根津甚八

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 22
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164641

作品紹介・あらすじ

俳優という職業はかくも壮絶なのか!!

根津甚八の人生はどんな作家が想像するより遥かにドラマティックだ。――放送作家 小山薫堂

根津が体調を崩さないでくれたら、それに越したことはなかったでしょう。でも、こういう状態になったからこそ、初めて、深く、根津を理解することができたような気もするのです。――<エピローグより>

感想・レビュー・書評

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  • 充実した中年期までの俳優生活。
    俳優生活では身体的に無理もしていたので腰痛とか持病を抱えることに。
    中年期以降、交通事故、目の病気、鬱、、スパイラル的に弱っていく。
    ライバルだった小林薫はバリバリに活躍し続けているが根津甚八はフェードアウトから引退、そして死去。

  • 憂いを纏う2枚目俳優というイメージでした。その憂いがどこからくるのかが少し分かったような気がします。常に人と少し距離を取りながら、人の評価を気にする。とっても普通な人の処世術が、周りと群れないミステリアスな2枚目だったのかと。そのパワーを舞台や演者で表現していた。ずっと応援したい俳優でした。

  • 読んだ年の年末に没してしまった、RIP

  •  
    ── 根津 仁香《根津 甚八 20100925 講談社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062164647
     
     根津 甚八 俳優 19471201 山梨 東京 20161229 69 /独協大学中退
    /籍=透/20040706 人身事故 /201009‥ 引退
    ♀根津 仁香    195,‥‥ ‥‥ /ジュエリープロデューサー/旧姓=?
    http://jinkanezu.exblog.jp/
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%BA%AC%C4%C5+%BF%D3%C8%AC
     
    (20161229)
     

  • 今は、俳優の仕事から一線をひいた根津甚八さん。
    日本の映像の世界で、この人を語らせたら
    とてつもないエピソードがたくさんあるのだと
    この本で知る。

    元々は、舞台役者で、唐十郎の劇団で育ったという俳優。
    大河ドラマにも出演し、
    石川五右衛門を演じた、その演技は
    今のドラマでは、考えられないような、ものすごい努力とプロ意識の高さが
    この人には、あったのだと知る。

    根津甚八という、俳優は知ってた。
    顔も知ってる。

    寡黙な雰囲気で、ちょっと悪そう。
    華奢で目力があって、ヤクザのような風貌。

    でも、残念ながら、その演技を見たことは、ないと思う。
    全然覚えてない。

    じゃ、なんで、今ごろ、この2010年に刊行された著書を
    読もうと思ったのか。

    根津甚八の奥様、仁香さんの存在が気になって
    読みたくなったのだ。
    仁香さんは、今は、ジュエリープロデューサーをしていて
    それはそれは、通販番組では、カリスマ的に人気のある方で
    仁香さんが紹介するジュエリーは、
    あれよあれよという間に、完売していくのだ。

    私も、その通販番組を見始めたころに、
    わ~この人、なんだか、とっても、可愛らしい人だな~と
    同性でも、思わせてしまう、なんともいえない魅力があるのを
    テレビ越しからも感じた。

    でも、まさか根津甚八の奥さんだったとは!

    待てよ・・・
    確か、根津甚八って、事故で人を死なせてしまったり
    うつ病になったりと、けっこう心身ともに疲弊してた俳優でもあったな・・・と
    そこだけを思い出し、
    2010年には、その仁香さん、
    奥さんが、夫は、表舞台からは、引退します。という文書を
    マスコミに公表したのだという。
    そして、後に発表されたのが、この本。

    仁香さんも、根津甚八という俳優が歩んできた道を
    まったく知らず、本人にかわって
    根津甚八という役者の集大成を、残しておくべきだと
    関わった人たちに取材を始めて、作りあげていった本なのだ。

    どうせ、ゴーストライターに書かせたんでしょ。
    って思ってたけど。
    これは、素人さんの本かもしれないな・・・と、読み始めて思った。
    だって、オモシロく書かれてるわけじゃないもんね。。

    決して、傲慢でなく、
    過去の栄光にすがる意味で、この本を残したわけでもない。
    というのも、読み終えて、よく分かった。

    もっと、この俳優さんが活躍してるときのドラマを
    見てみたかったな・・・・
    と残念に思ったな。
    幼すぎて、とてもじゃないけど、大河ドラマとか理解できないしね
    (今でも大河って理解できないのに・・)

    色んな病魔と闘った、いや、闘ってる甚八さんを支えるのは
    それは、とてつもなく大変だったんじゃないかと思ってたので、
    あの明るさと笑顔は、いったい、どこからパワーが出てくるのか
    仁香さんに、興味があったのだ。
    やっぱり、大変だったみたいで、自分も病んでた時期があったと書いてある。
    そりゃ、そうだろうな・・・・って。

    けど、だからこそ、世界感も広がって、
    感性も磨かれた面ってあるんだろうな~とも感じた。

    でも、やっぱり、夫の、その目の病があったその時期に
    車を運転させてはいけなかったよね。
    自分でも、自重するべきだったよね。
    絶対、運転なんてするべきじゃなかったよね。
    そこが、わりとアッサリとかかれ、被害者からも、わかってもらえたとか

    どれほどの大きな過ちだったかってことを
    猛省はしてただろうし、苦しんだだろうけど。
    この事故があって、うつ病や、病気を発病してったのだと思ってたから
    逆だったと知って、
    え・・・と、思ったのも事実だわ。

    軽く書いたわけではないだろうけど
    当人じゃないだけに、そこは書けなかったというのもあるだろうし。

    これは、根津甚八という俳優とともに
    青春を過ごしてきた人や、
    タイムリーにこの人の出演作を見ていた人にとっては
    貴重な1冊になると思う。

    最後に、リビングで、穏やかに過ごす根津甚八さんと仁香さんの
    写真を見て、
    第二の人生をしっかり歩めてるんだな~と感じた。


    なんせ、奥さん、稼ぐからね(笑)

  • 今年の秋に俳優引退宣言をした根津甚八の半生記。
    彼が90年代以降、腰、眼、うつ状態などの病を抱えていたこと、
    現在は家から出ることもままならない状態にあることが明らかにされている。著者は妻の根津仁香(芸能関係の人ではありません)。
    彼女が根津本人、かかわってきた人物からの証言でその生き様をつづっている。
    内容としては主軸になっているのは、根津の俳優人生において原点であり、よりどころでもあった状況劇団、その主催者・唐十郎との関係である。
    根津は幼少のころから自意識が強く、人とのコミュニケーションをとるのが苦手だったという。
    そんな彼が、生きる道を見出したのが演劇、そして状況劇団での活動だった。
    彼が交流したさまざまな人々のコメントから彼の役者としての姿勢が浮かび上がってくる。
    状況劇団を根津が去る際に、唐と残した心のわだかまり。
    それが最後に、妻である著者と唐との面談でときほぐされていくだりが感動的だ。
    著者の文章を書くということへの誠実な姿勢が読んでいてすごく伝わり好感が持てた。
    夫・根津甚八への深い信頼、愛情が伝わってくる。そしてとりつくろっていない文章。
    書くということは、対象に対して誠実に向き合うことであるべきで、そうすれば、
    そのことが読み手の心を動かすのだ
    そんなことを読んでいて思った。
    とてもいい本です。

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