熊金家のひとり娘

  • 講談社
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本棚登録 : 29
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062168830

作品紹介・あらすじ

中学生の一子は、北海道の孤島でお祓いを生業としている熊金家のひとり娘。先祖の女性がこの島に住み着いたときから、初潮を迎えると島民のだれかと交わり、娘をひとりだけ産んで跡を継がせる貧しい家に、祖母とふたり暮らしをしていた。そして、一子のふたり娘の明生と愛子。大人になった姉妹は、お互いの居場所もわからぬまま、ひとりきりで、それぞれの日々を過ごしていたが…。一子が死ぬ前に遺した手紙によって、すべての謎があきらかになる。

感想・レビュー・書評

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  • 北海道の孤島で代々お祓いを生業にしている熊金家のひとり娘の一子。

    母は自分を置いて島を出て、ある日骨になって戻ってきた。
    一緒に暮らす祖母はぶっきらぼうで
    中三になっても初潮が来ない一子にイライラしていた。

    初潮が来たら島の男を交わって女の子を産むこと。
    一子に課せられたそれから逃れたくて、逃げるように島をでた中三の頃。

    島を出て2人の娘を産んだ一子。
    一子の夢だった男の子ではなかったことで、
    女として生きることに戸惑うことになる長女の明生の生きづらさ。
    中三の時に同級生と逃げたこと。

    姉の苦悩も知らずに、母が大好きだったのにある日いなくなってしまったことをずっと気に病んでいる次女の愛子。

    一子が行方不明になり、姉妹が再び再会した時
    母が生前に書いた手紙によって、事実を知ることになる。

    一子は北海道から逃げて悪い男に捕まり
    逃げ切れたものの夫になる男は人を殺める。

    祖母の亡霊と罪の意識に苛まれ、
    近所で偶然出会った男と、駆け落ちする。
    その男との間に宿った3人目の子供は、念願の男の子だった。

    孤独で、浅はかで、後悔ばかりの一子の一生。
    人間らしいけどね。寂しいもので。
    それでも彼女の一生の隅々に、愛はあったのはわかる。

  • 最初は引き込まれて読み始めたが、どんどん時系列が進むにつれ関係性が分散され過ぎて、最後は消化不良で終わってしまった。

  • 自由奔放(ちょっと違うけど)に生きても、死ぬ間際には娘たちの幸せを想像している。なんかその落差に、親子ってそんなもんだよなぁと思った。苦しみの世代間連鎖なのねぇ。

  • 母親の歯向かう気持ちもわからないでもないんだけれど、子供たち2人がここまで可哀そうなほど母親の影響を受けてしまっていて何とも言えない。あのおばあさんの言い方もひどいとは思うけれど。
    どうにかならなかったのかなあ。

  • 北海道の孤島でお祓いを生業としている熊金家、そこに生まれた一人娘の宿命。その宿命から逃げ出した女性。そんな設定が面白そうだったので読んでみた。
    それなりに面白かったけれど、読み終えてから時間が経ってしまったせいなのか、コメントをアップしようにも何も残っていない事に気付いてしまいました。
    と言う事は、それなりだったということかも?

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著者プロフィール

1965年東京都生まれ。北海道育ち。1994年『パーティしようよ』が第28回北海道新聞文学賞佳作に選ばれる。2007年「散る咲く巡る」で第41回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)を受賞。著書に『夜の空の星の』『完璧な母親』『きわこのこと』など。

「2018年 『玉瀬家、休業中。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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