願い

  • 講談社 (2010年10月1日発売)
3.13
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062165099

みんなの感想まとめ

様々な小さな願いが交錯する物語が描かれています。可愛い妹が欲しい、元恋人との復縁、部下との禁断の関係など、日常の中で抱える人々の切実な願望が9つのストーリーに集約されています。読みやすさがある一方で、...

感想・レビュー・書評

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  • *ささやかでいい。叶ってさえくれれば――
    可愛い妹が欲しい、元恋人と復縁したい、部下と不倫をしてみたい、とにかく誰かと話したい……。
    芥川賞作家が掬い取る、街にあふれたいくつもの小さな願いごと。静かだけれど切実な、9つの物語*

    心の奥の柔らかい部分にふわりと触れる、やさしい風のような物語の数々。単純明快なオチなどはなく、ありふれた日々の物語を丁寧にすくい取り、ゆるりと仕上げているので、余韻が残る読後感。読む人、読む時期によっても感じ方が変わりそう。

  • 読みやすいけど特に何も残らない…。
    子供3人も産んで育ててくれた妻に対して、嫁選びに失敗したとか言う男の話は胸糞悪かった。
    ツイ廃のヒモ彼氏にフラれたアラフォー女をみんなで励ます話は好きだったな。女友達っていいなあ。

  • 小さな願いを持っている人たちを主人公にした短編集。といっても願い事が叶えられるわけではない。大事件は起きないし、ハッピーエンドでも泣ける結末でもない。主人公たちは願いを持ちながら、今日は終わって、また明日へ続く、そんな話ばかり。普通の毎日ってそういうことだなと思う。

  •  死にたいのか生きたいのか。死にたいのか生きたいのか。死にたいのか生きたいのか。死にたいのか生きたいのか。生きたいのか死にたいのか。
     心の中で何度も考え、
    「甘ったれんな」
     と小さく口に出して言った。
    (P.212)

  • 読みやすかった!他の本も読んでみたいな。

  • 願い 一つ一つの願いが交差する

  • 難しく考えずにサラッと読める。ちょっとサラッとし過ぎな感もあるけど。
    短編で終わらせずに広げられそうな物語ばかりなのに、宙ぶらりんな終わり方で何だかモヤモヤ。まぁ『願いを叶える』じゃなく『願い』がテーマだから、願った事がどうなったかというのは大した問題じゃないのかも。
    読後感は悪くないけど、しばらくしたら内容は忘れてしまいそう。

  • 家族を題材にしたお話がメインの短編集。どれもオチは曖昧なんだけれど、ふわりと暖かい。
    元恋人に誘われた女子野球チームの助っ人をする男の話、ファウルボール。昔兄にもらった願いが叶う玉を大人になるまで大事にしている妹の話、願い玉。この二つが特に好き。
    全体的に飄々とした人たちの、ちょっとした出来事を、書いているんだけどどれもラストがラストらしからぬ感じ。少し明るい予感、で終わってる。だから話は中途半端。それが逆に面白い。
    曖昧なままのお話が、その後どうなるのかは、読んだ人の数だけ展開がある。 この短編は推理じゃないから、あえてそれでもいいのかなと思った。
    気持ちが少し軽くなる作品。

  • 短編

    つるとくまで、少女怪談に出てきた美々加の少し成長したのが出てきてわろたw

    亡くなったおばあちゃんが生前に、3つ願い事を聞くと言っていたのを思い出した失業中の奈緒

    妹にあこがれ、親が再婚し念願の妹に兄としての情熱を注いだタツ

    会社の女子社員と寝たいとつい思い、妻にその気持ちをほんの少し気づかれてしまう二郎

    幽霊が見える同級生と、母の恋人のくまさんと、美々加

    いい年した息子3人はいつまでも独身で、妹の葬式で自分のときは散骨してもらいたいと思う新平

    別れた彼女に草野球の助っ人に来てほしいと言われ、ひそかに復縁を願った信夫

    誰からも電話が来なかったら、死のう、と思っていたレイ

    願い玉を小学生のときに兄にもらい、以来大事に扱い充実した生活を送る知子

    あ、全部に願いが入ってる、と気づいた)^o^(

  • 久々に藤野さんを読んだ。文体、割と好き。ぐっとくるような、残るものはあまりない。強いて言えば、お願い玉、が良かった。

  • 軽い気持ちで図書館で借りた本。
    日常を軽い文体で書いていて、さらりと読めた。

  • 短編集。

    さらっと読んだ。

    心に残る話がなかったな。

  • 藤野千夜久々に読みました。今回のは、ちょっと毒?棘?チクッと引っかかる感じがなかった。要素はあるのに・・・。物足りない?普通っぽい?「おしゃべり怪談」がインパクトあって、意外性があっておおぉーって感じだったので、あの感覚を求めていたから、かしら?

