「質問力」の教科書

  • 講談社 (2011年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062168571

みんなの感想まとめ

人とのコミュニケーションを深めるための「質問力」に関する本は、会話の技術や心構えを学ぶことができる内容です。読者は、質問を通じて相手との信頼関係を築く重要性や、リズムや抑揚を意識することで会話が円滑に...

感想・レビュー・書評

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  • 『質問力の教科書』では、「質問力」に関する各ポイントが見開き2ページごとにまとめられている。簡潔で読みやすい構成となっているが、その分、具体例が少なく、抽象的に感じられる部分もある。また、本書は政治家への質問を前提とした内容が多いため、一般のビジネスパーソンにとって直接活用できる部分は限られるように思えた。

    筆者によれば、人は基本的に「聞くこと」よりも「話すこと」に関心がある。これは自己顕示欲の現れであると同時に、話すことで自身の思考を整理し、理解を深める行為でもあるという。この点に着目し、相手が気持ちよく本音を語れるような質問をすることが重要であると説いている。話すことに関心がある人が多い分、質問力のある人の需要や価値は高いと言える。

    本書を通じて得た新たな学びを以下にまとめる。

    【学び】
    リラックスできる環境を整える相手の本音を引き出すためには、場所の影響が大きい。相手が慣れ親しんだ「ホームグラウンド」で質問をすると、リラックスした状態で話しやすくなる。

    雑談を効果的に活用する会話の糸口として、相手の幼少期の話を引き出すのは有効である。幼少期の経験は、その後のキャリアや価値観にもつながるため、インタビューの流れを自然に広げることができる。実際、オリエンタルラジオの中田敦彦氏が政治家にインタビューをする際にも、幼少期や生い立ちについて質問している。

    さりげなく核心に迫る直接的に問い詰めるのではなく、「〇〇のようなこともありましたね」といった形で核心部分に寄り添うように質問することで、相手の警戒心を和らげることができる。

    相手に興味を持って接する良い質問と良い回答を生むためには、相手に関心を持つことが重要である。単なる迎合ではなく、相手を理解しようとする姿勢が、より深い対話につながる。

    質問の精度を高めるには経験が必要質問の「失敗」は詰めの甘さから生じることが多い。聞くべきことを十分に掘り下げず、途中で満足してしまうことが原因である。質問の経験を積み、振り返りと反省を繰り返すことで、徐々に精度を高めていくしかない。

    【まとめ】
    本書は、質問力を高めるための基本的な考え方を学ぶには有用である。ただし、具体的な実践例が少なく、特に一般のビジネスパーソンにとっては、政治家向けの質問術がどの程度応用できるかは判断が分かれるかもしれない。とはいえ、相手の本音を引き出すための姿勢や心構えについて学べる点で、一定の収穫があった。

  • アナウンサーなどの専門の人としての質問力の本かも。難しく感じた。
    オーラルヒストリー

  • 〈メモ〉
    ・雑談。差し障りのない天気の話やニュースから始めると相手も徐々にリラックスする。
    会話の糸口としておすすめの話題は相手の幼少期の頃の話題。

    ・会話はリズムが大事
    →相手の話し方の抑揚、リズムといったものだけでなく、話の組み立て方の特徴も掴むことで会話はうまく繋がっていく

  • 随分前に買って、しばらく読んでいなかった本。

    結論、誰向けの本だろう、という内容だった。
    長く取材をされてきた方だから、相手の話を引き出すことを目標にしたコミュニケーション方法が書いてあるけれど…
    これは、一般の人がビジネスで使おうとしても、使うシーンが少ない。
    何度も通って信頼関係を作る、とか、一部の硬派タイプはあきらめも肝心とか…。

    小泉元首相のエピソードは少しだけ面白かった。
    変人っぷりやワンフレーズにまとめる旨さ反面、信念や中身がない、と言われているのを聞いて、小池百合子と似ている気がした。

  • 以下、学びメモ!

    良い質問

    「目線」を合わせる
    相手の見ているところをこちらも見る.
    絶えず相手がどのレベルにあるのか,何を話さんとしているのか,それを理解したうえで会話し,質問を紡いでいく.

    相手の話に嘘がある場合に,
    相手の嘘を感じても,とりあえずその時は聞き流す.
    しばらく経ってから,「先ほどのあの話,もうちょっと詳しくお聞かせ願えますか」と軽く振り返る.

    無言を利用した質問
    無言という形態を借りて,「もっと考えると,そこのところはどうなんでしょう?」という質問を暗にしている.

    質問者のは自己顕示欲に囚われてはいけない.
    相手から情報を引き出すのに,自己顕示欲やつまらない功名心は要らない.

    「話が乗った状態」には冷静な補助線を入れる.
    熱くなりすぎた場合には,相手を覚ます必要もあるので,「先ほど,こうおっしゃていますが,それにはこのような側面もあるんじゃないでしょうか?」
    違った切り口の質問を補助線的に入れる.

    #話者としての注意
    「乗った状態」になると,こちらがそれほどつつかなくても,相手もいろいろなことをしゃべってくれる.
    ただ熱くなりすぎると本線を逸脱して話が展開していってしまうので,質問者はその部分だけはしっかりと見極める.

    相手の呼吸を知ること
    相手の話し方,抑揚,リズムだけでなく,話の組み立て方の特徴も掴むことで会話は上手く繋がっていく.

    言葉数の少ない人から話しを聞き出すのによく取る方法は,具体的にシーンを設定し,それに則って話を聞いていく.
    例えば,環境やスケジュールを思い出させることでシーンを具体化する.

    相槌に関して
    「そうですか,◯◯◯なんですね?」のように相手の最終的な回答を曲げることなく,こちらが繰り返すことで相手を納得させる.

