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Amazon.co.jp ・本 (226ページ) / ISBN・EAN: 9784062168533
作品紹介・あらすじ
坪田譲治文学賞受賞作家が、山奥の学校に引っ越してきた少女が木、そして林業と触れ合い、木工を通じて心を伝える姿を叙情豊かに綴る。
鮮やかな手つきに目を見張った。木片は、あっという間に女の子の形に変わり、それをわたしに差し出す。ありふれた形だけどすぐにわかった。ボブヘアにスカート。太めの脚に大きな足。「これ、あたしだ……」――<本文より>
【あらすじ】
英語の臨時教員として1年間限定で山奥の高校に赴任した父親といっしょに峯川村に引っ越してきた小学6年の美楽(みらく)は、「コンビニもない」ド田舎での暮らしに不満だらけ。小学校でも同級生とうち解けることのないまま日々を過ごしていたが、ある日、山の中に工房を構える「デンさん」に出会い、木工の魅力に目覚めていく。
みんなの感想まとめ
心の成長と自己発見を描いた物語が、主人公の少女の視点から繊細に綴られています。田舎の学校での生活に不満を抱く美楽が、山の中の工房で出会ったデンさんを通じて木工の魅力に目覚める様子は、彼女の内面的な変化...
感想・レビュー・書評
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親の都合や思惑の中で生きざるをえない子どもの立場は窮屈だ。だけれどその中でもがきながらもやがて自分の場所を見つけていく若さゆえの柔軟性がまぶしく描かれている。主人公はぶっきらぼうでかわいらしさゼロだけれど、読むにつれてその素直でないところに好感が持てるようになった。
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きのう読み始めて、きのう読了。少し久しぶりな濱野さん。
軽快に切れがよく、でもそれだけでなく。美楽の率直さと小心さに、わかるわかる、と思う。年上との付き合いは、相手が年上であるぶん楽なところがあるけれど、同い年との付き合いは、その甘えがきかないぶん厄介。でも、年上がときに「オトナの事情」を持ち出す一方、同い年は多くが「ふりまわされる側」としてあって、ただの友情だけでない妙な深さのつながりが、とぐろを巻いている。閉鎖的な山のなかで、より鮮明にみえるそれは、でもきっと、東京だろうと都会だろうと、どこにでもどこかしらにあるものなのだろうな。うっすらと、巧妙に潜伏しているのだとしても。
気持ちのよくなる素直さを、良しととるかどうか。 -
小学六年生の女の子から見た、田舎の話なので、どうも文体が取っつきにくかった。
なぜ美楽が木工に惹かれたのかが、分かりづらいのが難点。
でも、没頭できることができたことが切っ掛けで、世界が、周りが変わってくるというのは、分かる。
本当は自分が変わったということなのだけど、気づくまでには時間がかかるというのも、納得。
林業のこととか、田舎のこととか、含まれている題材は結構深い背景があるので、長さの割に、読み応えはあった。 -
特定ジャンルにスポットを当てた映画原作の、典型的な作品だと思った。(実際読んだことはないけど)
プロットが
①主人公が別の環境から登場する。新しい環境になじめない
②何かのジャンルに出会う
③それをきっかけに人間関係が変わっていく(場合によって恋愛もある)
④ある時何らかの大きなイベント(しかもタイムリミット付)があり
主人公または一緒に仲間たちが一生懸命取り組む
⑤イベント達成の障害が立ちはだかる(この作品には無いが)が、何とか乗り越えて
大団円。
と解釈しやすかった。作品としても読みやすい。主人公が言葉遣いや考え方(幼さが見えない)が小学生らしからぬが(笑) -
前半はいまいちピンと来なかったが、後半になるにつれ盛り上がってくる。続編も書けるんじゃないかな。
いろいろ木を加工しているシーンが好き。 -
一年の期間限定で田舎で暮らすことになった美楽が木工と出会い、人々との交流を深めていく話。可もなく不可もなくさらっと読める作品。東京という帰る場所がある美楽と村の大企業の娘との温度差、抱えるものの違いに少し胸が痛くなる。2013/047