  • いつもよりちょっとだけやさしい気がする。みんななにか足りなくて、それを願って暮らしているのかなぁ。切なさやら生きづらさやらを抱いて、なおかつ一縷の希望というのを信じてみようと思う。「ノーチャンス」の中の“ピチカート・ファイブのヴォーカルは、まだ佐々木麻美子なのだと思っていた。(嘘)”には、ふいた。

  • 横浜に行ってる時にカフェやバスのなかでぽや~と読みました。
    好き。なんか好き。

    ・願い
    3つ願い事をかなえてあげる、と言っていたおばあちゃん。
    ふわふわと付き合っていて別れたけど、ひさしぶりの連絡のタケ。ほわっと。

    ・妹思い
    妹思いのお兄ちゃん。
    なんでもない話だけど、直球な感じが人間くさくて好き。

    ・ノーチャンス
    美人妻をもちつつも、大坪さんにゆれる想い。
    そういうのはあるやろなぁ~。

    ・つるとくま
    おばけにおそれる美々加。
    それがきっかけとなって母の再婚相手の熊さんに心を開く。

    ・散骨と密葬
    自分の人生はとても順調だったけど、奥さん選びと子供の育て方は間違えていたかもしれない。。
    でもその想い方がゆるりとしていて、すべてを包み込んでるような感じがあらわれてるあったかい話。

    ・ファウルボール
    別れた彼女にひさしぶりに誘われた野球。
    野球命になっている彼女と復縁か?と思いつつも、さらりとかわされるけれど、また会えるだろうなぁ。とぼぉんやりふわっと考える主人公。

    ・たくさんの荷物
    ぱっちりおめめでイマドキ可愛いウエちゃん。アラフォー。
    自分のが優位にたっていたはずなのに、おたく系スイトくんに振られる。
    女友達にごねって、それをうけとめる友達。あたたかさがあるお話。よくありそうやな~。

    ・七日間
    鳴らない電話。いっそのこと死のうと思う。という感じの暗いはじまりのお話なのに、日々はいつもどおり流れ、とんとんと話は進んでいく。田中マルクス闘莉王似っていうのが出てきておもしろかった。

    ・お願い玉
    緑色の玉。水にひたす。
    こういう苔玉とかこものめいたあたたかいものの存在って好きだな~。心をほんのりあたためてくれるような。


    全体的に、何かとくべつなことがあるわけじゃないけれど、とんとんと過ぎていく毎日がいいなーって思える短編たちでした。
    またふじのさんのお話読みたい。

  • 読んだけど中身忘れちゃった

  • タイトル通り、願いをテーマにした9つの短編集。サラッと読み進めることが出来、そのままサラッと終わりを迎えてしまうので、一瞬「あれ?もう終わり?」と戸惑ってしまう。そういう作風の作者さんなのかもしれないけれど、薄味すぎるのでもう少しパンチが欲しかった。『お願い玉』は好き。

  • 願いをテーマにした短編集。
    いずれの作品も感情移入するほどではなく、別に読まなくてもいいかな、って感じ。

  • いつも藤野さんの著作にはジャケ萌えします、例にもれず今回も!(稲葉さゆりさんの装幀、好きです。)
    ささやかな「願い」をテーマにした短編集。個人的にはものすごくツボでした。初期の藤野さんを彷彿とさせる、しょぼくれた日常から透けて見える可笑しさと切なさ。この「切なさ」に胸をぎゅっと掴まれる。さらさらゆるゆるとした展開だから、読む人によっては物足りなく感じるかもしれない。でも、ゆるいながらもほんのちょっと、明日に向けての希望が感じられる終わり方が好きで、そのリアル加減がまるで自分の日常のようで、勝手に元気付けられている。くたびれかけたアラフォー女の話がいくつかあったからかな。素朴で、不器用な登場人物らの生き方は、要領が悪いかもしれないけど時に微笑ましく、愛おしい。
    個人的にお気に入りなのは、おばあちゃんへの愛情を感じさせる「願い」、妹萌えを逆手に取って皮肉っぽく描いた「妹思い」、老いた妹を亡くした兄が、葬儀を機に自分の人生を振り返る「散骨と密葬」かな。

  • 久々の藤野千夜さん。うん、いいなぁ、彼女(って言っていいと思うんだけど)の文章、好きだなぁ、って改めて思いました。「三つのお願い」を微妙にかなえてくれるお祖母ちゃん、妹が欲しいと妄想していたら父親の再婚で実際に妹ができてしまった「ぎりぎりオタク」の男の子、小学校の同級生の男の子から霊が見えると言われて行動を共にする女の子、大きな息子が三人いても自分は「密葬と散骨」でいいと見切りをつけてしまう“あんちゃん”、兄からもらった“お願い玉”をずっと大事に持ち続け、実際に成功していく妹・・などなど、時折、乾いた小オカルトも入りながら、今の時代に生きる「普通の人たち」を優しく描いているところがよかったです。人生って特別なことなんか、そうそう起こるもんじゃないよ。毎日、毎日がやってきては去っていく。でもそれは空しいとか、つまらない、とかいうことじゃないんじゃない?というメッセージを汲み取ってしまうのは、続けて「田舎の紳士服店のモデルの妻」を読んでしまったからかも、なんだけど。

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著者プロフィール

福岡県生まれ。小説家。漫画編集者を経て、1995年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。その後、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞、25年『じい散歩』で第6回宮崎本大賞を受賞。『団地のふたり』はテレビドラマ化し話題に。その他の著書に『ルート225』『編集ども集まれ!』『団地メシ!』などがある。

「2026年 『団地のさんにん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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