電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 118
感想 : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062169639

作品紹介・あらすじ

自著を電子書籍化し、自ら手売りしてきた実績をもつ、ほぼ唯一の日本のプロの書き手が、「総デジタル化社会」における"本"の未来について書き尽くす。

感想・レビュー・書評

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  • 新しい技術に取り残されないようにと昨年(2012)初めに苦労してスマホに換えました。同時に電子書籍にも挑戦してみようと、本を電子化してiPadで読む試みをしたのですが、古い人間なのでしょうか、紙で本を読む楽しさを、モニター上では味わえずにいます。

    そんな私にとって、この本のタイトルは私の興味を十分に惹くものでした。電子書籍を最も販売したと称しているこの本の著者の日垣氏が「やっぱり紙の本が好き」という理由を探ってみたいと思い、この本を手に取りました。

    以下は気になったポイントです。

    ・5世紀前の活版印刷術によって、教会的権威が聖書・教養・教義を独占する時代は終わった。源氏物語は、書かれた当時から900年以上は、原則として朗読され、それを毎晩ワクワクしながら聞くものたちがいたから現代まで古典として伝えられてきた(p15)

    ・2010年は電子書籍元年だと言われたが、電子書籍で十分に採算が取れている人は数人しかいない、その一人が著者である(p19)

    ・電子書籍には再販制がないので、売り手が自由に値段を付けかえられる(p20)

    ・有料メルマガにクレジットカードを使って課金するという例は、2002年10月に筆者が築いた(p24)

    ・本をきちんと自分で選んで読める人は、日本に総勢で各分野で20万人程度、日常的に書店によく立ち寄る人は200万人(p51、72)

    ・電子書籍が紙の本に対して圧勝しているのは、辞書・辞典・図鑑類(p56)

    ・有料ダウンロードできる「大辞林」は実に使いやすく、紙の数倍の速さで引くことができ、類語新辞典にもそのまま飛ぶことができる(p136)

    2013年5月11日作成

  • 経験が説得力をUPさせているところはあるが、誇張されている感じが私は不快に感じた。
    寄り道せずに語っていただければ痛快で引き込まれると思います。

  •  日垣さんは、これまで、単独では「100冊」もの著作をお書きになっているそうだが、僕がその著作を読むのは今回が初めて。そのため、このレビューは、当然ながら、本書のみにスポットを当て、他の日垣さんの著作のことは度外視して書かれている。
     そんな前置きをしたうえで、本書については「読みにくさ」をその特徴に挙げたい。

     「私の文章は、その人生と同じように、どうも寄り道ばかりしてしまうのだが、寄り道をしない人生や歴史や通学というものは、きっと楽しくないだろう」との言葉のとおり、本書には「寄り道」が多い。それは特に中篇から後篇にかけてのことなのだが、どうやら雑誌連載をまとめた部分となっているらしく、それが原因だと推察される。日垣さんの守備範囲の広さには圧倒されるものの、どうにも全体としてのまとまりがなく、また書名にもある「電子書籍」とは直接のつながりがない内容がメインとなるため、「何が言いたいのか」が明確になりづらい。一つひとつのトピックは興味深くもあり、そこにある含蓄も面白くは感じるのだが、パッケージングを履き違えている気がしてならない。
     そして、文章表現に癖があり、そこにも「読みにくさ」を感じさせられる。おおよそ、文章というものは、人によっての癖の多少はあっても、多くは同じ「文法」に則って書かれている。ここでいう「文法」とは「英文法」や「国文法」の類ではなく、「マンガの文法」「映画の文法」という方である。日垣さんの文章は「文法」に則ったものではないような印象を受ける。もちろん、読みやすい書き口であることが必ずしも重要ではないし、いわゆる「名著」の中には「文法」に則っていない文章など腐るほどある。しかし、そうだとすれば、内容の浅薄さと文章表現の重厚さとの間に大きな乖離があると言わざるを得ない。

     要するに、本書は内容のつくり的にも形式のつくり的にも、どうにも「ノれない」書籍なのだ。せっかく良い内容を孕んでいるのに、それを必要とする人にはなかなか届かない。残念ながら、そういうふうにできている。


    【目次】
    まえがき
    前篇 「電子書籍」を思考整理する
     1 電子書籍の〈書き方〉〈編み方〉〈売り方〉
     2 電子書籍の〈読み方〉と〈デバイス活用法〉
     3 電子書籍の〈今後〉と〈諸問題〉
    中篇 「滅びゆくモノたち」を思考整理する
     1 紙の新聞に未来はない
     2 新旧ツールの盛衰を見極める
    後篇 「生き残るコツ」を思考整理する
     1 海外の空気を正しく読め
     2 儲かる仕組みを見抜き、ライブの空気を感じよう
    あとがき

  •  電子書籍の未来についての考察かとおもいきや、著者の愚痴が赤裸々に綴られていて微笑ましい。

  • タイトルの通り。ちょいちょい脱線するけども、かなりぶっちゃけた内容で面白い。電子書籍、確かに今のところデジタルなりのメリットが特に無いですネ。。。

  • 過渡期にある「本」の現在が電子化を中心に語られる。
    途中、当初の内容から脱線するため、何を読んでいるんだっけ? と表題の確認を強いられる。
    そんなアクロバティックな展開に加え、大部分が著者の愚痴と批判と自慢で構成された本書。よくも悪くもおもしろく読めた。

  • スクワット100回。マカEX。
    日垣さんちょっと(かなり?)自慢しぃ(笑)

  • 金子なんとかさんやセルジオなんとかさんにまで火の粉がかかってて笑いました。

  • 書き下ろしの「電子書籍」に関するところが一番面白かった。
    私は本はもうぜんぜん買わないで、図書館でタダで読むばかりだけど、
    私が読みたいと思うような新しくて刺激的な本はそのうち
    「紙の本」として出回らなくなるのかもしんないな、
    なんて思ってしまった。
    今でもネットには数多くの刺激的な文章があるようだが
    自分ではまったく把握できてない。
    とにかく膨大すぎて手に負えない。
    短い文章ばかり読むのも、なんか違うんだよー。
    それにネットで読んでいると、その内容のみに集中できずに、
    ふらふらと別のところにさまよってしまったりして効率悪い。
    結局は可処分時間の奪い合い。
    紙の本を読むことは習慣として残るだろうが、
    読みたいものがどれだけ残り生まれるのかは分からない。
    http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1954.html

  • 後半は表題とほぼ関係が無い。
    電子書籍関連の業務に携わる人間が読んでもあまりメリットが無く、
    意地で読んでみたがちょっと時間の無駄になった。
    2~3時間で読破できる。

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著者プロフィール

1958年、長野県に生まれる。東北大学法学部卒業後、販売、配送、書籍の編集、コピーライターを経て87年より作家・ジャーナリスト。著書には、『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫、新潮ドキュメント賞受賞)、『世間のウソ』(新潮新書)、『ラクをしないと成果は出ない』(だいわ文庫)、『情報への作法』(講談社+α文庫)など多数。

「2011年 『つながる読書術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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