サイバー・クライム

  • 講談社
4.04
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062166270

作品紹介・あらすじ

ソニー事件は氷山の一角に過ぎない。今後間違いなく我々に襲いかかる"サイバー攻撃""ネット詐欺"の全貌。ロシア・中国を拠点に国際化する凶悪なネット犯罪者たちの全貌に迫ったノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館
    2012/02/05

  • サーバー空間を現在進行形で進む犯罪と、それを追い続けたアメリカの天才的なハッカーとイギリス捜査官のドキュメンタリー。インターネットによる犯罪だけに、法整備が進んでいないだけでなく、国境を越えているため、単一の警察業務を超えてしまう。それだけでなく、国によってはハッカーを含む犯罪組織と国家との癒着問題を指摘しています。サイバー犯罪って、ロシアと中国が中核なんですね(次いで米国)。知らなかった。元々、その運営がグレーなインターネット賭博システムに向かって、DDoS攻撃を脅してお金をふんだくるモデル、山道の通行料でふんだくる日本の山賊か、お祭りのテキヤみたいだな。時代がインターネットになっても人間のやることは変わらないということか。知っているようで意外と知らないサイバーセキュリティの世界をストーリー調ーーよりは少し解説が多いがーーで示すノンフィクションです。

  • 小説のようだがノンフィクションなのか.
    引き込まれて一気に読んだがなんだか疲れた・・・
    色々と考えさせられるが,だからと言って何ができる訳でもないもどかしさも残る.

  • なんか読み始めるまでハッキリしなかった印象なので、最初にハッキリさせとくと、この本はノンフィクションです。
    主にDDoS攻撃との戦いの前半とカード詐欺の国際捜査の後半に分かれるが、連続性はあります。
    「アイスマン」とセットで読むと同時期のカード詐欺事情の表裏がわかって面白い。また、本書のバーレットと「アイスマン」のマックス・バトラーも表裏一体、ジェダイの騎士とシスの暗黒卿のよう。同じ正義感を持っていながら、片や個人的な生活と折り合いをつけながらも少しでも世の中を良くしようとする光となり、片や正当な対応を世の中がしないことに苛立ち闇に落ちていく。この対照は、扱っているサイバー攻撃、カード詐欺という一般人には体感しにくい裏社会の世界観により、ファンタジーのごとく面白さを倍増させる。

  • 本書は、セキュリティにおいて類まれなる才能を持ったプログラマ、バーレット・ライアン氏の栄光と影を描いたドキュメンタリーです。

    ライアン氏は幼少期に読字障害という障害をもって生まれたことが発覚しますが、その副作用としてプログラミングに天才的な才能を発揮するようになったとのこと・・・。

    Web上でのセキュリティは、その危険性についてかつてから指摘され続けてきましたが、2013年3月20日に起こった韓国でのサイバーテロで、国家レベルで警戒する必要があることが明るみに出てしまいました。

    1年以上前に出版された本書ですが、その意味で、今再読することに大きな意味があると思います。

    詳しくはブログにて→http://p.tl/L1VR

  • サイバー空間上の犯罪について書かれている。ロシアとか怪しい国にいる犯人は捕まらない。

    犯罪に手を貸していると言われてもしょうがないような粗悪品を作り続けるMSもなんとかしないと。


    2013/03/17図書館から借用;03/27朝の通勤電車から読み始め;03/30読了

  • 当初はオンラインサイトに大量のデーターを送ってダウンさせ金をゆするのが主流。今ではまともなサイトを感染させてフィッシングやキーロガーなどでクレジットカード情報を盗んだり、営業秘密を盗んだりと手口が高度化している。さらには社会インフラをダウンさせたり政府機能をダウンさせたりとサイバー戦争も。
    乗っ取られたPCがサイバーテロの手先にされるかもしれない。
    世の中はこれからも確実にインターネットに組み込まれて行くことを考えるとちょっと怖い。
    ロシアや中国に拠点や中継点があり国際的な捜査体制はまだ進んでいないらしい。
    Macもいつまでも安全とは言えず、次はAndroidが狙われそうらしい。

  • サイバークライム読了!今年読んだ1番のノンフィクション小説。
    ここ10年で起きたサイバー犯罪の裏側が暴かれる。
    まさに現代版テイクダウン!
    アメリカ、コスタリカ、ロシア、イギリスとめまぐるしく激しく動く展開はボーンアイデンティティにも勝るとも劣らない。
    それでもここ2年で現れたAPTまでは含まれてないことにサイバー犯罪の早さに驚く。
    起業する人もこれくらい理解出来ないとマジでヤバイ。

  • 2000年から激増したDDoS攻撃などを使った組織犯罪から企業を守り続けたエンジニア,バーレットに焦点を当てた前編と,何とか犯人たちを逮捕しようと東欧を回って奮闘したイギリスの捜査官アンディに焦点を当てた後編の2部構成.事件単位ではなく,前編ならバーレット,後編ならアンディを中心に物語が進む.ジャーナリストが描いたせいかノンフィクションの割には展開がドラマティック.犯罪者の名前がBralnといったハンドル名なのはリアルだと思った.
    描かれている事件の多くがDDoS攻撃主流だった頃であり,既に一昔前となってしまったサイバー犯罪が中心といった印象(今でも多いけど).解説もそれらがメイン.後半,個人情報を狙ったハッキング事件も出てくるものの,手口等の解説はほとんどなしなのがちょっと残念.
    帯や売り出し文句に描かれているSony事件については,「はじめに」で監修の福森氏が,Sonyに対するAnonymousのハッキング事件をちょろっと解説している程度.本編には日本企業についてはほとんど出てこない.それでも,新聞などの解説に比べればよっぽど分かりやすいと思ったけど.

  • クラッカーもそれぞれいろいろな目的で動いているのがわかった。ビジネスや政治関連など多くのことが密接にからんだ部分もあり、今後もさらにセキュリティの重要性が増していく世の中になるだろう。サイバークライムは目に見えない所で起きている分、いつの間にかやられてるケースが多いので非常に恐ろしく感じた。

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