ゴーゴーAi アカデミズム闘争4000日

著者 :
  • 講談社
3.39
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本棚登録 : 240
感想 : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062167857

作品紹介・あらすじ

日本の解剖率は2%台で先進国中ぶっちぎりの最下位。犯罪行為や虐待が見逃される「死因不明社会」解消のためには、CTやMRIで死体の画像診断をすればいい。無名医師だった海堂尊は10年前にAi(死亡時画像診断)の概念を思いつく。「中立、平等、透明、迅速」なAiは、たちまち世に広まるかに思えたが、そこに立ちはだかったのは厚労省官僚と解剖に固執する"解剖至上主義者"たちの厚い壁だった。『チーム・バチスタ』をもしのぐ超興奮、苛立ちと爽快感が入り乱れる、前代未聞の知的ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ただちょっと社会が便利になるAiを思いついてから、どうしてこんなに導入に苦労しなくてはならないのか、と苦慮しつつ邁進する海堂尊(本名:江澤英史)の4000日。
    いやー先生すごいです(笑)
    チーム・バチスタはAiのためではなく半分ちゃんとミステリーのために書かれたというのが意外でしたが嬉しいです。その後も螺鈿迷宮とジェネラル書いて文壇からは撤退予定だったが他の作品を書いていくベースなど読めて面白かったです。イノセント・ゲリラはヴァートプシー提唱者との口論から書いたというのがもう圧巻というか。小説のリアリティはこんなアカデミズム闘争の影になりたっていたのかと納得しました。死因不明社会の編集さんの無茶振りにも笑いました。
    しかし東大教授の深山先生筆頭にアンチAi20人の所為でと嘆くが、ほぼ本書で誰か特定できてしまうのではwwwただ海堂先生にこんなにやり玉にあげられてまで解剖至上主義を旗印に戦うもんかね。本書を読む限りでもかなり海堂先生はアナーキーで好戦的な人に感じられますが、それにしても対抗の仕方が幼稚というか。ブログの誹謗中傷が名誉棄損だのそんなことお互い最高裁まで争うことなの? 日本平和すぎてきつい。
    ヨシタケシンスケさんのイラストがとてもゆるくてかわいいです!医学のたまごでも思いましたが、海堂さんの力の入った文章を中和?してくれてマッチしています。

  • 約10年にわたるAi(死後画像診断)推進の背景、歴史などをまとめたノンフィクション。チームバチスタを読んだのは相当前のため、あわせて一気に再読。おお、Aiもヴァートプシーも検討会もたしかに小説内に登場している。
    アカデミズムおよび官僚のあれこれは、現代においてもこれほどに非合理的で、バチスタシリーズ内の描写はさほど誇張ではないのかと驚く。
    ヨシタケシンスケさんのイラストがなごむ。

  • 1

  • 海堂尊のAiを推進する背景、理由、歴史を一堂に取りそろえた本。官僚と学会の偉い人との戦いは消耗するな。頭の硬い人たちや、利害が関係する人たちは。官僚の梯子外しは恐ろしい。著者の主張は、「死体はCTやMRIで撮影して、画像診断料を専門家の放射線科医にチキンと支払って、後で参照できるようにレポートを残しておきましょう」ということだな。

  • 筆者が概念提唱者である”Ai”(死後画像診断)に関しての、着想時点から同書発刊時までの普及・啓蒙活動、強力な反対派(学会上層部の一部、司法、警察、厚生労働省の上層一部など)との闘いを時系列に追った書籍。
    2011年発刊で、”明るい兆しが見えてきた”時点で記述は終わっているが、残念ながら2016年現在でも厚生労働省の厚い壁(と巨額の無駄遣い)は解消されていないようだ。
    筆者は数多くの書籍を執筆されており、Ai普及を側面攻撃・市民への理解浸透に活用することも狙っている...が、恥ずかしながら自分は知らなかった(”バチスタ”も読んでいないし、観てもいなかった)。
    小説よりも事実の方が余程ドロドロ(或いは幼稚だったり)で、救いようが有るのか?と感じてしまう。 筆者が、”フィクションとノンフィクションを並行して執筆するとストレスが強い”、と言っている点にも納得できてしまう。
    これからも引き続き、巨悪に抗って欲しいと思う。

  • Aiの誕生から社会適用されるまでの歴史

  • 有用な本だとは思うが、海堂小説の延長と思って読むと、読破に難儀する一冊。

  • 日本の解剖率は2%台で先進国中ぶっちぎりの最下位。死因不明社会に意義を唱える海堂尊が、Aiにおける4000日をえがく。Aiは素晴らしい技術ではあるが、それを阻むものは、解剖学者、厚生省官僚など、日本の悪しき壁が、それらを阻んでいる...

  • 2012/10/30
    マクドナルド

  • ☆☆$$思っていた以上に、学術よりで細かかった。$$だが、ニュースとも連動しており、$$Aiへの反発が描写されていて面白かった。

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著者プロフィール

1961年、千葉県生まれ。作家、医師。2006年、『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)で第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し作家デビュー。
著書は「桜宮サーガ」と呼ばれるシリーズを成し、本作および前作の『コロナ黙示録』(宝島社)も連なってい る。
他にはキューバ革命のゲバラとカストロを描いた「ポーラースター」シリーズ(文藝春秋)がある。最新作は『医学のひよこ』『医学のつばさ』(KADOKAWA)。

「2021年 『コロナ狂騒録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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