- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062168045
作品紹介・あらすじ
江戸深川。人の心に灯をともす木戸番夫婦の物語。孤独や後悔を抱え生きる人達にそっと手をさしのべるぬくもりに満ちた八篇を収録。
感想・レビュー・書評
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深川中島町の木戸番小屋は澪通りを挟んで自身番屋と向かい合ってる。木戸番女房のお捨は赤ん坊のようなエクボのあるふっくらとした手の持ち主。ころがるような笑い声は聴く人の心を暖かくしてくれる。木戸番は笑兵衛は古武士のような佇まいを持つ無口な男だ。この二人がこの木戸番となってからというもの、この辺りでは平和で安心できる場所として人が集まるようになっていた。
職探しもこの二人の紹介ならと、雇ってくれることも多かった。そんな二人を中心に、いろは長屋やその周辺で、様々な人間模様が営まれる。決してお節介ではなく、だからと言って見逃すことなくちょうどいい頃合いで、手を心を添わせるのだった。そんな物語が短編の様式で描かれる。シリーズ1作目。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
深川中島町にある木戸番小屋。
そこにいる笑兵衛とお捨を中心に画かれる市井物語。
起承…くらいでスパッと終わってしまうのが気持ちいいような、物足りないような…。でも、それがリアルなんだろうな…とも思いつつ。
所々、読みにくいな…と感じるところもあったけれど読ませる作品。
シリーズ最初から読んでみたくなりました。 -
大好きなシリーズだが、今回は全体的に内容が寂しい
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切ないですね
でも他の作品も読みたくなる -
人生に色々問題を持つ人々が
木戸番夫婦の優しさに包まれてホッコリする、という話。
でもほとんどの問題は何も解決されてなくて、
結局のところ、所詮は他人事、最終的には本人の気の持ちようですねって事らしい。 -
どれもほのぼの人情話であるが、ちょっとテンポが悪いような気もする。
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深川澪通り木戸番小屋シリーズ
この夫婦の過去なんかも少しだけ
書いてあって・・・やはり訳あり
なんですね~
ふっきれない気分になったら木戸
番小屋にいって お捨さんに手を
握ってもらうことにします -
L 深川澪通り木戸番小屋5
相変わらず素晴らしいずーんとくる話がいっぱい。
第一話いま、ひとたびの…顔を手にヒドイ火傷をおったおゆうと、火傷をおわせた彦太郎。
第二話花柊…嫁と舅。
第三話澪つくし…手跡指南所の婿となった雄之介と建具職人の妻になったお才。
第四話下り闇…男運のないおときの荒れ様。
第五話ぐず豆腐…百姓が嫌で江戸へ出た息子を独りになった母親が探す。豆腐屋一家のとの対比。
第六話食べくらべ…女50歳。独りの不安、生き方。
第七話初霜…母親を折檻する気立てが良かった嘉一。その理由は。お捨頼り。
第八話ほころび…いつだったかもあった女独りもんの悩み。いつかは、と思って機会を逃し気づけばみんないなくなっている。
最後のお捨の言葉に救われるけれどそんなお捨だっていつまでも、ってわけにはいかないと思うと…。
著者プロフィール
北原亞以子の作品





