幻想郵便局

著者 : 堀川アサコ
  • 講談社 (2011年4月20日発売)
3.26
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062169332

作品紹介

山の上、ぽつんと現れた賑やかな郵便局。「これは魔法の鼎なのです」「大奥様がくるわよーっ!」「物に尊敬語を使うな!」「バイバイ、おにーちゃん」アルバイトをはじめたアズサ。得意なことは、"探し物"。「ここから冥界に行くのよぉ」「あたしを、殺すなんて」「殺人という負債はなかったわよ」「狗山比売は、登天郵便局の宿敵なのです」平穏な日々が徐々に翳り、『みんな、忘れてしまえ』-絶体絶命の、危機。ようこそ、登天郵便局へ。

幻想郵便局の感想・レビュー・書評

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  • お花が咲き乱れる表紙と『幻想郵便局』というタイトルに
    ふんわりやさしいファンタジーを思い描いて読み始めた人は
    「ええっ?!」とのけぞってしまうかも。

    『幻想郵便局』というよりは、『登天郵便局ラプソディー』と名付けたい
    ミステリ、ホラー、民話、ファンタジー、お仕事小説・・・などなど、
    いろんな要素が賑やかにひしめき合う物語です。
    例えるなら、おせちの重箱に、黒豆やお煮しめと一緒に、
    何が入ってるかわからない混沌としたカレーや、血の滴るようなステーキや
    カラフルなマカロンや、コンビニで買ってきたうまい棒やチロルチョコを
    好きなようにぎゅうぎゅうと詰め込んだような。

    履歴書の特技欄に「探し物」と書いたばかりに、
    狗山の頂上にあるという登天郵便局でアルバイトする破目になるアズサ。

    なんだか怪しいゲートへと続く、お花畑の手入れに余念のない赤井局長。
    どこにでもいそうな中年のおじさんなのに、おネエ言葉で毒舌を吐く青木さん。
    託された郵便物を「魔法の鼎」にくべて、ニコニコしながら燃やしてしまう登天さん。
    熊を狩るのが大好きな超武闘派、登天郵便局保安要員の鬼塚さん。
    なぜかアズサに懐いてしまった、髪も服も焦げた幽霊の真理子さん。

    あまりにもユニークな登場人物たちは、たった200頁余りの物語の中で
    わずかなエピソードを切り貼りして終わってしまうにはもったいない。
    もう少しひとりひとりの背景を丁寧に描いた上でお話を組み立てて
    アニメ化でもしたら、とても楽しい作品になりそうなのになぁ、と思ったりして。
    そして、アニメ化の暁には、鬼塚さんの声はぜひ、中村悠一さんで♪
    と、またまた妄想は拡がるのでした。

  • 主人公アズサは、短大を卒業したものの就職に失敗して探し物が得意
    という理由でアルバイト求人を受ける。
    アルバイト先は山の上にたつ登天(とうてん)郵便局。
    そこは、生者と死者の境。
    心霊話なのに何故か、赤井局長始め職員や郵便局に来られる人達?等、
    登場人物が不思議でユーモラス。ホロリとさせられるシーンもあるけど、
    面白くって温かいストーリーだった。

  • 登天郵便局への主人公アズサのアルバイト採用から始まる。局は黄泉と現世の堺に立ち、通常とは似て非なる業務を数々受持つ。冥界とを出入りする常連キャラや局員、乱れ飛ぶ道具・事件の設定はユーモア溢れる奇抜なホラーファンタジー。掴み所のないオトボケの探し物達人・アズサは夢うつつの世界でお目当てを見つけられるか?…ふわふわ、ほのぼの感満載の面白さは正に"カローラⅡにのって"の曲がピッタリ!真理子さん光るネ!

