「自殺志願者」でも立ち直れる

著者 :
  • 講談社
4.29
  • (3)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062166676

作品紹介・あらすじ

南紀白浜・三段壁で保護した人たちと共同生活を送る牧師が、「命の現場」での実体験から自殺防止の対策と生きる力を取り戻す方法を緊急提言する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 子供の頃、家族旅行で白浜の三段壁に行きました。ガイドさんが崖下で、ユラユラとしているのは身投げした人だと説明していました。すくい上げることができないのだと言いました。子供の私は怖くて、その夜は眠れませんでした。本を読ませていただいて、藤䉤さん、奥様、白浜町の皆さんの命を絶やすことなく繋げていこうと言う姿勢に胸を打たれました。59歳で80代の母と二人暮らし、パート仕事と年金でギリギリの生活をしている自分が何時自殺志願者になるのか恐怖も感じました。誰かと繋がらないと。

  • 孤立して追い込まれてしまった人を人とどう繋げるかの活動が記されています
    著者の想いを強く感じることができた

  • ドキュメンタリーでこの人みて気になってた。読みたーい

  • NHKのドキュメンタリーを以前見たのが印象的で読み始める。ただ仕事というのではなくどこか理性じゃない部分が見られそこに強く惹かれた。でもその分感情の入り方が半端でなく辛い場面も多い。前に「殺人者たちの午後」という人を殺した人が集うアパートの住人を取材したノンフィクションを読んだが、一度人生に失敗した人間がもう一度人生を始めようとする時にどんな事を糧に生きていくのか、やっぱりあの時死ななくてよかったと思える時を少しでも想像できた事が希望に繋がったのかなと感じた。

  • じつはわたしが自殺志願者だった・・・わけではないのだが、魂を救わんとする著者の真摯な姿勢に深い感動をおぼえる。

  • 揺さぶられる。
    祈らざるを得ない。
    自殺志願者のために。
    藤藪先生達のために。
    自分の人生のために。
    人、その尊い存在よ。

  • 友達の知り合いだそうで、薦められて読んだけど、すごい人ですね。同年代で活動してる人は、それだけで励まされる。
    私も私のできることでがんばりたいと思ったよ。
    問題提起の視点もなるほどです。

    鎌田實さんの本を読んだ時、がんになったらこの病院に行きたいと思い、べてるの家の本を読んだ時は、統合失調症になったら浦河に行きたいと思ったけど、
    絶望したらとりあえず三段壁に行こうと思った。

  • 著者の藤藪さん(NPO白浜レスキューネットワーク)に、夏のWeフォーラムの全体会(7/30)に来ていただくことになったらしいというので、図書館に本をリクエストしてみたら、これもヨソからの相貸でとどく。昨秋出た本は、図書館でまだ買ってないのか??ってことはないよな… 

    市の広報の3月号では、「自殺 解決の道を一緒に探す」という記事があった。その記事で初めて知ったが、私の住んでいる市では、毎年100人近くの人が自ら命を絶っているのだという。100人というと…こないだ手話サークルの関係で公民館の会議に出たときに会場にいたのが約100人。集会室がいっぱいになるくらいの人が、この市のなかで毎年自殺しているのかと思うと、ぞくぞくする。

    広報の記事では、NPO自殺対策支援センターライフリンクの代表・清水康之さんのこんな声を載せている。「日本では、自殺をきわめて個人的な問題として扱ってきました。しかし、その一人ひとりの死は避けることができなかったのでしょうか。自殺者の多くは、さまざまな社会問題に追いつめられた末に、生きる道を閉ざされて亡くなっているのです。自殺は社会の問題としてとらえる必要があるのではないでしょうか。」

    和歌山県の白浜にある三段壁。名前のとおりの断崖絶壁で、自殺しようとする人が後を絶たないという。藤藪さんはここで自殺志願者の救助と保護の活動を続けてきた牧師さん(実家は仏教で、地元の寺の檀家だそうだが)。自殺志願者が決まって口にする言葉として「自分が死んでも誰も悲しまない」「誰にも迷惑がかからないからいいだろう」を藤藪さんはあげている。

    ▼「その人の自己責任でしょう?」
     そんな言葉を平然と言い放つ人に対して、私は不安を感じます。
     「自殺したいという人をなぜ助ける必要があるの?」
     こんな質問を、真顔でされることがあります。それも、一度や二度ではありません。
     「自殺するなんて自業自得ではないのか」
     「死にたいという人は死なせてやったらいいではないか」
     そんな言葉がどこから生まれるのでしょうか。自殺しようとする人を目の前にして、「助ける必要がない」と本当に思っているのでしょうか?
     もし自ら命を絶とうとしている人を前にして「助けたい」と思えないとしたら、その人の心には、自殺よりも深刻な問題が起こっているのです。(p.216)

    藤藪さんは、挨拶する習慣を広めようという。道ですれ違った知らない人でも挨拶する、初めは知らなくても、会うたびに挨拶を交わすようになると知っている人になっていく、名前も、どこに住んでいるかも知らなくても、心を通わすつながりができていく。そんな挨拶のように「人と人がつながること。相手に関心を持ち、心を開くこと。簡単そうに思えてむずかしい」地道なことの積み重ねが、自殺の芽を摘んで自殺を減らす鍵だという。

    挨拶をしない、というハラスメントがある。見知った職場の人からの挨拶を毎日まいにち無視できるというハラサーの心にはどんな何が起こってるんやろうと思うけど、私自身どっちかというと"坊主憎けりゃ袈裟まで"タイプなので、気をつけよう…と思う。

全8件中 1 - 8件を表示

藤藪庸一の作品

ツイートする
×