ヒコベエ (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 80
感想 : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062163750

作品紹介・あらすじ

『国家の品格』はここから始まった。ヒコベエは腕白な男の子。わくわくする日常には、大切な教えがあふれていた。初めて書き下ろす少年時代。「家族の品格」がここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 藤原さんの2歳から六年生までの ほぼほぼノンフィクションの物語です。頭もいいけどわんぱくで少し鼻持ちならない点もある幼少期を書かれていて楽しく読めた。母親 藤原ていの「流れる星は生きている」を以前読んで感激したけどその辺りの話とも繋がりがあって面白い。そして家族が子供の人間形成にとても大きく影響するのだなぁと再確認もした♪ 新田次郎と藤原ていの次男 正彦さんのありのまま幼少期 です。

  • 藤原てい氏の講演会を聞いたのはもう二十年以上前のこと。
    それから『流れる星は生きている』を読み衝撃を受けた。
    御子息で数学者の正彦氏も軽妙な文体と共に
    ベストセラー『国家の品格』を読んだ。

    今回も期待は裏切られない。
    信州のお人だということも心惹かれる。

    貧しくても、家族と共にご飯が食べられれば幸せ、
    そんな時代は確かにあった。
    学校では、いじめっ子を止める正義派のボスも確かにいた。

    貧しくても、みんな幸せそうだ……と言われた
    日本人はどこに行ったの?

    高度成長期に生まれ、バブルに浮かれた私は
    それを知る最後の世代なのだろうか。

  • 傑作!
    大好きな藤原正彦先生の初の自伝小説。
    これは是非、氏のご母堂の著作「流れる星は生きている」を併せて読んでほしい。
    読み始めて数十ページで、声をあげて笑ったり、引き揚げの話(詳細は上記「流れる星…」に描かれている。壮絶の一言)を思い出して涙したり、あっというまにヒコベエこと藤原正彦少年の世界に引き込まれた。

    野山を、そして東京の街を元気いっぱい駆け回る天真爛漫な正彦少年が、幼少のころから数学者としての片りんを見せていたこと、思うような教育も受けられなかったご両親だが、やはり作家たるべく才能を秘めたご両親だったこと…。
    命からがら満州から引き揚げてきた親子が、極貧の中、卑屈になることなく逞しくまっすぐに、古き良き日本の昭和の時代を生き抜いていく様が生き生きと描かれている。
    良い本を読んだと思う。

  • 『流れる星は生きている』『小説に書けなかった自伝』そして本書。藤原家の物語を妻、夫、息子それぞれの立場から読んだ。どの本でも、この夫婦の頑固でキツい面を数々のエピソードで語っているが、『ヒコベエ』はそんな二人をしっかり観察しつつ、でも「それにはこんな訳があるんです」ってかばっているみたい。 子どもって親に優しいね。
    私にとって方言をネイティブ発音で楽しめる、貴重な書でもあります

  • 読んで良かった。品行方正な少年の物語。この少年が「若き数学者のアメリカ」のがむしゃらに突き進む青年に成長するのか、むふふ、なるほどぉ、という所感。主題が見えないまま、小学校卒業で終局。読み物としては、ちょっとダレてしまった。今年中にできるだけ多く、父君と母君の著書を読もうと思った。特に「流れる星は生きている」。血縁知らんかった。

  • おみしろいような、おもしろくないような。。。

  • 藤原正彦氏初の自伝的小説である。作家である新田次郎を父にもち、戦後、朝鮮から日本に帰るまでの悲惨な引き揚げ生活を著した「流れる星は生きている」の藤原ていを母にもつ。

    主人公ヒコベエは、権威に立ち向かい、クラスで弱き者を守る姿は父から教わった「卑怯な人間になるな」だった。
    昭和20年代の諏訪や東京を舞台に作者の幼年期から少年期を効果的な「方言」をつかって表現している。

  • 新田次郎・藤原ていを両親にもつ数学者藤原正彦氏の自伝的小説。幼年期に満州から朝鮮を経由して引き揚げた壮絶な体験や戦後の貧しい暮らしのなか、逞しく楽しく過ごした小学生時代のことなどが語られている。ぼくは昭和28年の生まれだけれど、確かにあの時代には、いまの時代にはないバイタリティーのようなものが社会に溢れていたように思う。現代の我々は失いつつある「人間らしく幸福に生きるための必須の価値観」のようなものが、読者に元気を与えてくれる作品。

  • 藤原正彦を知ったのは「国家の品格」を読んでからだ。 しかも藤原ていと新田次郎の息子と知ったのもこの時だった。 朝鮮からの引揚げ、戦後の食うや食わずの貧乏時代。
    楽しくて朝から晩まで遊びまわった小学校時代、
    ヒコベエと同じように昭和20年時代を過ごしたので懐かしい思い出読み終わった。

  • 数学者でエッセイストの藤原正彦氏の自伝的小説。
    新田次郎と藤原ていの次男で、満州からの引揚者であるという
    事は知っていたが、これほどまでに壮絶な引き揚げ体験があったとは。母は強し。

    戦後は一転、貧しいながらも伸び伸びと元気に育ったひこべえの
    姿は、戦後の高度成長期と重なってたくましい。

    日教組が強い小学校生活など、昭和20年代の日本の様子が良く分かって面白い。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2020年 『本屋を守れ 読書とは国力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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