黄金の騎士団

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 75
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (626ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062168489

作品紹介・あらすじ

子ども共和国をつくるために、聖母の騎士園の少年たちが商品先物取引で数百億の資金を生み出すと、国際資本と政治家が立ちふさがった。逆転の大芝居の結果は!?未完の遺作。

感想・レビュー・書評

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  • 井上ひさしさんの遺作。
    話が奇抜で面白いだけに未完で終わってしまい残念。

    続きが読みたいけど無理なんだよなぁ

  • 孤児院に育った子供たちが知力を尽くしてユートピア建設を目指す未完のファンタジー。いかにもバブル期に新聞連載された作品らしく、地上げや財テクなどのエピソードが当時の息吹を感じさせる。商品先物取引の入門書としても読めるほど取引に関する記述が詳細である。

  • 鬼の新入社員教育から逃げ出し、育ての親たる施設に戻ると、経営者たる施設の園長らがボケたり入院してて経営は悪化。そこに何故か必要な時に必要な金額を送ってくれる謎の組織、黄金の騎士団の存在を知る。実態を探ると施設の子供らが大豆等の先物取引で億単位の金を手にした金が使われてることが判明。その目的は子供らだけの町建設資金だ。その後の展開は今一度読んで確認しよう。

  • 子供達が、先物取引で何十億も儲けるなんて、ちょっと現実離れしすぎてるかな。
    それよりなにより、戦後?て感じの文体が・・・。
    そしてそして、これからどうなるの⁉と思った直後の”未完”の文字が・・・(涙)

  • サイコロ二つで丁と半が出る確率は同じです

  • 未完の大作。リゾート造営批判、農水省批判で未完になってしまったのか?早く老いてしまう病気、スペインの子供共和国 早いうちから井上ひさしは注目していたんだなあ。

  • 今世の中で、もろもろの事情で親に恵まれていない子供達、そういう子供達の気持ちで、子供達に成り代わってこの本を読んだ。

    最初はなんの予備知識もなく、井上ひさしの遺稿ということで手に取った本で、すごくつらくて重いできごとが次々と起きるわけだが、悲壮感がない。それが井上ひさしの作風というか良いところで、奇想天外なできごとも、それほど現実離れしたことでもなく、そんなこともあるかもしれない、と思ってしまう。

    先物取引や相場の説明を丹念に読めば、すぐにでも始められるほど詳しく書いてあるが、そこらはさらりと読んで、さあいよいよ最後の仕上げだ!華々しいフィナーレだ!  というところで終わっている。

    そう、未完なのだ、この本。昭和63年から新聞に連載されているのに
    どうしてそんなに放っておいたの?
    文中で、相場の手じまいのやりとりで、「ヘミングウエーが亡くなったといって、誰が続きを書けるだろう・・・」というくだりがある。
    これってまさにあなたに言えることですよ、ひさしさん。

    もう一番いいところがねぇ、もう唖然ですよ最後に(未完)ですもん。
    だから★四つです。

  • 稀代のストーリーテラー、井上ひさしさん。遺作で未完。
    「ベンボスタ」が出てくる、ということで手に取りました。ベンボスタこども共和国@ベネズエラは大学の社会学の論文で取り上げたものだったので懐かしい。本当によく出来たシステムだなー・・と感心した覚えがあります。

    どうしても一言を表面的に分かりやすく!というと、「四谷で地上げと老人問題に救貧する孤児院を孤児の子供たちがゼロサムゲームに乗り出して現状打開の為頑張る!」が近いのかもだけど、表面的に一言で分かりやすく、は難しくて、それだけじゃなくて・・・日本の現状の政治・経済の一片とか、教育や土地、医療、老人や地域福祉、健康や経済上などの理由で社会的に弱者とされる人に関するお金に関することだけではない格差、弱者問題などの社会問題とかいろんな今の日本の現状と課題を問いかけてくる一冊。一方で世界の市場や環境問題にも繋がる一冊。・・・なので、「日本人ならともかく読もうよ!」のほうが正しいのかも。

    今の日本。何かが間違ってるんだけど、政治や経済の為にしても、もう問題として挙がってることだし、問題の犯人を指差すより、自分で考えて、自分に出来る何か行動を起こせば、1億人もいるんだから何か出来ると夢を持ちたいような、そんなやる気を起こさせるような問題提起。

    「おかね」とは何か、「労働」とは、「社会」とは、「共存」とは、「社会の個人として自分が何をすべきでどうあるべきか」。そういうことを考える意味で、子供にも大人にも手にとってもらって、じっくり考えた上で何かを行動に起こして社会に還元してほしい。

    遺作で未完を遺す方は少なくはないけれど、内容が内容なので、読みきりたかった。社会風刺が得意だった井上氏。後年、未来の日本の誰かがこの本を手に取ったとき、せめて少しでも好転しているように、今自分が出来ることを頑張ろう、と思いました。仕事と家族と2件のボランティア。ちっさいなちっさな努力だけど。

  • とても面白かったが......未完が本当に悔やまれます!!!
    子供たちが敵をどのようにやっつけれるのか見たかったです!!!

  • 最後の最後まで おもしろい小説を書こうとした その力に脱帽
    入念な資料をベースにして と めくるめく話の展開で それも意表に次ぐ意表で物語が進んでいく 
    こんな小説がもう読めなくなる
    まことに 悲しい
    でも だからこそ
    これからも
    読み継がれていく
    作家の一人になっていくのでしょうね

    それにしても
    この作品
    続きが読みたかったなぁ

    • kaze229さん
      最後の最後まで おもしろい小説を書こうとした その力に脱帽
      入念な資料をベースにして と めくるめく話の展開で それも意表に次ぐ意表で物語...
      最後の最後まで おもしろい小説を書こうとした その力に脱帽
      入念な資料をベースにして と めくるめく話の展開で それも意表に次ぐ意表で物語が進んでいく 
      こんな小説がもう読めなくなる
      まことに 悲しい
      でも だからこそ
      これからも
      読み継がれていく
      作家の一人になっていくのでしょうね
      2011/07/01
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著者プロフィール

井上ひさし

一九三四年生まれ。上智大学仏語科卒。「ひょっこりひょうたん島」など放送作家として活躍後、戯曲・小説などの執筆活動に入る。小説では『手鎖心中』で直木賞、『吉里吉里人』で日本SF大賞および読売文学賞、『腹鼓記』『不忠臣蔵』で吉川英治文学賞、『東京セブンローズ』で菊池寛賞、戯曲では「道元の冒険」で岸田戯曲賞、「しみじみ日本・乃木大将」「小林一茶」で紀伊國屋演劇賞および読売文学賞、「シャンハイムーン」で谷崎潤一郎賞、「太鼓たたいて笛ふいて」で毎日芸術賞および鶴屋南北戯曲賞など、受賞多数。二〇一〇年四月死去。

「2021年 『さそりたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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