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小学6年生のちょっとひねた女の子が1年間の田舎暮らしをする。少女の成長と友達との関わり、周りの大人との関わりを爽やかに読ませる。子供に読ませたい。
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こういうタイトルに惹かれる。「鉄のしぶきがはねる」とか、あと気になっているのが「園芸少年」。なんでかなあ。
読み始めたとき、小説とはいえ主人公の言葉遣いが気に入らなかったが、だんだん作者のメッセージが伝わってきて、読後感は爽やかだった。ラストがもうちょっと、先まで(卒業式のようすとか、見楽が東京に発つときまで)描いて欲しかった。 -
木を磨くことに魅了される気持ちはすごくよくわかるな。
それから木のにおい。木屑。
でもちょっとスナック菓子食べ過ぎです。 -
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表紙からイメージされる印象を裏切らない、あたたかくやわらかな物語だった。父親の仕事の都合で、1年という期限つきで、東京から周りにコンビニひとつなく、あるのは山と森と空だという、ど田舎に引っ越してきた美楽。1年限定ということで、学校でも特にクラスに馴染もうともせず、友達も作ろうとしない美楽だったが、家具職人のゲンさんと、木工との出会いによって、変化が訪れる。親でもなく、先生でもない、1対1で自分に向き合い、影響を与えてくれる大人との出会いが素晴らしいと思った。
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都会育ちの女の子が、山村に移り住む。
コンビニが恋しい、真っ暗な田舎の夜空が嫌・・と言いながら、家具職人のゲンさんと出会い、ものをつくることに目覚めていく。
木の面白さから、間伐の問題、山村が抱える課題に出会う。
成長物語という側面と地域課題理解という側面を持つ児童文学。 -
デンさんが素敵だなー
ミラクのキャラもいい。山田もいい。
そして林業について興味を持ちました。 -
古本屋でタイトルに惹かれて買った一冊。
物語全体の時が淡々と流れていて、その流れが静かでゆったりしてるんだけど、どこか強さがある印象だった。
木工を通して少しずつ変化していく主人公の女の子。
本人が変わっていくことで、周りとの関わりも変わっていった。
そう、変わっていったのが主人公だけだった。……ように感じた。
でも周りの登場人物は変わらない。
そのギャップが、より、主人公の変化を強くしているのだろうか。
久しぶりに良い本読んだなぁ、と思いました。
……児童書だけど。 -
★★★★☆
いやいや父親の赴任先のど田舎についてきた小学校6年生の女の子。ふとしたことから、木工にドップリとはまりこむ。
なじめなかった学校にも次第に友だちができて・・
雰囲気は「神去りなぁなぁ日常」+「若おかみ」かな^^
おすすめ
(まっきー) -
親の仕事のため、一年間の期限付きで東京から田舎に来た小6の少女の、木工との出会いと(たぶん)初恋を描いた物語。
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小6女子でこんな子って、ちょっと好きかも。
登場人物がたくさんいるので、その後の彼らを想像すると楽しい。
美楽の高校生活編が読みたい。 -
「神去なあなあ日常」小学生女の子版とでもいいましょうか。
小六の美楽はお父さんの転勤によって山の中の学校へ転校してきた。
コンビニがなく好きなお菓子も買えないし、クラスではお高くとまったお嬢さまに嫌みを言われるか、お客様扱いされるばかり。
一学期が終わったところで「東京に帰る!」宣言をしたが、戻ってきたのはデンさんの木工工房へ通うため。
ちょびっと恋あり、友情あり。ほのかに楽しめます。
美楽と山田くんの造形にはちょっと無理があるような気もする。 -
女の子なのに、なにそのくちのききかたは!?
って言われそうなかんじの主人公、ミラク。笑
父親がなかなかいい味だしてるなぁー
何かに夢中になれるように、なる瞬間って一瞬なんだよねー。それが、何かはそれぞれだけど、もちろん。
著者プロフィール
濱野京子の作品
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