    相手の話が長く,テーマがそれてきた場合には,
    相槌を打ちつつ,話の流れに乗った状態で軌道修正をしていく.

    「良い質問」と「良い回答」は,好意と関心を持って相手と真摯に接することで生まれる.信頼関係.

  • 読む前は、話のうまい人がインタビューの質問者する側に向いているのだろうと思っていた。が、
    読後、好奇心と想像力がキモなのだと感じた。

    著者の御厨氏は、政治家を中心に回顧録を多く書かれている。チョット読んでみよう。

  • 筆者が生業?とするオーラルヒストリーの経験に基づき、質問によりよい回答を得る方法が書かれている。対象が不明確な(日常会話についてなのか、オーラルヒストリーをしたい人向けなのかわからない)印象をうけた。
    そして、結局テクニックじゃなくて臨機応変に、という話が多かった。経験の豊富さゆえにいたった結論なんやろうけど。

  • ・人は基本的に聞くよりも喋ることのほうが好きな生き物だ。それは人間の持つ自己顕示欲に由来する。それ故にいい質問者とは相手の自己顕示欲をうまくくすぐって本音を気持ちよく語らせることのできる人ということができる。

    ・そのためには、質問者は、自己顕示欲を抑え、相手をリスペクトして相手の目線に合わせ、いい回答を引き出すための雰囲気作りに腐心しなければならない。「聞き上手はカウンセラーの機能を持つ」(p143)という表現は言い得て妙だが、それでいて対話の主導権を相手に握られないようにしなければならないのだから、聞き手に徹することはかなりの重労働だ。

    ・内容はかなり薄められており、2時間もあれば読み終えることができる。即実践で使えそうな技術がいくつもあって、個人的には面白く読んだし勉強にもなった。

  •  著者の御厨貴氏は政治史学者ですが、オーラル・ヒストリーの専門家でもあります。その著者が「質問力」について語った本です。
     マスメディア等への露出の多い御厨氏の著作ということで、その内容についてはかなり期待していました。が、読んでみてかなり想像していたものと大きなギャップがありましたね。私としては、もう少し理屈っぽい解説を楽しみにしていたのですが・・・。
     自身の経験には即しているだけにある程度の具体性はあるものの、結局はインタビューにあたっての“How to本”に終始していたとの印象です。残念ですね。

  • ザックリ言ってしまえば,以下の2点が大切。
    ①相手に興味を持つこと
    ②信頼関係

    インタビューを行う前に,
    心構えとして本書を読むといいのではないでしょうか。

  • 質問力とあるが、著者か政財界の人たちにインタビューをした上での体験談や考え方がメインで、通常のビジネスシーンで役立つ情報はあまりない。
    場のつくり方や信頼関係のつくり方などは役に立つかも知れないが、それもまたインタビューというような状況を前提としている部分が多い。
    ビジネス書として考えると、少々利用シーンが限定されてしまう本なので、それを踏まえた上でないと、読んでいてツライかも。

  • 役に立ったのは以下の2点。

    ・口数が少ない人には”イメージ”を示す

    これはラジオ取材には使える。

    ・アドリブ大事

    事前に完璧な質問を練って相手に向き合っても、臨場感を優先して聞くことのほうがはるかに面白いのは、そうだと思う

  • <閲覧スタッフより>
    いい質問は人生を変える! 当事者にインタビューを重ねて真実をあぶりだすオーラル・ヒストリー。その第一人者が体験をもとに「質問力」を磨く方法を教示。
    おもしろく、実務にも役立つ一冊。
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    所在記号:809.5||ミク
    登録番号:10205698
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  • 教科書という題名からもう少しハウツー的なものを想像したが、具体例はほとんどなくがっかりだった。

    初めに雑談から入る。
    雑談の中で相手の話し方を掴む。
    相手のペースにとらわれないよう気を付ける。
    沈黙で雄弁に語る。
    おうむ返しには答えない。
    相手の話をまとめない。
    帰り際に本音は出る。
    口数の少ない人には具体的なイメージを示す。

    そんな感じか。

  • オーラル・ヒストリーの教科書。

  • < お世話になっている方からお借りした >

    この本は、相手に本音を話してもらうための
    質問について学びたいと思いながら読んでいた。

    「本音」という言葉がもつトリッキーな要素に関心があり、
    たとえば、在りたい自分像が本音だとしても
    それを追求するための余裕がなかったり
    それに至るまでが困難であることがわかると
    できれば現状を維持したい となるのも本音で
    矛盾した本音が共存している。

    しかし、これらを引き出せる対話によって、
    ずっと自分に問いかけるもやもやが生まれ、
    そのもやもやが行動を生み出すことがある。
    あるいは、ピンとする言葉がみつかって原動力となることもある。

    どちらか一方の本音を排除するのではなく、
    どちらも共存させつつも方向性が見出せたらと思った。

  • ただ分からないことを質問するだけでなく、目的に応じた質問のしかたなど色々と準備するしたり、心構えしておくことが最大の成果に繋がるということがわかりました。

  • 新しい発見とかは特になく、当たり前の事が書いてあった

  • 当たり前のことを普通に書いているだけ。
    これで本にできるとは!

  • オーラルヒストリーで有名な御厨先生による質問力マニュアル。
    実例、実体験に基づく話が多く、平易な内容ではあるが、
    少々物足りなさも感じてしまった。
    見開き1pに一つのコツ、という体裁なのだが、そのせいか一つ一つが単純なテクニックに見えてしまう事が理由であるかとも思う。

    次は「情と理」を読んでみます。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授,東京大学先端科学技術研究センターフェロー

「2021年 『日本政治史講義 通史と対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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