西方之魂

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 76
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164870

作品紹介・あらすじ

父子家庭に育った17歳のピカイチは登校拒否中。ある日、古本屋で同級生の日向淑子と出会ったことから、彼の人生は大きくうねりだしていく。ブルースに、セックスに、沖縄に。新しい体験へと誘われていくピカイチが、最後に立つ場所は-。かつて日本中の読書家たちを熱狂させた花村萬月の音楽小説が、帰ってきた。

感想・レビュー・書評

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  • ブルースをテーマにした小説が読みたくで読んだ。作中に何度か出てくる「Sweet home Chicago」は好きな曲、オリジナルのロバートジョンソンが一番好きだ。ブルースの感覚、間というか空気が良く言葉で書かれていると思う。著者がいかにブルースを愛して聞き込んでいるかがうかがわれる。内容より、言葉で奏でるブルースがいい。聞くように読む。

  • 久しぶりの花村萬月さん
    いゃあ 面白かったね

    この小説そのものが
    ロックンロールになっているのが
    いいね

    静かなイントロに始まり
    次から次へと繰り出されてくる
    様々なメロディーとリズム
    そして
    ちゃんと
    クライマックスのところまで
    きちんと
    書き込んでくれているのが
    うれしい

  • 2010/11/19読了。
    「幸せとは、瞬間的なものなのだ。持続と無縁にあるのが、幸福だ。」

  • 17才の光一が音楽に出会い、天性の集中力で音楽にはまっていく様子が爽快。最後に父である居酒屋の大将がいきなりバンドのメンバーに入ってサックスを吹くところはかなり唐突でやや違和感があった。

  • 才能あふれる面子がどんな音楽を奏でてるのか、どんなに表現しても文書で音楽は伝わらないんだよね。

  • 登校拒否の冴えない高校生光一は、古書店で同級生の日高淑子と偶然出会う。光一に食事をおごれという日高に従い、二人でKFCに行き、その後、日高淑子の家へ行く。日高の家にあったのは、ドラムセット。そこに日高の兄の幸多がやって来て——。光一はブルースの世界に巻き込まれることに。
    冴えない高校生、美人の同級生、何でも知ってる兄貴、実は生まれが——、とベタな設定で都合よく物語は進むのだが。それほど深みはないが、気持ち良くさせてくれる一冊である。

  • 芥川賞をとる前の著者の小説をよく読んだ。その後読まなくなったのはなぜだろう。今回は久しぶり。主人公ピカいちの純粋さ、生真面目さ、危うさ、女子からみてのほっとけなさ、みーんな初期の頃の主人公達のパ^ソナリティと共通するものがある。ロルカの詩「闇討ち」。母に対する喪失感。テーマのひとつなのかな。沖縄タナガーグイムで滝つぼのなかで戯れるシーン、印象的。

  • 何の100周年記念なんだろう?まぁ、考えつくのは講談社創業百周年かなぁ。まぁ、んなコトは、どーでもイイわな。萬月読むのも久しぶり、新潮社のPR誌連載の「百万遍」の連載も終わっちゃったし、何か無いかねぇと、思っていたら新聞の書評欄に新刊の紹介が。早速、図書館に予約して、んで今日。借りて来ましたよ〜。んだば、屋久島産の芋焼酎でも、飲りながら、頁を捲る事にしましょうか。

  • やったね!!元々自分が大好きだった萬月の
    小説ってこれなんだよ!いいわー...凄くいいっ!
    初期の名作「ブルース」...その音楽としての
    ブルースにがっちりと取り組んだ純度の高い
    音楽小説にして、青春小説。しかも後ろ暗い事の
    ない真っ直ぐすぎる、そりゃもう厭味なくらいに
    突き抜けた青空のような作品。
    終盤、どうにも堪えきれなくて薄ら涙が
    出て来てしまった...。

    萬月らしい、勝手な妄想と身勝手な願望が
    ガンガンに投影された女の子の登場も今回は
    凄く救われるし、主人公の「ピカイチ」と
    「日向」との関係は強固でそして対等で
    なんとも微笑ましく、羨ましいのだ。

    活字だけでこの音楽感や、スキ間や高揚感や
    身を削るような虚空感...王道中の王道な手法と
    圧倒的な筆圧で最高の音楽が鳴り響く一冊。

    萬月の...ハゲのオッサン...全く枯れてないw。
    久々にグツグツとした感情が首をもたげてきちゃう。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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