千里伝 時輪の轍

著者 :
  • 講談社
3.07
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本棚登録 : 105
感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165709

作品紹介・あらすじ

千里が修行する武宮・丹霞洞麻姑山に、一人の少女が忽然と姿を現した。名は空翼。得体の知れない少女を匿ううちに、世界に異変が起き始める。共に修行した弟子は老い、かつての仲間は青年になっていた。狂い始めた時間の謎を解き明かすため、千里は再び旅に出る。

感想・レビュー・書評

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  • 2016年2月25日読了『千里伝2 時輪の轍』仁木英之著 評価B~B+

    中国ものファンタジーという設定なので、第一作をかなり無理して読み通して、第二作以降に期待、そして読み始めました。感想は、なんとか私の期待に応えてくれているか?!しかし、上橋菜穂子さんほどのレベルではないというのが正直な印象。設定、世界観は悪くないので、一つ一つの物語と人物、設定のイメージの深さをもっと追求して、固めてから書いてくれれば、それが作品の更なる面白さに繋がると思う。まだ、このレベルでは、漫画化しても大して変わらないかな?というレベルなんですよね。上橋さんの場合は、やっぱり原作の方が遥かに上で、読んでよかった!と思わせるものがある。その差はある。

    (備忘あらすじ)
    唐の李朝を支える武人の血筋である高家の高駢(こうべん、別名:高千里)は、異世界から来た母と武人の父の混血であり、内と外の力の歪みのために、すでに二十歳を超えているにも関わらず、外見上、身体は5歳にしか見えない。しかし、彼はこの世界と異世界の双方から器をもらい、その力は計り知れない。(その結果、第一巻では、異世界の魔王で、自分の兄である共工の人間世界への侵攻を食い止め、撃退した。)
    その千里と友人で吐蕃の狩人、バソンは、やはり優れた武勇の才覚を持つ。
    その二人にはかなわないが、努力家の少林寺拳法の修行僧絶海。
    また、千里の才能に憧れホレ込む弟分の鄭紀昌。千里のライバル文魁之。などなどキャラの立つメンバーが、第二作で問題となる時と空間の歪みの問題に立ち向かう。
    空の女神である翼と時の輪である時輪が仲違いをしたことから、人間世界は大混乱に陥る。それをいかにして、千里たちは解決するか?!

  • 一作目がいまいちだったのもあり、なかなか進まなかったが二作目は私好みのスピーディーな展開でサクサク読めました。
    しかし相変わらず小説というよりはRPGのようです(笑)
    一作目ではただのやんちゃ坊主だった千里が少しずつ成長しているようでひと安心(笑)

