悪道

著者 :
  • 講談社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164863

感想・レビュー・書評

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  • 影武者の悲哀一転して,陰謀渦巻く隠密合戦.英次郎の下に集まる多士済々.赤穂浪士や人買い,芭蕉の奥の細道など色々な要素が加味されたエンターティメント.

  • 森村誠一氏は映画化された「人間の証明」や「野生の証明」の作者として覚えている方もいるかもしれないが、今回読んだのは彼が最近チャレンジしている時代小説「悪道」だ。暑苦しい週末の夜に読む作品としては最高でかなり読後感がスカットする痛快時代劇として仕上がっている。綱吉の影武者が綱吉の急死ご自分の権益を守りたい老中によって見事本物に成り代わって行く中での老中達保守派と影武者とそのサポーターとなった物たちとの息をのむ争いと影武者の見事な権謀術数さばきを描いたサスペンスとなっていて、気軽に読め楽しめるいいエンタメ作品に仕上がっている。そんな映画化もありかなと思わせるくらいのおもしろ時代小説を読むBGMに選んだのはStan GetzとAstrad Gilbertoの"Getz au go go ". ヘタウマボーカルが蒸し暑いよるには気持ち良い。

  • 2015 10 29

  • 構想は面白い。
    しかし、内容が古いのが残念。

  • 将軍「綱吉」が影と入れ替わった。
    それを知ってしまった忍者の末裔である主人公は、次々と送られてくる刺客より逃れるため奥州へと向かう。
    柳沢吉保、赤穂浪士、「生類憐みの令」など「綱吉」時代の事柄と旅にからめて話が進んでいきますが、旅の道連れが増えていく展開がちょっとうまくいき過ぎ?という気がします。

  • ◎第32回(2011年)吉川英治文学賞受賞作品。

  • 久しぶりに爽快な時代小説を読んだ気がします。生類憐みの令といえば五代将軍徳川綱吉。その綱吉が急死したために,登場した影の将軍!そしてその影の秘密をしった者たちの壮絶な戦いが繰り広げられる。元伊賀忍者が登場したり,将軍直属の秘密機関,猿蓑衆(幕府がその威勢を維持するための謀報工作集団・・殺し屋ともいうかな・・)が登場したり,ハラハラどきどきしながらまるで映画を観ているように一気に読んでしまいました。

  • めっちゃおもしろい。ぜひぜひ映画にしてほしい。

    • ムーミンママさん
      私も映画になると面白いだな~と思いながら読んでました。流英次郎には誰が会うかしら?なんて思ったりしながら・・・ムーミンママでした。
      私も映画になると面白いだな~と思いながら読んでました。流英次郎には誰が会うかしら?なんて思ったりしながら・・・ムーミンママでした。
      2011/02/21
  • 抹殺の名簿、名簿(みょうぶ)の順位、秘匿刺客集団、人商(ひとあきない)街道、色なき顔色、影への布石、巨大な敵影、悲しみの足跡、順達された喧嘩、掘り出された人形、鏖(みなごろし)峠、猿の捨て子、吉保の誤算、隆光の示唆、ごまめの衝撃、化け物の視野、江戸の匂い、野良犬の昇格、暗殺された寝床、宿命の終身囚

  • 綱吉が倒れ、影武者と入れ替わったことに気づいた伊賀の末裔英次郎と典医養安の娘おそでの逃避行。
    敵方の大老格柳沢吉保らもそこまで極悪人でもなく、都合よく話が展開していくのでドキドキ感もなく、勧善懲悪ものの時代劇を見ている感じ。
    そういう水戸黄門的なお約束が楽しめる人にはおすすめ。
    ただ、タイトルや帯からもっと重厚感があるものを想像してたら、肩透かしを食らった気になるかも。

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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