UFOはまだこない

著者 :
  • 講談社
3.56
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本棚登録 : 146
感想 : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062167055

作品紹介・あらすじ

オレと公平は、小学校時代から無敵の存在だった。中学に進学してからもその「絶対的な力」を誇示したまま、二人でおもしろおかしくやっていけるはずだったんだ。それなのに-。最強中学男子の青春を描く会心作。

感想・レビュー・書評

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  • 「死ぬなっつーの!」の油性マジック言い切りのエピソードはいいなあ。
    この手の小説の主人公はどちらかというと、いじめられていたり、孤立していたり、もしくは落ちこぼれていたりする子が多いんだけど、それも確かに重要なんだけど、私としては、「そうじゃない子もいたのに」といつも歯がゆく思っていた。
    こういう、ちょっとだけ上の方にいる男の子の他愛も無いやりとりがとても楽しかった。
    そして、タイトルの意味がラストでわかる。
    胸の奥がつんと痛くなるようなラストだった。

  • 何か起きるかもしれない、何か変わったことが起きてほしいと思いつつ過ごす、中学校時代の何気ない日常。メインのテーマが一本通っていてそれに沿って展開するのかと思いきやそうでもなく、あちこちへどんどん飛び移っていく感じ。でも子どものころって興味の対象がコロコロ変わっていって、実際そういうものなのかもしれない。大きな事件も子どもなりのとらえ方で消化して清々しくさえある。同年代(あるいは小学校高学年くらい?)の子どもが読むと感じるところが多いのかもしれない。

  • 2人揃ってイケメン、スポーツも勉強も出来て発言力もある無敵の最強コンビだった亮太と公平
    ところが中学に入った途端公平がUFOと交信する電波キャラになってしまい…

    同じ団地で育った少年たちの物語。自分の信念がしっかりあってそれにまっすぐな子達ばかりでとてもかっこいいです。
    ひとつふたつ年が違っても先輩後輩ではなくあくまで友達!って関係もすごく素敵でした

  • 中1になった無敵の亮太は親友の公平が電波になってしまった。幼馴染のスバル先輩は「死にたい」と書かれた隣に「死ぬなっつーの!」と強く書かれたトイレの落書きを気に入っている。三日引きこもり、四日目の朝、スバル先輩から「学校来いっつーの!」とメールが。「行くっつーの!」と返信して行くとバレンタインだった。亮太にあげようとしていた女の子を馬鹿にしていた女子達の、いじめを止めると公平がまともに話しかけてきた。ランクから外れてみたかったと。
    親友を取り戻し、公平に落書きを見せに行くため集まってスバル先輩の家で、連いてきた一個上の恭介くんが野球部‬を辞めた理由を知る。以前の先輩に彫物を入れられていた。スバル先輩は放火犯を捕まえようと行って、追いかけた夜、公園で恭介くんは背中を焼いて火傷したことにした。
    五年のときの同級生鈴岡が小3の時の同級生平良と付き合っているという。当時平良は担任にいじめられていて、そのことに気づいた亮太は担任を見放した。平良の良さがわかる鈴岡が好きだったことに気づかされる。
    先天性心疾患でスバル先輩が倒れて入院した。見舞いに通う途中の図書館で女の子に構ってる望月を見つける。自分達には会話があまり成り立たないのに、女の子には異常に快活で、公平と彼を見守ることに。
    亮太はスバルくんがしりたがっていた「死ぬなっつーの!」の書いた人を見つけてくる。スバルくんは喜んでくれた。
    望月が図書館に注意されたようで二人を疑い、二人の言い分はまるで聞かずに罵詈雑言を吐いて泣き出す。でも、小さい子を守るには望月くんの近くにいる人間がやらなくてはいけない。
    スバルくんと団地の幼馴染達で屋上でUFOを呼ぶ。捏造写真をとって、またやろうと約束する。
    進路が分かれる二人は無敵でなくなったことを悟るが、またUFOを呼ぼうと約束する。

