。続きが楽しみ!

  • 呉越春秋第一巻
    有名な伍子諸胥の話、まずは父と兄の不運に向かう切っ掛け
    彼を助ける色々な登場人物が係わりを持ってくる
    当然ながら悪役も健在?そして物語らしく、色々な謎も含まれる

  • 面白かった。基本主人公側に悪者は出てこないので安心して読める。

  • 初めて聞く名前ばかりで、頭の中で人物どうしの関係が整理できず中盤まで辛かった。それ以降は整理がつき、話が流れ始めたので、楽しむことができた。

    あらすじ書きます。
    登場人物
    伍子胥
    主人公、2m超の巨人、将来を見据える力が有ると父から言われている
    申包胥 伍子胥の親友
    御佐 伍子胥の従者、馬の名人
    右佑 伍子胥の従者
    伯春 伍子胥が一目惚れした女性。
    求婚するも断られた。
    才松 伍子胥達の道案内。
    才能を伍子胥に認められている
    四目 薬屋。 伍子胥の情報屋
    樊了 伍子胥の兄の臣下。 切れ者。
    臼 商人の従者。
    伍子胥が目にかけている。
    崔希 剣の達人
    孫武 兵法家。 伍子胥に客に誘われるも家族の面倒を見るため去った。
    陽可 弓の達人 伍子胥の客人
    徐初 徐伏 兄弟。 二人とも矛の達人
    鱣設諸 力士。
    呉(敵国)の人間だが伍子胥と友達
    朱毛 目が異常に良い人
    桃永 謎の美女。屯の母親

    費無極 奸臣。伍子胥の当面の敵
    左龍 二刀使い
    ひがみから敵となる。

    伍子胥は伯春に一目惚れし求婚するも親に断られる。理由は不明。その後、兄の元に移る事になるが、その移動中に費無極に会い、一触即発となる。なんとかその場は収まったが、それ以降費無極に目をつけられる事になる。隣国呉に対する有能な臣を探すために武芸大会を開いて陽可ら忠臣を得た。しかし、その武芸大会に費無極が難癖をつけて伍子胥の兄を捕らえにきた。樊了の働きで難局を脱する事が出来た。使者を殺害する事を目論んでいた伍子胥が逃亡の手伝いを桃永の義父に頼んだ結果、義父の所在が昔の仲間にばれてしまい、義父は桃永達と別れて暮らす事になった。別れる時に義父は伍子胥に何かを渡すが中身は不明。桃永は伍子胥の家で暮らし始める。

  • 以下は客観性をもつレビューとは程遠い。

    じぶんは本がすきなのではなく、宮城谷昌光の描く古代中国歴史小説というきわめて小さな枠組でしか表せないものがすきなのではないか、と、自問せざるを得なかった。
    それほどこの本の求心力は比類なく、文字通り夜通し貪り読んだ。この世界観に出会えて幸せである、と、はっきりいえる。そういうものにまみえることはひとりの生涯にそれほど多くないのではないか。

    以上はこの作品から直接受けた感想ではなく、あらためて確認できたかぎりなく個人的な感情である。作品は未だ完結したわけではなく、当然ながらこの伍子胥は、いまわたしたちとおなじ時代を生きている途上にいる。

  • 春秋戦国時代に活躍した伍子胥を主人公とする歴史小説。第1巻では、楚人である伍子胥と、孫武を含む様々な人々との出会いが描かれている。楚王や陪臣が徳に欠けることを印象づける展開で、いずれ伍子胥や孫武が仕えることになる隣国・呉との激突を予感させる内容となっている。「死屍に鞭打つ」のエピソードなど癖のある行動をとり、死に方も決して爽やかとは言えないこの人物を、歴史小説の傑作をものしてきた著者がどのように描くのか興味深い。

  • 呉越春秋~楚の連尹家の当主・伍奢は図らずも霊王に仕え,呉の与国を討つために出陣し都の郢を後にして弟たちに背かれ末弟の棄疾に子を殺され霊王は自決したが,父の服喪で同行しなかった事が幸いして,熊居と改名した平王の許でも始末されずに済んだ。伍奢は次男の子胥(本名・員)を呉との国境近くの棠邑を王から与えられた長男の尚の許に送ることを考えたが,加冠の式に出席した礼を述べに行った尹礼家で女性を見掛け,婚姻を申し込むと当主も快諾したのに気をよくするが,正式に媒酌人を立てて申し込むと娘に廟を守らせるため拒否され,虚しく従者の御佐に陸路・馬車を走らせ,自らは右祐を伴って江水を下ることになった。小さな津について上陸した翌朝,下る舟を徴用したのは費無忌という太子の傳佐であり,抗議はしたが受け入れられず,徒歩陸路で兄の元に行くことを決めると,宿の亭主は才松という従僕を道案内に紹介し,宛の商人・范氏の家人・開とその従者・臼も同行を申し出てきた。陸路を北上し,淮水に近付いてから江水へと南下する。棠へ着くと別れ際に才松は呉の進軍を見張る役目を一般住民に褒美付きで任せては如何と進言し,子胥はそれを兄に伝え,武術大会を開いて5名の客を養えば軍事力も増強できると付け加え,兄の了解を得る。兄は橘を邑に移植しようと計画し,調達は弟と同行した商人に,差配は病弱な妻を抱える樊了に命じたが,この堅物と子胥の反りは合いそうにない。最初の剣士を選ぶ場面では,津に出て行き倒れ寸前の人物を拾い,息を吹き返した所で孫武と名乗る。武術大会では剣で準優勝した壮年の崔希に声を掛けたが,若年剣士の技を越えるまでは仕官しないと断れたが,矛戟使いの徐初・徐伏の兄弟を兄の客と推挙した。弓術で的を外さなかった陽可は兄の客になることを拒否し,弟の臣下となることを受け入れたが,元の姓を養と云い父を殺した楚王へ復讐を遂げるには棠の主ではなく次に使えて同志を得ることだと占い師に云われたからだった。力比べで一等なった呉の半農半漁民も楚に味方するわけにはいかないが,友となることには応じてくれた。さらに視力が尋常ではない朱毛も兄の客となった。呉との戦いでは水上戦が主となると判断した子胥は,老人・永の家に住み込むが,永翁のいなくなった息子の嫁・桃永とその息子である屯がいるだけだった。舟ができるのを心待ちにしていた子胥は,武術大会を楚に刃向かう謀反と言い掛かりをつける焉将師が費無忌の意向を受けてやってきた知らせを聞いて戻り,暗殺以外に切り抜ける術はないと決意するが,陽可が次の宰相を狙っている子常に賄賂を送れば事は終息すると助言を寄せる。暗殺計画と都へ使いを送る両面作戦が展開される~字が大きく,行間が広くて読みやすい,中身が薄いということに繋がるが。すらすら読めて良いよね

  • 呉越春秋 伍子胥の物語
    2巻(11,10,18)
    父と兄が投獄され助けに行ったまでの話。
    今回も良い場面で話が終わり次巻が待ち遠しい
    3巻(121218)
    父、兄が殺害され呉へと向かい楚への復讐をながいつつ
    次へとの準備にかかっている
    4巻(131105)
    公子光が呉王僚を倒して闔廬(こうりょ)と成る。
    そして復讐相手乃楚王は、すでに亡き人となっていた。

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