ちよの負けん気、実の父親 物書同心居眠り紋蔵

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 53
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062169349

感想・レビュー・書評

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  • ・真冬の海に舞う品川の食売女(めしうりおんな)
    ・象牙の撥と鬼の連れ
    ・みわと渡し守
    ・磔になる孕んだ女
    ・取り逃がした大きな獲物
    ・中秋の名月、不忍池池畔の謎
    ・孰(たれ)か微生高(びせいこう)を直(ちょく)なりと謂うや
    ・ちよの負けん気、実の父親

    うーん、私が佐藤雅美に慣れてしまったのか、作者が書くのに飽きてしまったのか、筋書きと展開が乱暴になってきたような気がする。特に「中秋の名月、不忍池池畔の謎」は同僚が手柄を焦ったばかり執拗な推理でヘマをやらかし尻拭いをする話だが、そのヘマで松平伊豆守の家来が無実の罪で獄死してしまうなんて、ヘマで済む話じゃない。にもかかわらず紋蔵が真相をつきとめメデタシメデタシって、松平伊豆守家ってどれだけお人好しなのか。

  • ちよの強気はいつまで続くのか?

  • めでたしめでたしで終わらない話があるのが残念。でもいつもながらの紋蔵の活躍でなかなかおもしろい。

    2013/01/12図書館から借用;01/22朝の通勤電車から読み始め;01/24の夕方読了

  • 居眠り同心の最新刊!
    最初のころのように上手くいかない紋蔵ではありません
    なんだか、色々と解決します
    今回も様々な人間模様が・・・深い!

  • 込み入っていて,それを書くとなると気が遠くなる~心学講釈の玉田主計が江戸橋広小路の祠守・水島出雲を訴えた。養女に出した娘を品川の飯盛奉公に出して得た70両で今の地位を買い,歯痛止めの薬で大もうけをしているという。お職を張る女郎になった娘は,自慢話しかしない蝋燭問屋・中井屋を嫌っていて,仲間と悪口を言っているのを押入で聞き咎められ,身請け話を受けざるを得なくなっていた。養父が請け出しに来て絶望は頂点に達し,品川の海に身を投げた。6万3千石の大名の子を身籠もった小間物屋の娘は密かに宿下がりして娘を産んだが,薬種問屋からの縁談を聞いた母親が生まれたての孫娘を羽二重のむつきと象牙の撥,3両と共に岡山池田藩の門前に捨てた。娘みわは実の子を亡くしたばかりで乳の出る大工夫婦に引き取られたが,間もなく病死し,長屋の皆は6歳のみわを子守奉公に出した。奉公先で三味線を鳴らしたことを知った女将のきよは鬼の形相でみわを追い出し,橋の上で似絵師に拾われる。似絵師はよすがのあぶな絵を描いて手鎖の沙汰を受け,みわは三味線の腕を買われて品川近くの観潮楼で給金を得た。そこに実の母親が現れるが自分を追い出した鬼と一緒にいるのを見たみわは似絵師の許から離れない決心を固める。金右衛門の娘ちよは,三味線の腕は勝てないが,踊りなら負けないと,女形の沢村雪之丞に娘道成寺を習うが,雪之丞は自分を真似する雲之丞を訴え,雪之丞より巧く踊るちよも訴えるが,陰間茶屋時代に知り合った鈴木俊慶という医師が30両を持って妾と別れ話をする現場に踏み込んで刺し殺して得た30両で役を得ていたのだった。版彫り親方の甥が身なりの良い老婆を拾ってきて世話をしている。こんという名で少し呆けているが,紋蔵は似絵師を連れてきて顔を描かせ,馬方が川越のお大尽の隠居だという。礼金を貰えると思った家主が自分の屋敷に引き取るが,川越からの遣いは来ない。12の平吉が住む長屋で迎えが来た。松平伊豆の守の家臣が町人と諍いを起こしてこれを斬殺してしまった。南の吟味方に紋蔵の宿敵・黒川静右衛門が戻ってきて,この事件をほじくり返している内に,伊豆の守の家臣を二人風邪で死なせてしまった。紋蔵が探索し,幕引きをして,黒川は閑職に逆戻りする。みわが薩摩の隠居に呼ばれて帰ってこない。よくよく調べると肥前唐戸の殿様が呼び寄せ,屋敷で住むことを承諾したという。養父やちよを屋敷に入れることも一つの条件としたのだった。みわが大名の娘だったと聞いて,ちよは自分が公方様の娘ではないかと考え始める。太物問屋の長寿の祈祷を行ってインチキがばれた神道者の田中采女がちよに近づき,あなたは高家の娘だと囁くが,人攫いのあってはならないと思ったちよは,養父の金右衛門に挨拶をするべきだと云う。田中はちよの実の父親であることを知っている金右衛門に会い,ゆくゆくは大奥に揚げるつもりだと相談する。女たらしの田中が実の父だとは云えない金右衛門は3人で話し合って,ちよは旗本屋敷を選んだが,旗本の娘からいじめに遭い,田中が実の父親だと知って金右衛門の許に逃げ帰る~まあ,佐藤さんはよく調べている。いやあ,それにしても込み入りすぎていて,書ききれない

  • 連続ドラマにもなった「物書同心居眠り紋蔵」シリーズ第11作。
    白昼居眠りするという奇病のために、南町奉行所で事件を記録し過去の判例を調べる閑職にいるが、その記憶力とと人柄で不思議と事件を解決してしまう。が、今回は居眠りは出ない。

    「小説現代」に連載された8話は、実はさる大名の御落胤で、孤児から売れない絵師の娘、三味線弾き、大店の娘へとたどる運命の流転をメインストーリーに、そこに関わる人々と事件ををさりげなく描いている。

    初期の作品に比べて、捕物の要素が減って軽めの人情物語となってきたが、良質のエンタテインメントとしてお気に入りのシリーズ。

  • 久々の「居眠り」シリーズ

    みわとちよ
    二人の少女を中心に物語が進みます
    相変わらず色々細かく書かれていて
    安心して読める一冊です

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著者プロフィール

1941年兵庫県生まれ。早大法学部卒。85年『大君の通貨』で第4回新田次郎文学賞、94年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞。おもな作品に『物書同心居眠り紋蔵』『八州廻り桑山十兵衛』『縮尻鏡三郎』『町医 北村宗哲』などがある。

「2016年 『侍の本分』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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