星と輝き花と咲き (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 108
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062163552

作品紹介・あらすじ

馬車鉄道に錦絵がはためき、書生たちは人力車を追いかける。元祖アイドル+元祖追っかけ。人気に惑わされず一途に芸の道を生きる竹本綾之助とステージママとしてその活躍を支え続けた母の二人三脚の日々は、しかし、唐突な終わりを迎え-。日本最初のアイドルとファンのどこまでも熱い物語。直木賞作家・松井今朝子が描く傑作長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • すごい面白かった。なんと言っても題材が良かった。浄瑠璃の世界をもっと知りたいと思った。一つわがままを言うなれば、もっと深く掘り下げていただきたかった。綾之助の過去、綾之助の想い、母の想い、綾之助の練習、上達具合。いろいろ欲しくなってしまいました。

  • ・男の娘の反対ってなんていうんだろう

    ・時代ものはあまり読まないけど、現代風の語り口だったので楽に読めた。

  • 何の予備知識もなく読んだが面白かった。
    今も昔もアイドルが祭り上げられる構造は似てるんだな。所属事務所との確執やら度を過ぎたファンの行動やらステージママの存在やら。そんな中で凛として自分を失わない綾之助は美しい。実在の人物についての物語というのがまた、想像をかきたててくれる。

  • まさに元祖会いに行けるアイドル!劇場には多くの追っかけが詰めかけ、ステージ(寄席)を湧かせ、マスコミ(新聞社)に追われた明治時代の女義太夫、・竹本綾之助の半生を書いたお話。
    ステージママ兼マネージャーの母とともに、己を律して芸を極めるために精進する一方で、恋愛に戸惑ったり遠距離になったり、仕事を選ぶか家庭を選ぶか(結婚=引退の時代なので)で悩んだりと、妙に現代風なところがよかった一作。
    博識な文体とかわいい表紙とのギャップがいい。

  • 芸の道は厳しい

  • 読みやすい。娘義太夫の世界はこんなだったかとイメージが出来る。

  • 家、家にあらずのノリで読んでみたら、時代も違うしノンフィクション。主人公の性格が好きになれないなと思ってたんですが、ノンフィクションだと後から気づき、それならそんなもんかなあと。

  • 元祖アイドル+元祖追っかけ!
    女義太夫・竹本綾之助(実在人物です)の人気を極める過程、
    そして見事なひきぎわ・・・。
    作者御本人も往年のアイドル・キャンディーズをイメージされた
    と、ブログで知り、今も昔も、何かに恋焦がれる熱気のような
    ものは変わらないのだなぁ・・・と、ちょっと嬉しくなった。
    気づけば頂点を極めていたアイドルの、苦悩と戸惑い、
    それを囲む人々の苦労など、人と人とのかかわりも
    暖かく、楽しめた。

  • ●明治のスーパーアイドル☆竹本綾之助ちゃんの半生記! 
    子供の頃からざんぎり頭で男の子とみまがわれたが、ひとたび義太夫を歌い出したら聴くものすべてが皆とりこ! そんな彼女の才能を周りがほっとくはずもなく、義理の母は凄腕ステージママと化し、ついに大阪から東京へ! 男の芸事とされてきた義太夫に圧倒的な才能で立ち向かう綾之助を待ち受ける運命とははたして!!?(※やや事実と異なる表現があります。) ・・・・・みたいな?

    ●女義太夫が書生にバカ受けした話自体は、明治物の地の文みたいなところで読んだりした覚えがないではないが、真正面から女義太夫を扱った小説は初めてなので、ほう、娘義太夫の人気ってこんなだったのかー、と面白く読みました。(←松井今朝子作品だし資料調べとその反映は確かと踏んだ。嘘は土台が肝心。)
    翻訳が出たら、フランス人の感想が聞きたいものよのう。

  • 娘義太夫 竹本綾之助

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著者プロフィール

1953年京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、『吉原手引草』で直木賞受賞。

「2018年 『作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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