消費税「増税」はいらない! 財務省が民主党に教えた財政の大嘘

著者 :
  • 講談社
3.94
  • (6)
  • (5)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 62
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062166522

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いつもは、読まない系統の本だが、なぜか、ざっと読了(^^)


    読んだ感想としては、正直ややイマイチな印象(^_^;)。

    まず、本の主題がわからない。
    本の題名から主題と想像された財政の話が主体なのか、民主党及び官僚の批判(改善提案?)が主体なのかどっちなの?と思いました。
    前者が主題と決めて、後者を読み飛ばしていったら、どんどん飛んですぐ終わってしまいました。

    財政の話が主題とするならが、結局「消費税増税はいらない」とは、いっておらず、「先じゃない」といっているだけなのがまず気になります。
    また、これに限らず消費税反対派の、論調はたいてい「先ではない」といっているだけのことが多いような。。

    また、相対的な財政の全体的、長期的「絵」として、数字的検証を詰めていないのが気になるところ。


    やはり、先か、後かは、一旦抜きにして、長期的に考えて、結局消費税はいるのか?いるならどのくらいか?の話をする必要がありそう。

    あと、もう一つのポイントは、やはり、増税と経済の関係。
    経済成長と、実際どのくらいの相関・悪影響があるのかは、統一見解が必要。
    (ちなみに、この本は、増税はNGといっておきながら、アングラからとる所得税増税は、許容しており、
    そっちは、いいのかよ?と突っ込んでしまいました(笑))

    ここは、過去増税した国たくさんあると思うので、結果はわかっていそうなものですが、意見がかなりわかれているなと思います。

    あと、成長率4%という数字の妥当性についての議論。

    この辺は、成長率の前提が、1%だ、4%だ、というそもそも前提条件の奪い合いをして、議論がかみあわないことが多いですね。
    どの成長率になるのは、確率論なのだから、成長率をパラメータとして、複数シュミレーションするのが妥当だと思うのですが、あまりみたことないですね。

    最後に、個別の財政捻出策が、結構ありましたが、できそうならやったらよいんじゃない?しかし、継続ではなく、ワンショットの施策が多いこともあり、長期的な財政には、大きくは関係しないよねと思いました。

著者プロフィール

1955年東京都生まれ。数量政策学者。嘉悦大学大学院ビジネス創造研究科教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官。菅義偉内閣では内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞。著書はほかに、『正しい「未来予測」のための武器になる数学アタマのつくり方』(マガジンハウス)、『高橋洋一式「デジタル仕事術」』(かや書房)、『国民のための経済と財政の基礎知識』(扶桑社)、『理系思考入門』(PHP研究所)、『国民はこうして騙される』『プーチンショック後の世界と日本』(徳間書店)など多数。YouTube「高橋洋一チャンネル」でも発信中。

「2023年 『日本の常識は、世界の非常識! これで景気回復、安全保障は取り戻せるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋洋一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×