オルゴォル

著者 :
  • 講談社
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感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165693

感想・レビュー・書評

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  • 「実は前から、ハヤ坊に頼みたいことがあってなぁ」東京に住む小学生のハヤトは、トンダじいさんの“一生に一度のお願い”を預かり、旅に出る。福知山線の事故現場、父さんの再婚と新しい生命、そして広島の原爆ドーム。見るものすべてに価値観を揺さぶられながら、トンダじいさんの想い出のオルゴールを届けるため、ハヤトは一路、鹿児島を目指す。奇跡の、そして感動のクライマックス!直木賞作家による感動の成長物語(「BOOK」データベースより)

    子供である事に甘えて責任感がなく、何かと言えば人のせい。
    主人公のハヤトがまぁ嫌なヤツでねぇ。
    読んでてむかっ腹たって、「うちの子だったらげんこつ一発だ!」と息巻きながら読んでいたんですが・・・。
    知り合いのおじいさんのオルゴールを鹿児島に持っていく旅で、様々な人と出会い、様々な場所へ行き、様々な想いを知り、様々な感情を覚え・・・。

    人の心の音に耳を澄ますこと。
    その大事さを学んだハヤトはいい男になるなぁと思いました。
    さすがは朱川さん、なんだかんだでやっぱりいいお話でした。
    ジュブナイルものとして、小中学生が読んでもいい作品なのではないかと思われます。

  • 子供が変わっていく話って大好きです。今時の「空気を読む」事が、一番大事な主人公が思いがけない旅で成長していく、こんな話いいですね。
    日本人は皆広島と長崎に行くべきだというある登場人物には同感です。

  • 子供の気持ちになって泣いたり何かを感じたりできた。
    サエさんやその他出てくる人たちのキャラが良い。あったかくなった。

  • ハヤト少年が旅を通じて大きく成長する物語。なかなか良かった。

  • 朱川さんの人(日本人)として知っておかないといけないというものが詰まった内容に思えた。登場人物に好感が持て、すいすい読めた。

  • 結構面白い本でした。いやかなり面白かった!朱川湊人がこういう感じの作品を書くのはたぶん初めてだと思います。まあ、出来る作家さんたちはできるだけ違う感じの作品を書こうと努力しているのがよぉーくわかるのです。そして、この『オルゴォル』は良く出来た作品だと思います。 おしまい。

  • ハヤト君の成長。
    もともと家庭環境のせい?で大人にとっての「いい子」ではあったけど、かっこいい男になるんだろうと思わせる成長だった。

    最後のアノヒトはいったいどなただったんだろう・・・ファンタジー

  • どこにでもいそうな「今どき」の小学生のちょっとした冒険?を描いた小説。あまり難しくもないし、これは小学生でも読めそうな気がします。この主人公と同じくらいの年齢の子が読んでも、共感できそうな気が。
    「生まれてなかったから知らない」は便利な言い訳として使ってしまいそうです。事件や事故は自分に関係がなければすぐに忘れ去ってしまうものだけど、ずっと忘れられない人もいるし、忘れてはいけないことですね。

  • 小学4年のハヤト。東京の公団に母親と二人暮らし。ハヤトの視点で書かれた文章は一人旅に出るあたりから俄然面白くなってくる。その頃になると自分はもう完全にハヤトの親類のおばさんになっている。ハヤトぉ、いい旅をしたねぇ。すごーい成長をしてくれておばちゃん嬉しいわ〜。ハヤトは本当にいい子やなぁ。人のことをわかろうとすることが大事なんだよね。おばちゃん教えられたし温かい気持ちにさしてもろうたわ。ありがとうね。

  • 5年生になる前の春休み、ハヤトが一人旅に出る冒険と成長のお話かと思いきや、実はもっと豊かな手ごたえのある作品だった。家族や人のつながり、相手を思いやるということ、戦争と原爆のこと、約束を守るということ。この旅でハヤトと一緒にたくさんのことを教えられたような気がする。ラストはあたたかい涙があふれた。

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著者プロフィール

朱川湊人
昭和38年1月7日生まれ。出版社勤務をへて著述業。平成14年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞。15年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞。17年大阪の少年を主人公にした短編集「花まんま」で直木賞を受賞。大阪出身。慶大卒。作品はほかに「都市伝説セピア」「さよならの空」「いっぺんさん」など多数。

「2021年 『時間色のリリィ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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