  • ちょっと難しかったねー。

    時に関することは人間の永遠のテーマですからね。

    そしてこのシリーズはやはり中華風ファンタジーだな。

    一巻は文庫で読んだから、あちらのイラストも可愛くて良かったと思うけど、単行本のイラストの方がしっくりきました。

    千里が恋しててかわいい。
    一巻と比べると大分良い子になったと思う。

    バソンが好きだけど、自分に近いのは絶海だな。

  • 『時の輪は空の間で無限に走る』僕僕といい、空翼といい、女子キャラ(?)がかわゆくて好きだなー

  • 予想ほどではなかった。
    主人公があまり育たない。

  • 共工との休戦が成立してから~千里は麻姑山の武宮で弓弩の修行に励むが不足がちの食料を修行者同士で奪い合う争いの方が忙しい。手下が禁忌の弓を用いた事を仙人に知られ,庇ったことから仙人の雑用を受け引くことの出来ない小さな弓を渡されて修行に励む。庇った手下が山から逃走し3日後に戻った時にはよぼよぼの老人となっていたが,大きな雪の結晶のようなものと共に空翼という少女が姿を現した。同じ頃,もっと強くなりたい絶海はチベットのバソンを訪ね,新妻を残して消えたチベットの戦士の枕元にも雪形が残されていた。共工の小さな天地に異変があったと考えた千里が,その魂魄の欠片を有する羽眠を通じて向こうの世界を覗くと,山崩れが起こり共工は目覚めない眠りに就いている。戻ってくると共工の息子・玄冥が出現し,前とは比べものにならない強大な姿で絶海・千里を圧倒し,娘を出せと窟の奥に潜入するのを阻止したのは消えている間に8年の修行を積んだバソンであった。二人の話を仙人・麻姑がまとめると,何ものかが切っても切り離せない時空を解き放ち,時輪は時の流れを自在に操ることに夢中になっており,切り離された片割れが少女の姿をした空翼だということだ。繋がない限り混乱は拡大することは目に見えているが方法が分からず,一行は道士・趙帰真に訊くしかないと長安に向かうが,頼りの道士は政争に敗れ首を刎ねられていた。墓地に行くと道士を主と仰ぐ龍が,人参果が手に入れば話が聞けると聞き,過去に手に入れたのは随の煬帝しかいないと揚州の墳墓を訪れる。難なく陵墓に入ることができたが,同じ場所をぐるぐる回っているだけで,時の足跡に踏み入れてしまったことを悟った玄冥は自分の魂魄の欠片をバソン・絶海・千里に渡し,繋がることでより大きな力を手に入れ,罠を破壊し人参果を手に入れ趙帰真を甦らせるが,人参果は下半身だけしかなく,趙の胴と首は繋がらなかった。それでも,時輪を追うことができるのは歪みを持つ千里か絶海であり,雪形は時の扉であり,見つけても追追ってはならないと教えを得る。好意を寄せる空翼にいい所を見せたい千里は雪形を遣い,チベットの騎兵と戦い,僧が指導する反乱を鎮圧しようとし,空翼に話し掛けられた時には,時輪の乗る車は逃れていく。最後の雪形は准南の節度使となった老いた千里を見せており,呂用之という時を操る道士の術に惑わされ政治を過っていた。心配する後継者に指名されていた楊行密は道士を取り除こうとしているが,千里は惑わされ続け今まさに殺されようとしている。道士に斬られ魂魄の一部を奪われた千里は平然としており,道士が姿を消し時輪の車が逃げようとしても動かない。出現した空翼が実は時輪であったと知った千里は仲間を呼び寄せ,対決が始まり劣勢を強いられるが,麻姑の教えを思い出した千里は無の境地を思い出し,新たに姿を現した空翼は時輪を糸で絡め取り繭から輝く球へ姿を変え天地に溶けていった。年をとったバソンと玄冥も青年の姿に戻ったが,本来の時の流れから外れたままの者もいるという~時空という言葉があるが,時と空は繋がっていて一定の進む方向を示すという意味だろうか。Chekoという画家が描いてくれるイラストはコミックタッチで新しい仁木さんの世界を広げているとは思うけど,私の好みではなく,前作も殆ど憶えていない有様だ。仙人にもグレードがあるという話が新鮮(前作でもそうだったと思い出した)だ。3作目の布石は打ったが,あるか?

  • 序章読んでて気付いた。これシリーズものの第二巻やないか…!(遅い)
    一冊目から読みたいと思います…うぉおすぐ気付いてよかたー

  • 『千里伝 五嶽真形図』の続編。
    前作の最後にみんなと力を合わせて共工を退け、それまでの生き方を反省した……んじゃなかったのか?この悪ガキは!
    まぁ、そもそも年齢通りに成長しない“歪み”を持っているからこその千里なんですが、何も性格まで歪んでなくてもよさそうなものです。
    それでも、前作のように読んでいてイライラするほどの歪みっぷりではないあたりは、千里も成長したということでしょうか?

    さて、前作では太古の戦いに敗れて異世界に追いやられた共工がこの世界に侵攻してくるという話でしたが、今回は何と時間と空間を相手に追いかけっこです。
    話のスケールは大きくなったはずなのに、何となく前作よりこぢんまりした印象を抱いたのは何故でしょう?

  • 五嶽真形図の続編
    こういう中華神仙ファンタジーはたまらなく私のツボを刺激するね。

  • 中国を舞台にしたファンタジー、二作目だ。
    母親が異世界の住人であるために齢は成人しているのに見た目は子供のままという異形の千里と、高原の勇者バソン、天涯孤独の仏僧絶海が、前作同様活躍する。
    一作目は千里の傲岸不遜な性格に反発を感じたり、やたら個性を発揮する三人の誰が主人公なのか曖昧なところが中途半端に感じていたが、二作目になって「成長する青年たちの冒険譚」として落ち着いた感じがする。落ち着いたとはいってもノリは少年漫画だ。
    シリーズ風の体裁も整ってきて、物語の方向性が見えてきた気がする。

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著者プロフィール

1973年大阪生まれ。信州大学人文学部中国文学専攻卒業。2006年に『夕陽の梨―五代英雄伝』第12回歴史群像大賞最優秀賞、『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞の大賞を受賞。「僕僕先生」は幅広い年齢層に支持される大ヒットシリーズに。「くるすの残光」「黄泉坂」「立川忍びより」などのシリーズ作品や、『まほろばの王たち』『ちょうかい』『真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝』(上・下)など多ジャンルにわたり著書多数。本作が初の児童向け作品となる。

「2020年 『マギオ・ムジーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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