天の方舟

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 175
感想 : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062170581

作品紹介・あらすじ

「おいしいですね、ODAは」。女性ながらに開発コンサルタント重役にまで出世、怖いものなしの栄転、大抜擢。光を浴びて輝く黒谷七波を襲う悲劇。そこに救いはあるか。裁かれざる罪との対峙を圧倒的筆力で描く堂々の傑作長編。

感想・レビュー・書評

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  • 貧乏から脱出しようとした京大出の黒谷七波。大学で発展途上国支援協力金ODAの実態を嗅ぎつけ、そのおかげで黒い金の渦めく中に入っていく。ベトナムのODAにより、どんどん荒稼ぎをしていく。
    途中、外国公務員贈賄防止条約が厳しくなり、遂に黒い金の入手に潮時となって日本に帰ってきた。最後には結婚子供もできて将来は荒稼ぎをして得た金で明るいかと思われた矢先に…
    本当に日本のこう言ったODAは役に立っているのか、立っているけど、そこに利権が発生するところは今の自分のいる国でも同じだ。
    きれいではない、国際支援の裏側が書かれている。
    一読の価値がありです。
    服部真澄只者ではありませんね。

  • ODAがらみのコンサルタントと建設会社の裏金を作る男と女の話。善意の海外援助が実は日本に還流されていて、懐を肥やしている奴がいるというのはいかにもありそう。

    物語の舞台は面白いし設定も面白いけど、人物に思い入れできなし。

  • 【出会い】
    出張先でチームリーダーに借りて。

    【概要】
    開発コンサルタント会社に入った主人公がゼネコンとつるんで裏金街道をひた走る。フィクション。

    【感想】
    開発コンサルが槍玉かと苦笑。
    実際の事件がモチーフにされていたりとリアリティをもって書かれているものの、読みやすさやストーリー展開から当然それなりのデフォルメはされている。
    小説としての造形や展開として腑に落ちない点はありながらも、けっこう大きな分量をダーッと読めました。

    それにしても、帯の「おいしいですね。ODAは」ってかなり刺激的な・・・。
    開発コンサルタントの世界は「生き馬の目を抜く」世界らしいですしね。。

    ところで、カバー写真は大石芳野さんなのですね。

  • 現実あった収賄事件や橋の崩落事故をモチーフとしてODA関連の開発建設コンサルタントやゼネコンを舞台とした内容.先日WOWOWでドラマ化された.建設コンサルタントが小説に出てくることは稀であるが,これではイメージ悪くなるな・・・

  • 3.5 ODAにまつわる裏金の話し。フィクションなんだけど、たぶん大なり小なり、こういうことはあるんだろうな、と思わせるほどリアリティがありました。

  • ODAに絡んだ政治家、コンサル、ゼネコンなんかの裏側をめぐる話。実際の事件ともリンクさせながら、世界を舞台に(と言ってもODA絡みなんだから先進国は舞台としては出て来ないけど)話が進む。
    やり口とか、思惑とか、やり取りがリアル。嫌悪感もあるけど、いっそ清々しい部分もある。

    最終的に、七波はどうなったんだろう?やはり死んだのか。
    そして誰に刺されたんだろう。思い当たるのは何人もいるけど、ベトナムでパニクってた彼かな…

  • 「龍の契り」や「鷲の驕り 」で強烈なインパクトがあった服部真澄さんの作品だったので読んでみました。
    主人公がいきなり逮捕される導入はさすがで、一瞬で引き込まれました。ODAをはじめとする国際支援が人道的支援とは別物の発展途上国支援の名の元に先進国によるビジネス進出であり、政治も絡むダークマネーの金欲世界を描く。
    山崎豊子さん 社会問題をえぐる作品?かと期待しながら読み進めたけれど、そこまでの深さはなく、強引なラストに持ちこんだ感じで残念。

  • たまたま手に取った初めての作者。
    ゼネコンがピークの時代は知らず、ましてやODAもコンサルも開発途上国もさっぱりだったので、なんだかびっくりする内容でした。
    そうなの?と。
    知りたくなかった大人の事情ってヤツでした。
    でもそういうのもあるんだろうなと思えてしまうし、漬かってしまった事情も恐ろしい。

    できれば関わらずにいたい。
    貧乏でいいから。

  • ODAの実態。フィクションとはいえ、酷すぎる。

  • 久しぶりに服部真澄。少々期待外れ。龍の契り、鷲の奢りのスケール感、ディテールの細かさはいずこへ…途中も締まりなくラストもモヤモヤ。ODAの勉強にはなったが…

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。95年に刊行したデビュー作『龍の契り』が大きな話題となる。’97年『鷲の驕り』で吉川英治文学新人賞を受賞。以後、豊富な取材と情報量を活かしたスケールの大きな作品を発表し続けている。他の著書に『KATANA』『ポジ・スパイラル』『エクサバイト』「清談 佛々堂先生」シリーズ、『天の方舟』『深海のアトム』『夢窓』などがある。

「2020年 『令和版 全訳小説 伊勢物語 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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