そのころ、白旗アパートでは

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 195
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164528

作品紹介・あらすじ

「俺たち、"人生の降参者"みたいですね-」金ナシ、ヒマあり、未来ナシ!?新・平成アパート物語!誰しもに訪れ、いつか後ろに置いてきた「そのとき」を瑞々しく描く連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 残念ながら心にあまり響かなかった。自分がもっと若者なら少しは共感出来たのかもしれない。

  • 以前から気になる作家さんだった伊藤たかみ。今回初めて読んでみて、いっぺんでファンになった。
    まず、文章がうまい。ユーモアがある。品格がある。それだけで好きになるには十分だが、彼の文体にはみずみずしさと切なさがあり、それが希望と哀愁を呼び覚ます。
    都内のおんぼろアパート、通称「白旗アパート」に暮らす、運勢停滞気味の作家の加藤、アルバイトばかりしている大学留年中のフトシ、医大浪人生の藤井寺の三人を中心に、彼らの青春時代の終わりを描く成長小説。
    人物設定がしっかりしており、加藤には加藤浩次、フトシには塚地武雅、藤井寺には佐藤健を脳内で勝手にあてはめ、楽しんで読んだ。
    読み終わるのがさみしくなるほど、白旗アパートの住人に愛着を持てた物語だった。
    伊藤たかみ氏の作品を、早速いろいろと図書館から借りてきた。あまり誰にも借りられていないようで、本を選ぶのもより取り見取り状態だった.そんなところがまた、ファン心理をそそられる。

  • 初めて 伊藤さんの作品を読みました。

  • 絵本みたいな童話みたいな終わり方。ふわっとさせて彼らの人生続くし青春も続きまっせ的な感じ?そんなのもありなんですかね、好きじゃないけど。

  • 設定が「青春」て感じで、少しイラッとする。年かな。

  • アパートに住む3人の話。

  • 青春の締め切りみたいなものを感じさせるお話。
    学生時代に読んだらもっとはまったかも。
    伊藤たかみさんの文章はやっぱり好き。

  • 通称、白旗アパートと呼ばれる、屋上に白旗が上がったオンポロアパート、その中の3人の住人の日常を描いた話。はじめはウダツのあがらない3人のエピソードは少し退屈なように思えましたが、アパートの取り壊しが決まって、現状から解放されていくラストは、ちょっとだけ前向きで清々しく良かったです。加藤氏のキャラクターがおもしろかった。

  • 本を読む時期ってあるように思う。
    大学生の頃に読むときっと心に残る一冊になったかも…今はそれほどでも。

    今からどんな人生が待っているのかなんて考える頃に出会いたかった。

  • おもしろかった。
    貧乏アパートでのおバカな日々。
    とはいうものの、貧しくも楽しかった青春、とゆー感じでもない。
    思いかえすと、恥ずかしいような、懐かしいような、
    大切なような、そんな気持ちになるような日々、という意味では青春ものっぽくもあるのだが、
    青春ものにつきものなキラキラ感は皆無である。
    けど、なんかちょっといいカンジではある。
    三人三様に結構好きだった。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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