    まず、主人公が「無敵」出てくる先輩は「ジャニタレなみ」ほかの友達、幼馴染もそんな子ばっかで、冒頭主人公は媚びてくる同級生を疎んじたり、自分の周りにカースト上位以外入れないという、強い意志があって、とても共感できなかった。友達?なり幼馴染を紹介するときに、社会的にどんだけすごい評価をされているかをまず提示し、いかにハクがあるかなどしか語らない、外面しか表現しないの、そうとう主人公が如何に外面を気にしているか、としか思えなかったな。その後如何に友人らの中身を語ろうと、外面ありきとしか思えん。
    さらに無敵と言っていたのが、親友とだけじゃなくて、同じ団地の幼馴染の数々の年上の人たちの後光も後から後から発覚していく。自分は媚びる同級生を疎んでいたのに、自身はその自覚がまるでないあたりが怖すぎ
    生徒をいじめる先生を辞めさせたのもステイタスとなんの疑問もなく思ってる感覚が信じられない。
    それから望月を直感で気持ち悪いから、将来小さい子にいたずらなりしかねないから、と彼を監視し、結果的に図書館から排除する決めつけにはドン引いた。正義のつもりなのがヤバい。望月がどうして小さい子達と構おうとしていたかも突き止めないまま。
    彼にとっては行う全てが正義のつもりなのが怖かった。サイコパスかよ
    別にいいんだよ、カースト上位になることが大事って主張で押し切っていたら、見目が最初で人を初見で圧倒できるようになってから、とか言い切っていたらそれはそれで、でも凡庸に見えた平良くんとか入れてきながら書かれてたのがなんとももやる、外見で恵まれている特権を理解しながら、外見で恵まれていないために卑屈になった子の立場をまるで理解しようとしない、そういう奴は自分とは異質だと思い込んでる主人公。
    なんだろこの小説…部分部分の良さ(社会的な問題提起など)を、主人公の独裁的な行動で殺すのがとても残念。とても児童に勧めようとは思えない。

  • 無敵の中学生男子が同じ団地に住む親友や先輩とつるんでなんやかんやするおはなし。
    主人公とその親友は人気者で周りに大きな影響力があって、それを自覚していて、気に入らないと感じること(例えばクラス内のいじめ)を潰して生活している。けれど、無敵に思えた自分の立ち位置でもどうしようもないことがあると気付きながら大人に近づいてゆく。
    タイトルのUFOに関しては序盤で片付いたかと思いきや最後まで繋がっているので、うまいなと思った。
    (元)彼女だったりクラスメイトだったり女の子もちょこちょこ出ては来るけれど、話の大筋はあくまで男の子たちだけのコミュニティが描かれていて、一人ひとりのキャラが面白く、現実の中学生男子がこんな感じかどうか女の私にはわかりませんが微笑ましく愉快な一冊でした。

  • イケメンだらけの団地ともお。映像化すればとても需要がありそう。

  • 学年で目立つ存在の男の子が主人公。幼なじみの団地仲間と過ごす日常が、男の子たちの空気感がなんとも眩しい。団地仲間がみんな揃いも揃ってカッコよすぎる(見た目も性格も)のは出来すぎ!と思いつつも、なんだかんだと楽しく読めた。軽くサラッと読めるのもいい。
    無敵だ無敵だと繰り返していたのは、自分たちの無力さをも知る伏線だったんだなぁ。男の子たちの成長を垣間見せてもらった。
    でも刺青の件はどうかと思う…。相当な火傷じゃないと誤魔化せないだろうし、治療中にバレて余計話が大きくなるような…。あれは必要な話だったのかなぁ。

  • 7

  • 2014年2月14日

    装画&扉絵/平沢下戸
    装幀/城所潤(Jun Kidokoro Design)

  • 小学校の頃から無敵だったオレ(亮太)と公平。オレらの名前は別の小学校にまで知れ渡るくらいで、クラスでもオレらに対抗できる奴はいないし、先生だって例外じゃない。
    でも中学1年の3学期、公平が突然、変わった。宇宙人と交信するとか言っちゃって、別の世界の人となってしまった。
    親友だった公平の変化にとまどうオレ。公平が変わってしまった訳とは・・・?
    同じ団地のスバル先輩や、一緒につるんでいた仲間達。
    それぞれの思いと、青春の日々。

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著者プロフィール

『ユリエルとグレン』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。主な作品に『お面屋たまよし1~5』『死神うどんカフェ1号店1~6』(以上、講談社)、『墓守りのレオ』『見た目レンタルショップ 化けの皮』(小学館)、『拝啓パンクスノットデッドさま』(くもん出版)などがある。『少年Nの長い長い旅』(YA! ENTERTAINMENT)と対をなす物語『少年Nのいない世界』(タイガ)(共に講談社)を同時展開して話題となった。


「2020年 『メイド イン 十四歳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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