- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062167512
感想・レビュー・書評
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青春小説、といっていいと思う。
ただ、現青春の人じゃなくて、昔青春があった30代、40代の人に。
読みやすい。笑えるけど、ところどころが痛くて、少し悲しい。バカなことをしていた男の子たちが中年になっても男の子であろうとしてがんばる話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鴻上尚史さんは、隔週時代のスピリッツで担当をさせていただいたこともあるが、完全なる同い年である。そして、京都という街は、学生時代から今に至るまで特別の思い入れを持っている場所である(高校時代の担当教師の影響で、本当は京都で学生時代を過ごしたかったという思いを持っていた。結局、叶わなかったが…)。その2点が合体する僕にとって、この小説に何の感動も得られないはずはない。正直、序盤、こういった学生生活(本作内では、正しくは予備校生活)憧れるなあっと思いつつ、終盤はドキドキしながら一心不乱でページをめくりつつ、目頭が高熱を発していた。心の底から大好きな作品である。ああ、まだまだ、この世界、この京都に浸っていたい…読み終わってしまうこと自体が切なかった。
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私は、伊賀や久保田と同い年。浪人はしなかったが、あの時代を関西で過ごしていた。あの年代の、身の回りで起こる全てのことに過剰に反応し、こだわり、いとおしみ、抵抗していた若さを思う。後半ところどころ泣きそうになった。
全ての人に受けることはないかもしれないが、自分に素晴らしい小説。読めたことを幸いに思う。 -
2012/01/14 五山の送り火、通称大文字焼き、と連呼されるが、「焼き」なしの大文字に置き換えて読みたい。「犬」文字ってみんな知ってるネタじゃなかったのか?
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鴻上世界の小説版。
すばらしい。 -
視点が過去と現在を行き来する展開のストーリー。
笑える数々のエピソードが、中盤から現在に視点を戻した後半にうまぁくジワジワ効いてきます。
若さと勢いで突っ走り、頓挫した、愛おしくも馬鹿馬鹿しい壮大な計画を、それぞれの事情や過去の思いを背負いつつ悲壮感さえ漂わせながら遂行しようとするその過程。
切ないけど、読後感さわやかな素晴らしい作品に出会えました。 -
青春の一頁。
恋と友情と、若さ。
三角関係かと思いきや、実は一人相撲の片思いだった。
あれから24年。
失ったと思っていた友情の回復。
友人のために自分たちの送り火を捧げよう。
過去と現在の、それぞれの物語は懐かしくも切ない。 -
最初は、なんだコリャ! 選ぶ本を間違った思えるくらい、つまらない。でも、読み進むほどに前半のエピソードが思い出となって重なっていく。そして最後は、大文字の送り火とともに昇華する。結局、いい作品だと思った。
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大文字を犬文字にする八月の犬作戦!最初は森見作品をイメージして読んでたけれど妄想ではなく、この作品は本気モード!!後半、力が入ります
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ちょうどよい季節に読めた。
この本はおっちゃんたちに読んでもらいたい。