  • 最後まで読んで始めてミステリーだったんだ!と気づいた。そしたらいろんな事が繋がって最後まで読み切れた。
    自分の悪と善を功徳通帳に記帳できたらいいけれど、どうやって善と悪を決めるのだろう。

  • 就職浪人のアズサのもとに舞い込んだ郵便局の求人
    それは、山の上にある不思議な郵便局だった


    もっとほんわかファンタジー系かなと思っていたら、意外とホラーで生々しかったです
    でも、その生々しさもあとがきを読んで納得
    人間の生と死に一つの形で向き合った作品だと思います。

    急に話がコロコロ転換していくのに少し違和感がありましたし、皆が消えた時は「おおぅ」って思いましたが、
    エピローグで回収してくれたし、設定、ストーリーは好きなので評価は3にしました
    終わりよければ全てよし的な(笑)

    あとがきの考え方がすごく素敵だと思います。
    読むときは是非あとがきまで読むことをお勧めします

  • 何だかほんわかとした気持ちになる不思議な物語でした。
    幽霊だの祟りだの封印だの殺人だの、コレだけ並べると陰湿な方向へ向かった怪奇小説にすることもできたと思うけど、この物語はそんな寒々しさはない。
    ただ、神様との戦いはあっけなく終わってしまって拍子抜け。
    相手が神様じゃ太刀打ちできませんって事なのかな。

    立花先生がトマトを持って郵便局へやってくるくだりは何だかじんわり。

    「死んだら終わり」ではない。所から始まっている気がする物語。


    【山の上、ぽつんと現れた賑やかな郵便局。「これは魔法の鼎なのです」「大奥様がくるわよーっ!」「物に尊敬語を使うな!」「バイバイ、おにーちゃん」アルバイトをはじめたアズサ。得意なことは、“探し物”。「ここから冥界に行くのよぉ」「あたしを、殺すなんて」「殺人という負債はなかったわよ」「狗山比売は、登天郵便局の宿敵なのです」平穏な日々が徐々に翳り、『みんな、忘れてしまえ』―絶体絶命の、危機。ようこそ、登天郵便局へ。 】

  • ホラーなのかファンタジーなのかよくわからなかった。
    求める人にしか見えない、この世とあの世を繋ぐ郵便局。成仏出来ない真理子さんや、賑やかな生者、大奥様。
    真理子さんと主人公のとぼけたやりとりが可愛らしかった。
    全体的に軽すぎる感じで、読む前に想像していた内容とは随分違った。
    あまり私の好きなジャンルじゃなかったけど、シリーズものなので続きも読んでみよう。

  • 此岸と彼岸の狭間にある不思議な郵便局が舞台の物語。
    死後の世界というものは書籍に限らず古今東西あらゆる形で描かれているけれど、こんな旅立ちの場所も素敵だなと思わせてくれる作品でした。
    自分の死後にここに導かれたら面食らってしまうとは思いますが。
    個性的なキャラ達に彩られ、穏やかな心地で本を閉じることが出来る。
    死者だけでなく、生者も導かれ訪れるというのが面白い。
    善行と悪行が子細漏らさず記録されるという功徳通帳は私も手にしてみたい。
    怖いもの見たさで(笑)
    真理子さんと大奥様が良かったです。
    あとがきも印象的でした。

  • ☆4に近い☆3。

    文章のテンポや言い回しは結構好み。
    特に、緊張感を走らせる表現はいい線だと思う。
    「あ、こんな表現あったかー」ってなった。

    ただ、話の終着点が「そこ?そこいっちゃう?」。
    とまぁ、少しにんまりしながら終わりました。

    とりあえず、主人公が変わった郵便局で働く話。です。

  • 明るい物語だけれど、ちょっぴり怖くて、ちょっぴりせつない…。
    就職浪人のアズサが学校の就職課から話をきいた郵便局でのアルバイト。アズサの特技、「探し物」の才能を買われてアルバイトに抜擢されたこの郵便局、とてもふしぎなひみつがありました。
    たくさんの人と出会い、たくさんの生者と死者と触れ合って、アズサは強くなっていきます。アズサを強くしたものは何か?死とは何か?死んだあと、ひとはなにを思うのか??
    人生における深い永遠のテーマについて、明るく描かれています。装丁も素敵でオススメ。

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