アフター・ザ・クライム 犯罪被害者遺族が語る「事件後」のリアル

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 72
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062168274

作品紹介・あらすじ

大阪市浪速区・姉妹殺害事件、東京文京区音羽・女児殺害事件など、凶悪犯罪で大切な肉親を奪われた遺族は、どんなにつらくても「事件後」を生きていかなければならない。彼らが心の奥底からしぼり出した赤裸々な「語り」を丹念に聞き取った渾身の社会派ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F指定:368.6A/F57a/Shoji

  • なかなか当事者になることがないだけに現実味がないのですが、当事者自身も以前はみんなそうなのでしょうね。
    こういう社会的なイシューがあることをまずは認識して、選挙の時とかに気にし続けなければいけないですね。

  •  相変わらずの雑食性を発揮する私。

     本当に軽率にこの本を手に取りました。
     犯罪被害者遺族がどのような感情を抱くものなのか、単純に「知りたかった」から読んだ。
     別にその行動自体は間違ってはないと思っているんですけど(本なんて知的好奇心がないと手に取らない)、もっと単純に遺族は怒っているんだろうか? 泣いているんだろうか? という修羅場のようなものを想像していたのだけれど、違った。
     そこだけは本当に、メディアに作られたことをまるっと信じてしまっていたのだな……と反省するしかない。

     被害者は思ったより冷静で落ち着いていて、真面目に行動している。
     その行動の原理って、私には「感情」だけだったと思っていたのだけれど、もちろん、感情だけではそんなこと続かないのはわかってるんだけど、もっと大きな方向を見ていた。

     そういう意味では、本当にとても勉強になったと思いました。

     人間は特に「こうである」という像を作りたがるけれど、もっと他に考えないといけないことがいっぱいあるなあ、と。
     そこにあるのはリアルです。

     お涙頂戴みたいなのを期待して、この本を読むと拍子抜けすると思う。

  • 裁判官が見た〜と合わせて読んでよかった。続編的なもの期待。

  • ぐえー。レビュー数少ない!もっとたくさんの人に読んでもらいたいなぁ。こないだ永山則夫の精神鑑定のドキュメントを見たばかりだけど、被害者側からしたら、加害者がどんな過酷な人生を送ってきたかなんて、どうでもいい、と思っちゃうよな。PTSDで心神喪失状態だった、なんて、いわゆる39条で無罪とか懲役刑だけだったら、やっぱりはらわたが煮えくり返る被害者遺族は多いんだろう。最後の対談も衝撃だった。日弁連でこんなにひどいの。自分が加害者遺族になったらどうするだろうか。被害者遺族がいかに心身を病みやすいか。知ってる事件もあって、あの山地悠紀夫の事件も入ってた。Coccoが被害者に向け歌を作ってたなんて知らなかったな。今ネットで聞いたら、何か聞いたことあるやつだった。MDに入れてたかな。やっぱCoccoはいいなー。やっぱ小説だけじゃなく、こういう本もじゃんじゃん読もう。

  • 犯罪被害の遺族達のアフターストーリー。
    多大なる情報量、酷いニュースでかき消されていく情報。
    遺族のその後を丁寧に書いている。

    遺族達は事件後、その時のままで生きている。
    周囲との時差、普通の生活との時差。
    その時、見送った後ろ姿が最後の姿になるなんて思ってない。

    時間が解決する なんて詭弁なのだろうか?

    最後に弁護士の『高橋正人』氏との対談があります。

  • 犯罪被害者遺族が語る「事件後」のリアル
    アフター・ザ・クライム
    藤井誠二著

    著書にある『リアル』とは、何なのでしょうか、
    『リアル』とは、被害者遺族の「今!の生活」でしょうか、
    『リアル』とは、被害者遺族の「今!の思い」でしょうか、
    『リアル』とは、被害者遺族の「今!の感情」でしょうか、
    『リアル』とは、被害者遺族の「今!の苦しみ」でしょうか、
    そのリアルを知るために本書を読みほどいてみました。
    家族を殺されたその瞬間から「犯罪被害者」という必要ではない肩書を付けられつつも、通常の生活をせねばならず 且つ、裁判という重く苦しい時間を過ごさなければいけません。

    被害者が求めるスピードと周囲の求めるスピードの乖離(P114)には、時の流れを普段気にせずに生活をしている僕たちは、『時』という尺度も被害者の皆さんにと言っては厳しく感じる事に気づかなければなりません。
    「被害者感情」という言葉への違和感(P162)には、ついつい被害者の「感情」のある・なしで悲しさやむなしさを感じてしまう単純さに僕たちは気づかなければなりません。
    「何故、知りたいんだろう」(P218)には、知り得た先に「何も変わらない」(P231)現実がある事にも気づき、知ることが被害者のみなさんにとって全てではない事を感じていきたいと思います。

    犯罪被害者のリアルとは、被害直後からの『今』の現実でもあり、未来に向けての現実=「今!」を語り、表現したのかもしれません。

    著者 藤井誠二氏のBlog
    http://ameblo.jp/fujii-seiji/
    ひだまりの会facebookページ
    http://www.facebook.com/hidamarinokai.okinawa

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著者プロフィール

ノンフィクションライター。「沖縄アンダーグラウンド」「路上の熱量」「少年A 被害者遺族の慟哭」など50 冊以上の著作を発表。ラジオのパーソナリティーや愛知淑徳大学非常勤講師などでも活躍

「2021年 『加害者よ、死者のために真実を語れ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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