イキルキス

著者 :
  • 講談社
3.46
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本棚登録 : 507
感想 : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062163767

作品紹介・あらすじ

物語には生をもたらすキスと、死を招くキスがある。青春、恋愛、セックス、暴力、家族。みんなカナグリ生きている。表題作「イキルキス」他二編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • ところどころの描写や主張や展開は大爆笑しながら読んでいたのだが、終わってみればどうにもすっきりとせず、ちょっと狐につままれたまま状態な印象が残ってしまうのが残念だった。まあ、それが舞城流なのだろうが、ちょっと舞城作品に慣れてきたせいか、すごいなぁと思うと同時に、あれ?これってもしかしてあの園子温流?って気がふとして、不安になった。もしかして、すごいっぽく見せかけておいて、その実なぁんも内容がない、ってあれ?もしかしてまんまと騙されてるのか?っていうか、勝手に勘違いしてるのか?俺。
    とにかく舞城ワールドは、言葉をマシンガン化して読者をなぎ倒す。落ち着いて考える隙を与えず、深い真理の言葉をゴミみたいな言葉の中に隠し持つ。映像で言うところのサブリミナル効果みたいだ。危ない危ない。もっと気を引き締めて読まなければ!
    なんていうか、オールマイマインドな小説なのだと思う。自分の主観がすべて。不条理な展開も、意味不明な発想も、俺がそう考えてるんだから、オールOK!みたいな小説。それで何が悪いっての?と開き直ってる小説。だから舞城さんの小説は、すべてが自己完結してしまうのだな。
    ここまで読んだ舞城さんの小説はすべての主人公が中高生。それが悪いってわけじゃないけど、そこにしかターゲットを見出せないのだとしたら、しょせんは園子温なのか?やっぱり?と不安になった。俺。

  • 表題作が良いね~「イキルキス」西暁町の中2の福島の同級の女子が就寝中に死亡し、一日空けて二人目、六人が次々死んだ。一人は授業中だった。学校生活も満足に送れず、突然訪ねてきたヤナチカは福島が人気が高くて、菱川が告白に来て断られたら刺されると教えてくれた。やり過ごすために家の倉でヤナチカと僕は過ごし、キスを交わして、胸の膨らみに触れ、セックスを求めるが、空中に寺の梵鐘の大きな音が響き、様子を覗いた外には菱川がいる。音の正体を探りたい僕が出て行くと、入り口でヤナチカを見つけた菱川はその腹をバタフライナイフで刺した。救急車で病院に送り届けた僕は隣のクラスの若い女の担任に出会い、強引にマンションまで押しかけて関係を持とうとするが、直前で思いとどまる。家に送り届けてもらう途中で、死んだはずの女子たちが見つかったと川縁で騒いでいる「鼻クソご飯」9歳の弟が変態男に犯されて殺され埋められた。許すことができず、自分の精液も汚らわしく思う。高校ではホモの噂のある同級生の玉を握りつぶし、福井のホモが集うバーに火付けして刑務所に入った。そこで見つけた10ヶ月の女の赤ん坊に乱暴して殺した男を見ても殺意は起こらず、絵に描きたいと思ったのは自分の玉を握りつぶしてバランスが崩れたせいかもしれない。「パッキャラ魔道」一家で乗った乗用車が首都高の他十時鬼巻き込まれ、母が壊れた。情緒不安定になって家を出たが、中1の兄・直規の誕生日に年下の恋人を連れ来て、父も若い女性を皆に紹介した。二人は離婚したらしいが、この状況で直規は家出を決意。僕は家に火を付け損なって、父の恋人の姉に預けられる。何がどうしたか分からないが、直規はヒップホップグループのボーカルに収まるが暴力沙汰を起こす。僕は高校を中退しフリーターだがあれやこれやを小説にする試みをしている~ゴシック体は読みにくい。パッキャラ魔道が一番、舞城さんらしいが、読みにくい

  • 10年前の作品なのに、全く色褪せない。自分が疑問に思うことはとことん突き詰めて考えてみる。そして舞城はその思位詰める事が結構長く続くから、実際の映画とか現実だと起こってる瞬間にそこまで考えられないけど、小説なら自然と入っていける。表層的には薄っぺらく見えるかもしれないけど、みんなパッキャラマドーに一生懸命生きてるってこと。響いた。

  • ウマイな、という感想。一人称で、語り手がベタに己の心理を語る、意識の流れスタイル。著者の出身地福井県のお年頃中学生の会話がリアルな、超自然現象を舞台装置にした「イキルキス」。なんだか暗い初期作品「鼻クソご飯」。どっからこんなストーリーが出てくるのか、突き抜けた感じの「パッキャラ魔道」の3本を収録。

  • 舞城王太郎の文体、だめかもしれないとはじめて気づいた

  • なんとも新鮮ないままで読んだことないような文体で描かれる物語たちはどれも幸せな結末を迎えない。
    バッキャラ魔道は自分の環境となんとも似ていて胸が痛くなり、読むのに時間がかかった。

    舞城王太郎さんの作品をもっと読んでみたいと思った。

  • 舞城王太郎氏の『イキルキス』を読了。”イキルキス”・”鼻くそごはん”・”バッキャラ魔道”の三編の中編を収めた本なのだがいやあこれが舞城ワールドというのか言葉の飛んでくるスピードが半端ではない。上品とはとてもいえない登場人物達の発言が銃弾のように飛び交い読む人のこころにちょっとした傷を作りかさぶたを残して行く感じがした作品だ。作風はそんな感じだが一貫しているのは登場人物達のあまりに素直な信用の吐露の部分だろう。普通は思っても口な出さないかもしれないダークサイドに収めてしまいそうな自分の思いを彼が描く登場人物達は平気で口にしまうからどきっとしてしまう。だから好き嫌いはとても分かれる本だろうなあ。ぼくは嫌いではないです。人には簡単には勧められませんが。個人的には3編目の”バッキャラ魔道”が好みでした。人のダークサイドを重くなくある意味ちょっとちゃかしながらも上手に表現するのが上手な作家だとおもう。ちょっと意地悪な気持ちになりたいときにはお勧めの小説です。

  • 分かりやすい舞城ワールド。

  • 途中で挫折。
    鼻くそごはんまでは頑張って読んだが、鼻くそご飯ですらかなり体力を消耗した。最初のイキルキスもなんかなんかなのだ。単純につまらないのだ。阿修羅〜のときの最初のくだらないほど下ネタ連発の からの意味不明な回想と同じ。

  • パッキャラ魔道だいすき人生の岐路によもう

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2021年 『畏れ入谷の彼女の柘榴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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